6、付属資料

A区長あいさつ
【初日】
○近藤やよい区長 平成20年第4回足立区議会定例会の開会に当たりまして、所信の一端を申し上げます。
 アメリカのサブプライムローン問題に始まる世界的な金融不安の影響は、我が国の実体経済にまで及んでまいりました。世界同時不況への危機感が広がる中で、我が国においては定額給付金等、緊急経済対策が実施されようとしております。区といたしましても、国・都の動向に関する情報収集に努め、可能な限り迅速に、国・都の施策に連動、補完する緊急的施策を実施してまいりますが、今回、ご提案いたしました補正予算の中にも一部計上させていただきました。
 具体的には、中小企業の経営安定・発展を図るための中小企業融資事業経費3億円、区外からの集客を図るため、舎人公園などのイベントに合わせた「花めぐりバス」の運行、雇用の促進を図るための「特別養護老人ホーム人材確保・育成支援補助」などでございます。
 また、来年度の予算編成状況でございますが、昨今の厳しい経済状況を踏まえ、今年度策定いたしました「重点プロジェクト推進戦略」を実施すべく準備を進めており、本会議におけるご議論も踏まえ、年末に向けてまとめ上げてまいりたいと考えております。
 さて、日暮里・舎人ライナーも10月には乗客数が1,000万人に達し、営業は順調に推移していると聞いております。また、舎人公園につきましては、身近でだれもが気軽に訪れることのできる公園として、その魅力を高め、沿線の一層の活性化につなげていくことが重要と考えております。そこで、舎人公園の魅力を内外にアピールし、足立区の更なるイメージアップを図るとともに、ライナー開業一周年を記念した、都との共催によるイベントについて検討を進めているところでございます。内容につきましては、区議会をはじめ、多くの区民の皆様方からご要望がございました花火と舎人公園の桜をメインとした企画を練り上げてまいります。
 次に、子ども施策についてでございます。
 現在、「たくましく生き抜く力を育む」を基本理念に据えた取り組みを進めておりますが、その一環として、文部科学省のスクールソーシャルワーカー活用事業を受託いたしました。児童・生徒の問題行動が発生した場合の有効な手だてや、対応などの相談に応じ、学校内での問題解決能力の向上を図る制度でございます。更に、子どもの養育が著しく困難な家庭を訪問し、子どもの健全育成支援へも広げていく予定でございます。
 また、来年1月には、全日本中学校技術・家庭科研究会の主催による「第9回全国中学校創造ものづくり教育フェア」が、シアター1010ほか2会場で開催されます。足立区では初めての開催であり、ロボットコンテストなど楽しみな催しが数多く行われると伺っております。
 そこで、足立区でも、この催しに合わせ「あだち 子ども ものづくりフェスタ」を開催し、区内小学生の作品展示やものづくり体験などを行います。こうした機会を通じて、子どもたちの様々な体験の場を広げていきたいと考えております。
 次に、ペットボトルキャップの回収支援事業についてご説明申し上げます。
 12月1日から民間事業者のご協力をいただき、ペットボトルキャップを回収し、その売り上げで世界の子どもたちにワクチンを提供する取り組みを開始いたしました。既に区議会の皆様方には大量にご協力をいただいたという話も承っております。心から感謝申し上げます。
 キャップは、ペットボトル本体とは材質が異なり、現在は燃えるごみとしてサーマルリサイクルに回されております。しかし、これを分別回収いたしますと、キャップ800個でポリオワクチン1人分になります。小さな運動ではございますが、仮に区内のすべてのキャップが集まりますと、年間10万人の子どもの命を救うことができます。1日からは手始めに、回収箱を庁舎の各フロアに設置するとともに、佐野二丁目のベニースーパー様に設置させていただきました。今後もPRに努め、回収箱の設置場所の拡大を図るとともに、環境教育の一環として、小・中学校で取り組むことができるかどうか検討してまいります。
 次に、垳川の浄化対策についてご報告申し上げます。
 平成15年から3年間にわたるじゃぶじゃぶ大作戦など、地域の皆様方の思いが、本年6月、綾瀬川からの試験通水の実現により、一歩前進いたしました。その後、国をはじめとする関係4団体と更なる協議を進めたところ、東京都、埼玉県からのご協力をいただき、来年1月からヘドロのしゅんせつ工事を実施できる運びとなりました。これにより、垳川の環境向上に向けた具体的な取り組みが始まることになります。引き続き、浄化施設の設置や将来に向けた通水の可能性を検討し、一層の水質改善と環境向上に努めてまいります。
 次に、まちづくりの骨格となる都市計画道路の整備について申し上げます。
 綾瀬車両基地立体交差事業が完成し、今月7日に開通する運びとなりました。これにより、車両基地で分断されておりました加平地区と谷中地区の生活動線が結ばれることになり、地域の活性化と更なる発展が期待されます。
 また、竹ノ塚の鉄道立体化につきましては、環境影響評価調査業務に着手するとともに、今年度中に鉄道立体化のおおよその構造形式を決定すべく、現在、国土交通省をはじめ関係機関との協議を鋭意進めております。
 11月20日には、竹ノ塚駅付近鉄道高架化促進連絡協議会で国土交通大臣への要望活動を行いました。その折、道路特定財源の一般財源化に当たっては、竹ノ塚の鉄道立体化の財源を確実に確保していただけるよう、改めてお願いしてまいりました。来春には関連のまちづくり計画案の説明会を予定しており、平成23年度の事業着手に向け、全力で取り組んでまいります。
 次に、緑化事業について申し上げます。
 景観、防災、環境に配慮した緑豊かなまちづくりのため、本年4月に屋上や壁面の緑化工事の助成を全区展開とし、10月からは接道部緑化工事助成の内容も拡充するなど、民有地の緑化推進を図っております。中でも、土地区画整理事業が行われている六町地区は、みどりの復活を目指し、接道部緑化重点地区に指定いたしました。平成21年度には、花畑北部地区、佐野六木地区、上沼田南地区につきましても、同様に重点地区に指定し、民有地の緑化を進めてまいります。
 また、本庁舎につきましては、区民の皆様の屋上緑化についての関心を高め、その手法や効果を実際に体験していただけるよう、北館の屋上緑化を実施し、3月までには工事が完了する予定でございます。
 最後に、補正予算について申し上げます。
 今回ご審議いただきます補正予算は、一般会計、国民健康保険特別会計、後期高齢者医療特別会計の3会計でございます。
 一般会計の補正予算は、70億9,000万円余を追加計上いたしました。
 先ほど申し上げた事業以外の主な内容を申し上げますと、中学3年生までの保険診療医療費自己負担額を助成する、子ども医療費助成事業経費3億8,000万円余、将来の施設更新に備えるための義務教育施設建設資金基金への積立金40億円などを追加計上いたしました。また、単品スライド条項による契約変更見込額につきましても、関連工事経費を計上いたしました。
 これらの財源につきましては、都区財政調整交付金や繰越金残余額などの歳入を充てております。
 また、債務負担行為として、垳川ヘドロしゅんせつ工事費、こども家庭支援センター交通広場改修工事設計委託費、区立保育園園舎耐震設計委託費などを追加計上いたしました。
 国民健康保険特別会計の補正予算は、高額医療費拠出金、保険財政共同安定化事業拠出金など8億4,000万円余の追加計上、後期高齢者医療特別会計の補正予算は、広域連合への負担金など4億4,000万円余の追加計上となっております。
 なお、今回ご提案申し上げます議案は28件、報告1件でございます。各議案の提案理由につきましては参与より説明いたさせますので、慎重にご審議の上、ご決定くださいますようお願いを申し上げます。

【最終日】
[近藤やよい区長登壇]
○近藤やよい区長 平成20年第4回足立区議会定例会の閉会に当たりまして、一言ごあいさつを申し上げます。
 議員の皆様方には、15日間にわたり、平成20年度一般会計補正予算など、多数の重要案件につきまして、慎重にご審議の上ご決定をいただきまして、心から感謝を申し上げます。
 本会議並びに各委員会を通じまして承りました委員の皆様方の貴重なご意見、ご要望につきましては、私をはじめ幹部職員一同その意を十分に体しまして、今後の区政運営並びに来年度予算編成に臨んでまいります。
 最後になりますが、議員の皆様方には、年末年始、公私ともに最も激務な時期をお迎えのこととご拝察申し上げます。くれぐれもご健康にご留意の上、明るい新年をお迎えになられますよう、心からご祈念を申し上げまして、一言ごあいさつとさせていただきます。
 ありがとうございました。