13受理番号35 「保護者負担金引き上げにともなう学童保育事業の拡充を求める陳情」の不採択に反対する討論
                       ぬかが和子議員

○ぬかが和子議員 私は日本共産党足立区議団を代表し、13受理番号35、「保護者負担金引き上げにともなう学童保育事業の拡充を求める陳情」に賛成をし、委員会の不採択の結果に反対する立場から討論を行ないます。
 この陳情は、区内学童保育42の父母会、保護者の方々はじめ、1万395名からの、「本来、3,900円から6,000円への値上げは納得がいかないが、せめてそれに見合った内容の充実を」求めるという当然の要望でした。具体的には、第1に、需要の多い地域には学童保育室を増設し、待機児解消をする、第2に、夕方6時までの保育時間の延長、第3に、教材費やおやつ代の充実、第4に、障害児の受け入れ学年を引き上げるという4項目の陳情です。
 足立区の学童保育の待機児は、新年度も300名を越し、23区で群を抜いています。マスコミでも大きく取り上げられる中、委員会では、「これだけ待機児がいるのだから、待機児対策を優先してやるべき」、「他の課題はそのあとだ」という旨の議論で不採択となりました。しかし、我が党の予算修正案で示したとおり、待機児解消、学童保育室の増設を図りながらも、時間延長など、保育内容の充実を図ることは十分に可能であり、父母の願いには十分応えることができ、不採択をする理由にはなりません。
 また、国で学童保育室の制度化が図られた中、東京都は、「保育時間はおおむね6時までとする、障害児の受け入れ学年を引き上げる」などの要綱を定め、各区ともこれに見合って保育内容の改善を図ってきています。この要綱自体も、保育料の値上げにつながる方向性も含まれており、十分なものとはいえませんが、足立区のように、経過措置もなしに、一気に1.5倍以上の6,000円に値上げをし、夕方の時間延長すら行なわない区は他にありません。
 ある保護者は、「他区から越してきましたが、前の区では保育時間も6時までだったし、保育料を値上げするといっても、こんなに一気に値上げはしなかった。足立区って、もっと大変な人を応援してくれる区だと思っていたのに」と語っていました。区長は新年度予算を「子どもと産業の未来を育む予算」などといっていますが、1万395名の保護者や区民のささやかな願いにも応えられないで、他区並みの保育内容の充実もしないで、とても「子どもの未来を育む」等といえるものではありません。
 今後とも待機児の解消とともに、保育内容の充実を強く願いまして、この場からの討論を終わります。