特別委員会の調査報告

公共財産等活用調査特別委員会の調査報告について

 ただいま議題となりました公共財産等活用調査特別委員会の調査報告につきまして、委員会を代表いたしまして、委員会における調査の経過並びに結果についてご報告を申し上げます。
 本特別委員会は、平成11年7月13日に開会されました第2回足立区議会定例会におきまして、「公共財産等の有効活用に関する調査研究について」を調査する目的で設置されました。具体的には「区有財産等の有効活用に関すること」、「旧本庁舎跡利用建設計画に関すること」、「足立区における国・都有財産の研究に関すること」の3項目を調査研究することといたしました。特に本特別委員会では、千住の賑わいの回復に向け、早急な解決が求められている「旧本庁舎跡利用建設計画に関すること」を中心として調査研究を進めてまいりました。
 まず、その中心議題となった旧本庁舎跡利用建設計画についてであります。
 本計画は千住地域の活性化、ひいては足立区全体の活性化という重要な役割を担うものであり、中心市街地活性化法に基づく基本計画の中でも、重点プロジェクトとして位置づけられております。
 しかしながら、過去の経緯から、当該跡地はイベント広場及び駐車場として現在もなお暫定利用されるにとどまっております。
 この状況を打開すべく、平成11年7月には、庁内組織である本庁舎跡利用計画推進本部が発足し、プロポーザル方式により新たな事業計画を策定することとなった次第であります。
 ここで最大のネックとなったのは、隣接する足立信用金庫、現在の足立成和信用金庫でありますが、この信用金庫の敷地を本事業敷地として含むか否かでありました。最終的、これは第2次プロポーザル以降のことでありますが、事業敷地としては含まず、足立信用金庫は土地の不整形を解消するため、等価交換を行うこと等、当該事業には協力するものの、独自の建設計画で対応することとなったのであります。したがって、現在は旧庁舎跡地、旧産業振興館跡地及び旧衛生部跡地を事業用地して確定し、作業を進めているところでございます。
 プロポーザルにつきましては、第1次で15件の提案があり、そのすべてについて調査をいたしました。その後平成12年12月12日に、執行機関側の「足立区本庁舎跡地の開発・整備に関する事業プロポーザル審査委員会」におきまして、15案中4案の入選案が決定したのであります。
 本特別委員会はこの4案について集中して調査、研究を重ねてまいりましたが、区民意見の集約と産業振興センター機能について議論が集中いたしました。特に産業振興センター機能につきましては、本特別委員会の議論を経る過程で、執行機関より機能の簡素化による面積等の整理縮小が提案され、現在の計画に至っております。
 また、第2次プロポーザルにつきましては、入選案を提案した4事業者から、平成13年11月12日に提案され、同12月17日には、執行機関より、この4案についての報告を受けたのであります。このあと平成14年2月15日には、先ほど述べました「審査委員会」より区長あて最優秀案の答申がなされたのであります。
 一方で、地元住民からは、跡地の利用法確定を一時凍結し、再度周辺公共施設等を含めた面的な一体整備を求める陳情が提出され、審査をも行ってまいりました。その中で地域への説明を十分行い、合意形成を図っていくことを要望し、結果として地元の理解を得ることができたのであります。
 同年6月21日の本特別委員会におきまして、各会派の意見が開陳され、地元の合意を前提とし、本最優秀案を基本として事業を推進すべきとの意見が多勢を占めたのであります。
 その結果、執行機関は、最優秀案提案者と協議を進め、同年7月5日に、「足立区旧本庁舎跡地の開発、整備事業に関する覚書」を事業者と取り交わすに至ったのであります。これ以降、調査の内容は事業者との費用負担、土地の定期借地条件及び建物の権利形態等に議論が集中したのであります。特に費用負担につきましては、区が過大な負担をすることがないよう、事業者との協議にあたるべきとの要望を行ったのであります。最終的には本事業を「公民パートナーシップ事業」として位置づけ、産業振興センター機能を持つ施設は区が所有することといたしました。また、定期借地権設定に対する権利金、保証金については免除する旨の議案が本定例会に提案され、先ほど原案のとおり可決されたところであります。
 よって本定例会閉会後には、「(仮称)あだち新産業振興センターの建設及び運営に関する基本協定書」が双方で取り交わされる予定であり、いよいよ旧本庁舎跡地の開発が本格的に始動することとなるのであります。
 しかしながら、最終の本特別委員会におきましても、本件の推進について、特定会派との意見の一致が見られず、議論が平行線のままこの報告を行うことは慙愧の念に耐えないところであります。
 次に、区有財産等の有効活用に関しましては、現在の区の未利用、低利用地の維持管理費等が区財政に過大な負担をかけており、早急な対応が求められていることに鑑み、調査研究を行ってまいりました。具体的には区及び足立区土地開発公社が保有する未利用地等を実地検証し、個々の利用計画、例えば「2・2・2住宅プラン」用地に供する等、速やかに利用計画または処分計画を策定するよう要望いたしました。
 これに基づき執行機関は平成12年5月に「公有財産等有効活用基本方針」を策定いたしました。これにより「2・2・2住宅プラン」事業用地が選定され、この事業の進捗が図れることとなったのであります。これにつきましては、本特別委員会の特筆すべき成果の一つとなったことを申し上げておきます。
 今後は区有地や公社保有地等について、PFI等の手法を含め、全体的な利・活用を検討していくべきであり、その活用と処分について引き続き注視していく必要があります。
 次に、足立区における国・都有財産の研究に関しましては、区保有の未利用地等と同様に現地調査を行い、その実情を調査研究してまいりました。しかしながら、所有権を持たない区が、国や東京都に対し、その財産の活用等について申し入れることは難しく、当該団体が利・活用する際に、区全体の開発に整合性を持たせる計画とするよう要望することが肝要と考えます。
 現在、区内には各種施設の統廃合等により、用途の廃止された土地、建物が多く存在しているほか、先行取得し、厳しい区財政のもと、事業が凍結、繰り延べ、見直しを求められ、長期間にわたり未利用、低利用となっている土地も数多く存在しております。
 しかし、一方では少子高齢化等、社会情勢の変化に伴って行政需要が多様化・複雑化するなど、区の責務はますます重くなっています。これらの土地等を活用あるいは処分することは、新たな財源を確保するのみならず、管理費等、歳出を削減する上でも有効な手段であり、財政再建のため早急に着手する必要があると考えます。
 また、旧本庁舎跡地の開発は、区外からの集客を主とした千住地域の活性化と産業振興センター機能の設置による区内産業の振興が期待されており、その早期完成が強く望まれております。
 現在、これらの課題につきましては、執行機関において、その実現に向け鋭意努力中でありますが、議会も執行機関と異体同心で取り組まなければならないと考えております。特に旧庁舎跡地の開発・整備については、区長公約でもあります。
 本年は改選期にあたりますが、これらの課題は、今後ともその実施状況及び内容につきまして、慎重に注視していかなければならない重要な課題であると申し添えまして、本特別委員会の報告といたします。



 交通問題対策特別委員会の調査報告について

ただいま議題となりました交通問題対策特別委員会の調査報告につきまして、委員会を代表いたしまして、委員会における調査の経過並びに結果につきましてご報告を申し上げます。
 本特別委員会は、平成11年7月13日に開会されました第2回足立区議会定例会におきまして、「交通機関の誘致及び整備並びに交通安全対策に関する調査研究について」を調査する目的で設置されました。具体的には「日暮里・舎人線及び常磐新線の整備に関すること」、「環7高速鉄道(メトロセブン)及び地下鉄8号線(北上線)の誘致に関すること」、「(仮称)池袋・竹ノ塚線及び千代田線北綾瀬駅先の新駅設置に関すること」、「バス路線網に関すること」、「交通安全対策に関すること」の5項目を調査研究することといたしました。多くの交通不便地域を抱える当区にとりまして、交通網の整備は、快適で住みよいまちづくりを進める上で重要な課題であります。
 また一方で増加する交通事故防止等の対策は、住民の生命、財産を守る自治体の基本的責務であります。
 このような観点から、日暮里・舎人線やつくばエクスプレス(常磐新線)をはじめとする中・大量輸送機関やバス路線の整備を中心課題としつつ、交通安全対策についても調査研究を進めてまいりました。
 第1に、日暮里・舎人線及びつくばエクスプレスについてであります。
 まず、日暮里・舎人線につきましては、平成9年12月3日の起工式以来、平成15年度中の開業に向け、工事は順調に進んでおりました。
 ところが、平成13年11月に東京都から開業時期を平成19年度に延伸するとの一方的な発表がありました。開業時期の延伸は今回で2度目であり、とうてい承服できる事態ではなく、平成14年1月に荒川区議会とともに東京都に対しまして、早期開業を求めるべく要請行動を行いました。
 また、これと時期を同じくして、区民への工事進捗等の情報提供を定期的に行うよう、執行機関に要望いたしました。その後8月には特別委員協議会に東京都の関係職員の出席を要請いたしまして、今後の工事スケジュールや19年度早期開業への決意等を聴取いたしました。
 なお、全線の本年度末の完成及び施工中を含む工事進捗率は、支柱工事77%、けた工事39%であり、今後も工事の進捗率向上のため調査研究を重ね、東京都に対し働きかけていく必要があります。
 また、本体工事以外にも駅前広場及び駅周辺整備についても検討を行ってまいりました。
 これらインフラ外事業費の地元自治体負担につきましては、今後とも慎重に東京都と協議を重ね、よりよい結論を導いていく必要があります。
 一方で委員会としての活動ではありませんが、本事業の推進について、荒川区議会とともに、「日暮里・舎人線建設促進協議会」を設置しております。ここではさまざまな研究を重ねるため、先進事例等を調査するなどの研修会を開催し、新交通システムに関する見識を深めてまいりました。
 次に、つくばエクスプレスにつきましては、平成17年度の開業を目指し、工事が進められておりますが、首都圏新都市鉄道株式会社の資金運用についての問題が明るみになり、工事の進捗への影響が懸念されました。しかし、本年1月開業時期を平成17年秋とする事業計画見直しが示され、予定どおりの開業がほぼ確実となっております。
 なお、駅名につきましては、執行機関において区民から公募し、「青井駅」、「六町駅」を区としての案と決定し、首都圏新都市鉄道株式会社へ申し入れをいたしました。今後も鉄道本体工事のみならず、(仮称)青井駅、(仮称)六町駅周辺整備等の進捗を見守っていく必要があります。
 第2に、環7高速鉄道(メトロセブン)及び地下鉄8号線(北上線)についてであります。
 まず、環7高速鉄道(メトロセブン)につきましては、区部周辺部環状公共交通といたしまして、工事中も含めました鉄道路線が偏在している当区にとりまして、ぜひとも実現させたい路線であります。
 平成12年1月の運輸政策審議会答申第18号では、本路線が「今後整備について検討すべき路線」として正式に位置づけられました。そこでかねてより沿線区で構成する環7高速鉄道(メトロセブン)促進協議会では、実現に向け推進活動を行っておりますが、同じ環状交通でありますエイトライナーとの連携が不可欠とのことから、エイトライナー促進協議会との合同促進大会を開催しております。今後ともメトロセブン及びエイトライナー関係6区のみならず、東京都の協力も得て、議会、行政、区民が一体となったより一層の推進活動を行っていくことが肝要であります。
 次に、地下鉄8号線につきましては、平成12年1月の運輸政策審議会答申第18号で、「2015年までに整備着手することが適当である路線」として位置づけられました。そのため過去4回にわたりまして、「地下鉄8号線整備促進大会」を開催し、議会・行政・住民が協力して整備促進に向けた体制を確立し、関係自治体と連携しつつ、積極的に整備促進活動を展開していくことを確認しております。
 また、これにつきましても、関係5区で構成いたします地下鉄建設促進5区協議会におきまして、講演会を開催するなど、地下鉄8号線建設に関する必要性を再認識しております。
 第3には、(仮称)池袋・竹ノ塚線及び千代田線北綾瀬駅先の新駅設置についてであります。
 (仮称)池袋・竹ノ塚線につきましては、残念ながら運輸政策審議会答申には盛り込まれませんでしたが、その必要性、利便性を考慮すれば、北区、豊島区との連携を密に、今後一層実現に向けた努力が重要であります。
 また、千代田線、北綾瀬駅先の新駅設置につきましては、さまざまな課題があり、その実現性は低いものの、今後とも実現に向けた努力が必要であるとともに、他方では都市計画道路整備に合わせ、バス路線等により、区民の利便性向上を図っていく必要があります。
 第4に、バス路線網についてでありますが、主に日暮里・舎人線、つくばエクスプレスの新線開業後の新駅へのアクセス等につきまして、調査研究を進めてまいりました。また、一方で平成12年4月に「はるかぜ、西新井〜区役所〜綾瀬コース」が、また平成14年1月には、「はるかぜ、綾瀬〜六木コース」がそれぞれ運行をいたしました。
 これら既存のバス路線を補完するコミュニティバスのネットワーク化等、より実現性の高いバス路線の再編計画を調査研究し、平成14年2月の足立区都市交通懇話会答申の早期実現に向けまして、今後もより一層努力していく必要があります。
 また、日暮里・舎人線、つくばエクスプレスの新駅へのアクセス、特にやむなく開業時期延期となりました日暮里・舎人線周辺の開業までの暫定バス路線網の整備等、交通不便地域解消に向けた区内バス路線の再編につきましても研究していく必要があります。
 第5には交通安全対策についてであります。
 これにつきましても、区内の交通事故発生状況につきまして、執行機関から提出されたデータに基づきまして調査研究を行い、事故にあった人の属性等や、信号機、交通道路標識の整備の重要性を認識いたしました。
 なお、本日から運行がワンマン化されました東武大師線につきましては、その立地から高齢者の方々の乗降客も多く、安全対策につきましては、とりわけ重要であり、今後とも東武鉄道に対しまして、安全対策の確立を求めていく必要があります。
 足立区はいまだに多くの交通不便地域を抱えております。日暮里・舎人線及びつくばエクスプレスの建設工事が進んでいるとは申せ、区東部の交通不便を解消する地下鉄8号線、区内東西交通の要となる環7高速鉄道(メトロセブン)、バス路線網の整備など、解決していかなければならない課題は山積しております。
 交通機関の誘致及び整備は、区民生活の利便性確保と区の発展のために必要なものであり、交通安全対策は、安全で住みよいまちづくりを進めるために欠かすことのできないものであります。
 本年は改選期にあたりますが、新議会におきましても、これまでの本特別委員会の調査経過や活動等を踏まえ、さまざまな交通課題について解決を図っていくために、引き続き調査研究に努められますよう要望いたしまして、本特別委員会の報告とさせていただきます。



 行政改革調査特別委員会の調査報告について

 ただいま議題となりました行政改革調査特別委員会の調査報告につきまして、委員会を代表いたしまして、委員会における調査の経過並びに結果につきましてご報告申し上げます。
 本特別委員会は、平成11年7月13日に開会された第2回足立区議会定例会におきまして、「行政改革に関する調査研究について」を調査する目的で設置されました。
 具体的には「行政改革に関すること」「行政手続きに関すること」「行政システムに関すること」の3項目を調査研究することといたしました。平成12年度からの都区制度改革、地方分権一括法の施行に伴いまして、国と地方が対等・協力関係へと大きく変わり、区の裁量権は拡大されました。このことは一方で区の自己責任が重くなり、自治体間での政策の優劣が比較されることになります。みずからの力で、基礎的自治体としての責務を果たすこと、すなわち「区が自立すること」が厳しく問われる時代を迎えたのであります。
 このような中、区財政は我が国経済の低迷による区税収入の減少、扶助費・公債費等、義務的経費の増大により、非常に厳しい状況に置かれております。
 こうした状況下でありましても、区の財源、人材、地域資源を有効に活用し、低コストで、より質の高いサービスを安定的に提供し得る執行体制を確立していくことが求められております。
 本特別委員会は、このような区政を取り巻く状況に鑑みて、区民福祉向上のため、区の行財政を検証し、区民ニーズが反映されているか、効率的な運営がなされているかどうかの視点からも調査研究を行ってまいりました。
 まず、第2次並びに改定版及び第3次行政改革大綱についてでありますが、第2次行政改革の成果につきましては、74の措置事項のうち、51事項が取り組み完了、達成率68.9%、節減効果は45億8,200万円余でありました。
 一方、進行中となっている23事項のうち、21事項につきましては、第3次行政改革における行財政改革指針・行動計画の中で継続して取り組み、このあと述べさせていただきます構造改革戦略の行程表へと形を変えたものを審査してまいりました。その中で各委員から、委託費等の節減、区民税、国民健康保険料・介護保険料等の収納率向上のための体制強化、従来の行政主導型から区民、事業者、NPO等の参画を仰ぐ協働参画手法を用いた区政運営の実施や、学童保育サービスの充実と保護者負担金の適正化、公立保育園の公設民営化、小中学校の適正配置、習熟度別授業の推進、上総湊健康学園の費用対効果及びその存続のあり方など、さまざまな問題について議論がなされました。
 また、残りの2事項につきましては、各所管の通常業務の中で引き続き取り組むことといたしました。
 財政健全化に向けての取り組みにつきましては、危機に直面している区財政の構造を改革し、地方分権、都区制度改革に対応可能な財政体質を確立するため、1つ、平成13年度までに実質単年度収支の赤字の解消、1つ、平成15年度までに120億円の財源の確保、1つ、平成15年度までに経常収支比率80%以下の達成という3つの目標を掲げた「財政健全化計画」が平成11年11月に策定され、その中身について検討を行いました。特に、財政収支試算の結果、累計赤字の発生が予測されるため、その財源確保策や、区財政の再構築を図る必要性などにつきまして議論が集中いたしました。
 そして、本特別委員会の取り組み、内部努力による歳出の削減、適正な受益者負担等により、平成13年度普通会計決算におきまして、「実質単年度収支の赤字の解消」「経常収支比率80%以下」の2つの目標を達成する結果となりました。
 また、残りの目標であります120億円の財源確保策につきましても、平成15年度の契約差金その他の工夫によりまして、決算ベースでは見通しがたったところであります。
 組織改革につきましては、高齢者福祉にかかる部分が福祉部から区民部に移ることの妥当性、区民事務所の地域支援のあり方と分室の一般区民事務所と同格への位置づけなどの議論が交わされました。そして、総論的には、組織改正は将来を見据えたものとし、監査でわかりやすく、区民サービスに直結したものとすべきとの要望を行いました。
 先ほど触れさせていただきました構造改革戦略につきましては、平成13年第2回定例会の区長あいさつにおきまして、自治体再生という高い峰に挑戦することを明らかにするために、区政、財政、社会の3つの構造改革に取り組んでいくことを示し、本特別委員会には、検討素材の段階からその内容が示され、議会側の意見を取り入れながら成案としていく旨の方針が出されました。
 しかし、この内容に鑑み、本特別委員会としての意見集約は困難と考え、各会派ごとに執行機関への意見を申し入れることといたしました。
 そして、素案から成案へと確定する中で、区民や関係団体等の意見集約の方法や周知につきまして活発な議論が交わされました。成案として確定いたしました現在、構造改革の行程表に関しましては、改革行程表のとおりに行われているかどうか、進行状況を確認いたしました。
 平成12年5月から試行された区政診断制度、いわゆる行政評価制度につきましては、政策診断うする上での指標をどう設定するか、視点をどこに置くかによって、この制度導入の成否が問われることになるため、活発な議論が交わされ、平成13年度には診断結果(試行版)の報告を受けました。
 この診断結果は試行版であったとは申せ、例えば区立保育園につきましては、公設・公営のみの記載であり、比較対象となるべき民設・民営の記載がないこと等、比較対象の項目やそのやり方等、まだ改善の余地があると指摘し、平成14年度には行政評価レポート(平成14年度試行版)案という形で報告を受けました。
 こうした評価レポートという形で、約900に及ぶ事業に対する費用対効果がどうなっているか、そして包括予算制度がいよいよこの4月から全「部」を単位として実施されることになり、よりよい区政の方向、目指すべき区政のあり方というものを探るべきとの要望をいたしました。
 そして今後は新たな基本構想・基本計画の策定とあわせまして、行政評価制度のレベルアップを進め、基本計画に行政評価を組み込んでいく予定とのことで、より精度の高いものとしていくことが期待されます。
 次に、PFIにつきましては、足立区における導入に関する基本的な考え方や具体的な実施手順、留意事項等を明らかにするため、「足立区PFI基本方針」につきまして報告を受けました。今後、360施設、総延床面積120万平方メートルに及ぶ公共施設の改築における区内企業の参入や育成につきまして活発な議論が交わされました。
 まだ区内企業にはPFIの実績はほとんどありません。資金調達の問題や実績づくりのために、当初は大手JVを参入させ、区内企業を傘下に入れ、順次区内企業を中心としたJVにするような方針が出されましたが、それでは区内企業の育成には結びつきません。したがって、この方法以外にも、もっと区内企業の直接的な支援・育成に結びつくような方策を検討するよう要望いたしました。
 構造改革に掲げました施策や項目は、多くが区民との協働を前提としているため、区政情報のさらなる公開や共有化が急務になっております。こうした前提を踏まえまして、全国トップクラスの区政透明度を目指すための議論を喚起することを目的として作成されました。これも検討素材でありますが、(仮称)区政透明度増進計画について報告がありました。
 「知る権利」を明記した情報公開条例の必要性についての議論が交わされ、審議会等の会議の公開や、会議録の公開につきましては、発言者の意図を的確に表現した形での会議録作成を要望いたしました。
 次に、今後100年間の財政推計や人口推計等を盛り込みました「中期財政計画・21世紀仕様の経済・財政モデル」が報告され、議論されました。国におきましては、国庫補助負担金、地方交付税、税源移譲の三位一体改革案を、本年夏を目途に取りまとめるとのことであります。その中身はいまだ不透明ではありますが、確実に申し上げられることは、国、地方ともに財政は悪化していることであります。国への依存心を払拭し、自己責任・自己決定の時代にふさわしい地方自治体を確立するためにも、これからの区政運営は、区民、事業者、NPOとの協働、パートナーシップが重要であります。
 また、構造改革を進め、区政透明度の向上を図る意味でも、情報の共有化は必要不可欠であります。
 本年は改選期にあたりますが、「住みつづけたいまち 足立」を実現するため、議会としても、今後とも努力していく必要性があることを申し添えまして、本特別委員会の報告といたします。



 中小零細企業経済対策調査特別委員会の調査報告について

 ただいま議題となりました中小零細企業経済対策調査特別委員会の調査報告につきまして、委員会を代表いたしまして、委員会における調査の経過並びに結果につきましてご報告申し上げます。
 本特別委員会は、平成11年7月13日に開会された第2回足立区議会定例会におきまして、「中小零細企業経済対策に関する調査研究について」を調査する目的で設置されました。
 バブル経済崩壊後、長引く不況の中で、区内業者の大半を占める中小零細企業は、現在もなお自助努力の域を超えた極めて厳しい経営環境に追い込まれております。
 中小零細企業がこのような苦境に追い込まれているということは、地域経済の活性化にとりましては、大きなマイナス要因であります。区内経済を活性化するためには、産業振興策、経営支援策、雇用創出・確保策を講じることが必要であります。この点を認識いたしまして、本特別委員会では、主に区内産業の振興、経営支援、雇用の創出・確保につきまして、それぞれ活発な議論を重ねてまいりました。
 第1に、区内産業の振興についてでありますが、平成14年8月27日以降、計5回にわたりまして、本庁舎跡地の開発・整備事業の進捗状況に関する事項につきまして報告を受けました。
 本事業は産業振興センターを中核といたしました複合施設を建設し、区内産業の振興を図ることにより、区内経済を活性化させることを目的としているものであります。
 特色といたしましては、公共施設の整備につきまして、公民パートナーシップ手法を取り入れた点があげられます。このうち昨年12月16日に報告されました「(仮称)あだち新産業振興センターの建設及び運営に関する基本協定書の案」につきましては、多くの委員から要望があり、議論が集中いたしました。
 基本協定書の締結は、事業者の決定という効果をもたらすものであり、本庁舎跡地の開発・整備事業にとりましては、大変重要なものと位置づけられます。この点、基本協定書の案の一部につきまして、実態にそぐわないのではないかとの指摘を行いました。すなわち基本協定書の案の第7条第2項では「建設工事の発注にあたっては、区内産業の振興及び育成を図ることを考慮して行う」と規定されており、確かに工事施工と設計監理は理論上は別の業者になり得るものであります。
 しかし、一般的に申しますと、設計監理を担当する会社は、工事施工につきましても、かなりの部分でイニシアチブをもって進めていくという実態がございます。
 一方、今回の事業は大規模なものでありますため、設計監理を担当することができる業者は、実質的には区内業者が担当できるとは考えにくいことは明白であります。よって建設工事につきましても、区内業者が参加できないのではないかという指摘であります。
 これに対しまして、執行機関からは、今回報告した基本協定書の案の修正を行うとともに、区内業者が参画できるような手法を研究していくとの答弁を導き出すことができたのであります。
 また、他の委員からは、(仮称)あだち新産業振興センターの規模に関しまして、区の予定していた規模を縮小し、それに伴う機能の低下を危惧する発言もありました。いずれにいたしましても、今後の事業展開を注視していく必要があります。
 その他に区内産業の振興を着眼点とした議論といたしましては、平成12年3月に策定された「あだち産業プラン(新産業振興計画)」がありました。このプランは、平成12年度から19年度までの8年間を計画期間とし、区内産業の進むべき基本方向や足立区の具体的な取り組みを示し、活力ある地域産業社会をつくることを目的としているものであります。
 委員会といたしましては、「あだち産業会議」での検討状況等の報告を受け、さまざまな角度から意見を述べてまいりました。この議論を通じまして、「あだち産業プラン」の策定に寄与することができた点は大きな収穫でありました。
 また、区内産業の振興を目指すイベントのうち、平成14年度の新規事業といたしまして、竹ノ塚駅から元淵江公園までのイルミネーションライトアップ事業、いわゆる「光の祭典」についての実施及びその結果の報告を受けました。実施前にはPRの方法を工夫するよう、また、結果報告に際しましては、単発事業に終わらないよう要望いたしました。
 第2の経営支援の観点からは、区長公約でもある新たな融資制度の創設につきまして多くの時間を費やし、足立区にふさわしい融資制度のあり方を積極的に議論いたしました。
 まず、他区が採用している損失補償融資・直接融資につきまして比較検討を行いました。この点、他区の高い補償率・未償還率に着目し、かりに足立区でこれらの制度をそのまま採用するならば、他区と同様の高い水準での補償率・未償還率となることが確実視され、区財政における後年度負担の増加は避けられないことが判明いたしました。
 また、平成12年9月4日付であだち産業会議から区長あてに提出された意見書は「貴重な区民の税金を投入するにあたり、税の使途あるいは区財政の長期にわたる多大な負担を考慮すると、創設は慎重に検討すべきである。しかし、公約に掲げた以上はそのフォローをすべきである」というものでありました。
 本委員会といたしましては、この意見書の趣旨を踏まえ、「新しい融資制度の創設については、区が補償するリスクを限りなくゼロに近いものにした制度とするように検討をすべきである」ということで全会一致し、執行機関に対しまして、新たな融資制度の創設にあたっては、このような視点を最重要課題として検討するよう提言いたしました。
 その結果提案された制度は、「小企業等経営改善資金(通称マル経融資)に対する利子補給制度」でありました。本制度は区のリスクがゼロという点で、委員会の総意にかなったものであります。早速平成13年度に実施するよう、また利子補給の前提条件であります3カ月の無料経営指導に関しまして、指導体制を確立するよう要望いたしました。
 第3の雇用創出の点につきましては、旧千住保健所の2階部分を活用した創業支援施設である「足立区千住仲町創業支援館」(愛称「はばたき」)につきまして報告を受けました。
 この施設は、起業家の創業を支援すると同時に、区内産業全体の活性化という波及効果をねらったものでありまして、本年4月に開設が予定されております。募集要項によりますと、区外起業者も入居対象となっておりますが、この点、入居者の決定に際し、区内起業者の優先を担保する策を講じることにつきまして確認を行いました。
 なお、本定例会におきまして、この確認に沿った形での入居者決定の報告を受けたところであります。
 また、雇用確保の点につきましては、「マイタウン就職面接会」の開催、「高年齢者職業相談室」の設置、「あだちワーク・フェア」の開催などにつきまして報告を受けました。
 このうち高年齢者職業相談室に導入されました「求人自己検索システム」は23区で初めて設置され、雇用促進の効果が期待できるものであります。この点、求人件数・求職者数に比べ、就職数が著しく低い点を指摘し、さらに求人情報の事前提供を行うなど、雇用のミスマッチを解消する策を講じるよう要望いたしました。
 本特別委員会の活動は、委員会における議論だけにとどまらず、さまざまな現地調査も行ってまいりました。区内産業の実態の把握を目的とし、商店街・地場産業経営業者へ、また、起業者に対する支援策の研究を目的として、荒川区の「西日暮里スタート・アップ・オフィス」への現地調査を行い、委員の見識を深めてまいりました。
 足立区の経済を支えているのは、中小零細企業であると言っても過言ではありません。しかし、その業績は、全体的に回復の傾向は見えていないのが現状であります。景気低迷が続く以上、中小零細企業への経済対策を講じていく必要性は存在するものであります。
 この点、足立区は、「足立区タウンマネージメント計画」(足立区中小小売商業高度化事業計画)」の策定、「産業経済部」の創設、「足立区経済活性化推進本部」の設置、「足立区商店街振興プラン」の策定など、区内経済活性化に向けた推進体制を整えてきております。
 しかし、中小零細企業経済対策は、区民の代表である議員の意見・要望にも耳を傾け、議会と執行機関が一体となってこそ、区内業者の実態にあった効果的な対策を講じることができるものであります。本特別委員会の存在意義の大きさを申し添えまして、本特別委員会の報告といたします。



 住宅政策調査特別委員会の調査報告について

○加藤和明議員 ただいま議題となりました住宅政策調査特別委員会の調査報告につきまして、委員会を代表いたしまして、委員会における調査の経過並びに結果につきましてご報告申し上げます。
 本特別委員会は、平成12年5月25日に開会された第1回足立区議会臨時会におきまして「少子高齢化社会における住宅政策のあり方に関する調査研究について」を調査する目的で設置されました。
 多くの集合住宅、住宅密集地域を抱える当区にとりまして、住環境の整備は、「安全で安心して暮らせるまちづくり」に欠かせない重要な課題となっております。また、我が国における急速な少子高齢化の波は、当区にとりましても例外ではなく、高齢化に伴う居住環境の変化に対応した取り組みが求められております。
 そして、バランスのとれた活力あるまちを実現するためにも、担税力の大きい中堅ファミリー層が住み続けられるように、多様な住宅供給と魅力ある住環境づくりが必要であります。
 本特別委員会では、こうした視点から「足立区第2次住宅マスタープラン」、国における「第8期住宅建設5箇年計画」「2・2・2住宅プラン」「高齢者の居住支援」等につきまして調査研究を行ってまいりました。
 まず、平成11年3月に策定されました「足立区第2次住宅マスタープラン」について報告を受け、足立区における住宅政策の現状、課題、目標等の確認をいたしました。
 国における第8期住宅建設5箇年計画につきましては、前期における目標の達成率や、8期における目標新築住宅戸数の官民の割合、住宅性能の向上、高齢化に対応するためのバリアフリー化や、これを受けての区の第2次住宅マスタープランの改定、もしくは第3次住宅マスタープラン策定の可能性等につきまして質疑が交わされました。
 「2・2・2住宅プラン」につきましては、委員会室内の議論にとどまらず、本事業における3候補地の現地調査を行い、委員の認識を深め、議論してまいりました。
 3候補地の住宅種別につきましては、大谷田五丁目が戸建て住宅、西綾瀬二丁目が共同住宅、西新井四丁目がコーポラティブ住宅としておりましたが、西新井四丁目のコーポラティブ方式につきましては、本事業を継続していくことが困難との報告を受けました。
 その理由は、業務系、商業系を組み込むということは、定期借地権付住宅の場合、用途が混在することによるトラブル等が予想されることや、店舗、事務所などが組合員として参加することにより、その他の組合員全員の同意取得に困難が伴うこと、また、出入り口を別に設けることによる経費負担の面から、2,000万円台での住宅取得が困難になる可能性が高い等の理由によるものでありました。
 しかし、魅力的なまちづくりを進める上での有効な手法であると考えられるため、今後も本手法につきまして検討していく必要があると要望いたしました。
 大谷田五丁目の戸建て方式につきましては、A〜Dブロックの進捗状況につきまして報告があり、昨年8月には現地調査も行いました。そしてプロポーザルの条件を購入のしやすさを考慮し、権利金方式から権利金方式と保証金方式の併用や、定期借地権の契約期間を53年間から60年間に変更するなど、この事業をよりよい形で進めていく中で見直しを図ってまいりました。
 現在、A、Bブロックの4区画につきましては、事業者と住宅購入者との間で、定期借地権付き住宅の売買契約が完了し、このうちの2区画については建物の引き渡しも完了しております。
 また、Cブロックの2区画につきましては、足立区と事業者との間で事業基本協定を締結し、このうちの1区画について、一般定期借地権設定契約を締結いたしました。Dブロックの2区画につきましては、足立区と事業者の間で事業基本協定、一般定期借地権設定契約の締結を完了いたしました。
 西綾瀬二丁目の共同住宅方式につきましては、平成13年11月に抽選が行われ、居住スペースの広さや2,000万円台という価格設定等から、平均4.8倍という高倍率の理由を現地調査の際にも実感したところであります。
 今後も民間活力を生かした事業展開を推進する必要があり、本事業推進のため、土地の所有から利用へとの価格観の転換に加え、定期借地権制度に対する区民の理解と信頼性を高め、さまざまなノウハウを区及び事業者も習得し、今後の事業に活かすよう要望いたしました。
 東京都住宅マスタープラン(第3次)につきましては、区内に約3万3,000戸の都営住宅のストックが存在している現状や、将来的に都営住宅と区営住宅の比率を50対50とするための区移管の問題、移管に伴う財源の措置等につきまして議論し、既存建物へのエレベーターの設置、スーパーリフォーム、家賃未払い世帯の整理等、これらの対策を講じた上での移管とするよう要望を行いました。
 高齢者の居住支援につきましては、高齢者の居住の安定確保に関する法律が制定されたことに伴い、高齢者の入居を拒まない賃貸住宅を登録する制度といたしまして「高齢者円滑入居賃貸住宅登録制度」と、身元保証人にかわる役割を果たす「あんしん入居制度」につきまして、その契約実績等の報告がなされ、調査を行いました。
 この中で、この制度は非常によいものの、区民、特にこの制度を利用する高齢者の方々への周知は図られているのか、執行機関の窓口体制はどうか。また、高齢者へ配慮されたわかりやすいものとなっているのか、などについて質疑が交わされました。
 その他では「密集住宅市街地整備促進事業」「住宅市街地整備総合支援事業」「分譲マンション実態調査」「東綾瀬公団建替計画経過報告」「住宅改良助成事業」「高齢者等実態調査における高齢者の住まい方」等につきまして報告を受け、調査研究を行ってまいりました。
 成熟社会を迎える21世紀初頭の住宅施策を的確に推進していくためにも、福祉やまちづくりなど、地域との協働のもと、ハードとしての住宅だけでなく、ソフト面も含めた居住環境改善の視点が必要であります。
 また、当区にとりまして、2つの鉄道新線整備により、人口動態、年齢構成等の変化や、都市住宅としての立地特性の向上が図られる一方、今後活用されるべき公有地の問題や分譲マンション、公営住宅等の建て替え問題にも適切な対応が求められております。
 本年は改選期にあたりますが、急速な少子高齢化社会に対応した住宅政策のあり方の方向づけを示す必要があることを申し添え、本特別委員会の報告といたします。