B学童保育室条例の一部を改正する条例に反対討論 ぬかが 和子議員 |
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私は、日本共産党足立区議団を代表し、第107号議案、足立区学童保育室条例の一部を改正する条例に反対の立場から、討論を行います。今回の改定では、学童保育料の改定と、新たに入室承認にかかわる規定を設けました。 学童保育料は今までの3900円から6000円に、実に1.5倍以上の大幅値上げとなります。不況に苦しむ区民に追い討ちをかけるものです。学童保育事業は、国の制度化により都が「放課後児童健全育成要綱」を定めました。これにより、6時までの保育時間延長、障害児の高学年までの受入れなど、各区が学童保育の充実への課題を負うことになり、その中で保育料の値上げも検討されてきました。23区では5時以降の時間延長を行なっていないのはわずか4区になっているにもかかわらず、足立区は、この間の答弁でも「今後検討」と具体化していません。また、6000円に値上されれば、23区でトップクラスの保育料になってしまいます。しかも足立区の学童保育の大半は、専門の職員が一人もいない、地域のボランティアさんの善意のみで成り立っており、他区とは内容が違います。その上、今回の値上げ額については、直接関係している保護者や父母の会にはいっさい事前に知らされず、委員会後の父母の会との交渉の場では「議会が区民の代表だからそこで報告しているから」という始末です。 このような中で、大幅値上を保護者に押し付けるというのでは、子育て支援に逆行するものであり、認められるものではありません。 また、入室承認にかかわる規定では、「施設その他の事情により保育の余裕がないときまたは保育ができないときは区長は承認をしない」規定などが新たに盛り込まれました。条文によって、「待機者をなくす、全員入れるための条件整備」のための行政側の努力責任を免除してしまったのです。足立区は23区の中でダントツに待機者が多く、毎年たくさんの「入室不承認」に対する異議申し立てが出されています。だからこそ区長は「待機者をなくします」と公約したのではないでしょうか。国からの少子化対策特例交付金が今年で終了するなか、今ほど区長の公約への態度が問われているときはありません。 今回の値上げを知った保護者からの手紙をご紹介します。 ―「学童保育料の大幅値上げ」絶対反対です。根拠はなんでしょう。平日、2時間程度預かり、簡単なおやつを出すだけという「保育園」とはかけ離れた保育内容です。鈴木区長は既に、保育料の値上げも実施しています。次は学童というつもりなのでしょう。 一度 視察して実態を見てみるといいのです。恥ずかしくて値上げなどできないと思います。保育園や学童は選択するだけのゆとりはありません。ましてや学童は、子供が一人で通えるところしか選ぶことはできないのです。そういった、数的な問題もクリヤしておらず、ましてや質は何をかいわんやです。 こういった区民の声に耳を傾け、今後の保育内容の充実と、待機者解消への取り組みを心から願いまして、討論といたします。 |
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