一般質問ー質問と答弁

◎一般質問 伊藤和彦議員 第3日目(平成14年9月24日)

○伊藤和彦議員 私は産業経済、都市整備行政に関連して質問いたします。初めに足立区タウンマネジメント(TMO)計画、足立区中小小売商業高度化事業計画について伺います。
 自民党政治のもとで、1992年の大店法の出店規制緩和以来、全国各地で怒濤のような大型店の出店攻勢が商店を廃業に追い込んできました。市場原理万能論による相次ぐ規制緩和の推進や、消費税増税による長引く消費不況により、区内中小の商店も大きな打撃を受け、商店街が衰退し、まちの空洞化が進行しています。
 足立区では、商店数が92年からの10年間で1,699店舗、約2割も減少している一方で、区内大型店の出店状況は、第1種(店舗面積6,000平米以上)と、第2種(店舗面積500〜6,000平米未満)で、合計64店舗も増えています。さらに区の資料は、今後、北千住西口駅前に建設中の再開発ビルに予定されている丸井が出店(店舗面積3万4,804平米で試算)すると、大型店の売場面積は16万8,871平米となり、区内売場面積に占める割合は40.5%になるとしております。
 大店法が廃止され、2000年6月に大店立地法が施行されましたが、小売商店の保護などを目的とした開店日、店舗面積、閉店時刻、年間休日日数といった調整機能を一切持たないものとなりました。立地法が適用されるのは、1,000平米を超えるものだけが対象になり、さらに大型店はより出店しやすくなりました。その結果、売場面積が(1,000平米)ぎりぎりのドン・キホーテのように、住宅地のど真ん中に深夜・終夜営業の中型店が出店するなど、住民の意向を無視するまち壊しも進みました。
 我が党は議会のたびごとに産業振興を取り上げ、とりわけ区内商店街が果たしている役割を強調するとともに、商店街の振興策を提起し、大型店対策などを求めてきたところであります。区は中心市街地活性化法に基づく足立区TMO計画を発表し、推進しようとしております。商業の活性化は多くの商店の願いであります。

 北千住西口再開発のペデストリアンデッキの改善を
 しかし、区の計画は第1に北千住駅西口再開発で核店舗になる丸井に対して歯止めにもならなければ、規制がかけられない役に立たないものです。
 第2は、中心市街地活性化法は、まちづくり3法と呼ばれる法律で、商業活性化とは言いがたい。駐車場や電柱の地中化といったまちづくりが中心です。まちがきれいになったからと言って、客が来る保障はありません。
 第3は、区の計画は千住地域全体の商業集積を対象としているものではありません。区の資料によると、ブロック別商店街の空き店舗率では、TMO計画に盛り込まれた第2ブロックが空き店舗率1.3%に対し、北千住駅東口側の千住旭町商店街などの第1ブロックは2.3%、国道以西の北千住昭和会商店街などの第3ブロックは4.8%になっていて、より商業活性化策が必要な地域です。しかし、商店街が商業の活性化を求めても取り入れられない計画であります。
 いま、商店街は不況で財源がない、後継者がいない等々、展望が持てない現状です。これではTMO計画以外の商店街は切り捨てるという非情なものです。
 第4は、区は計画に組み入れた7つの商店街を振興すると言っておりますが、計画される事業はほとんど自己負担が伴うもので、計画達成のためには不況で苦しむ商店街に新たな負担を求める過酷なものです。
 第5は、区の計画は、重点として打ち出した回遊する計画に地域、商店街が期待していたものと変わったことです。区議会に報告され、示されたTMO計画とは違って、地元商店街には今年2月の中間報告で区役所跡地、千寿小学校跡地開発プロジェクトとの連動と説明され、回遊する計画だと聞きました。しかし、区は区役所跡地の拠点づくりはプロポーザル方式を取り入れ、住民の声を聞かない拠点開発となりました。産業振興センターは区民の利益や区民要望の集約もしないまま、跡利用の計画の趣旨にも反したもので、区民、業者が期待したものとはほど遠いものとなりました。まちのにぎわい、集客力あるものとした旧庁舎跡地利用計画策定の前提が崩れてしまったことです。
 したがって、我が党はこの計画で千住地域全体の商店街が期待している真の商業の活性化になるとは考えていませんが、多くの商店の願いである商業活性化を少しでも前進させるため、以下質問するものです。
 第1は、足立区TMO計画は、北千住駅西口再開発事業と合わせた形で、千住地域全体の開発につなげようとしております。対象とされる地元商店街では、西口再開発事業で計画されているペデストリアンデッキに危機感を強めております。それは当初から地元商店街では、ペデストリアンデッキについては、駅から降りた客は下に降りないのではないか。回遊するまちづくりにならないと反対の声があがりました。地元の商店街役員は、現在でもペデは丸井のためにつくったものと言って疑念を持ったままです。回遊するまちづくりに障害が予想されるペデストリアンデッキは、すでに計画が進んでおりますが、今後も商店街などの要望に耳を傾け、継続して検討し、弊害を取り除く対策をするべきと思いますが、答弁を求めます。
 第2に、千住の商店街では、西口再開発に出店される丸井の出店に脅威を抱いています。国と同じように規制緩和が進む中で、地域経済活動にバランスを欠き、大型店と商店の共存共栄がなり立たない現状であり、支障を来しています。区はこの現状を踏まえて、商業者の願いに応えて、丸井と千住の商店街との協議を進めるためにどのような責任を果たそうとするのか。
  第3に、計画の策定、推進は株式会社足立都市活性化センターが行うものとなっていますが、これまで区のTMO支援課が文字どおり支援してきましたが、TMO支援課は来年3月で廃止することになっています。この事業の継続性はどのように担保していくのか。
  第4は、区の計画は地元商店街に説明した当初の計画と変わっていることです。ある商店役員は、シネコン、温浴施設のL案の方が集客力はあると商店街では期待したが、なぜかO案に決まってしまったと嘆いていました。こうした区民の意向に沿わない拠点開発のやり方では、地域商業者が期待した回遊するまちづくりにならないではないか。答弁を求めます。
  第5は、すでに盛り込まれた地元要望、商業者の声に応えて、せめて実現可能なものは早急に進めるべきであります。集客力を上げるエキゾチックフェアなどのイベント計画は、商店街の費用負担の軽減を図り支援すべきだが、どうか。
  また、イメージアップを図る商店街の案内板、歴史の説明板などは、区の予算でつくるべきではないか、答弁を求めます。
 
 緊急雇用創出特別補助事業の拡大を
 次に、失業、雇用対策について伺います。小泉政権のもとで、空前の失業増、企業倒産の増加、所得と消費の減少など、あらゆる経済指標が経済の舵取り不能を示しています。区内の建設関係業者団体が行った最近の調査では、仕事がなく厳しい、せいぜい3カ月ぐらいの仕事しかないは77%を占めています。区内業者の仕事なしは慢性的になっており、生活が不安、何とかしてほしいと、我が党が実施した区民アンケートにも失業、雇用対策、仕事確保を求める区民の声は切実で、対策が急がれています。いま、各地の自治体が地域経済と雇用に責任を持たなければならないと考え始め、福祉施策とともに地域経済、産業活性化策を持つことが強く求められている時代となりました。区が発注する事業で区内業者の仕事確保、地域経済の活性化、経済波及効果のあるものと考え、以下質問します。
 第1は、緊急地域雇用創出特別補助金事業については、特に災害防止、環境対策、福祉、教育分野に区独自の事業を興して拡大すべきだが、どうか、答弁を求めます。
 第2は、高齢サービス課が行っている高齢者住宅改修給付事業は希望が増え、前年度比2倍になったと聞いています。特に洋式便器の取り替えは前年度比5倍、浴槽は2倍となっています。高齢者住宅改修給付事業は拡充し、上限なしで介護保険で不足している段差解消などにも使えるようにすべきですが、どうか。
 第3は、区民の良好な住宅環境の維持、地元業者の仕事確保、地域経済活性化に役立つ住宅改良助成事業は、凍結を解除するとともに、自己資金による改良工事にも適用できるよう拡充すべきですが、どうか。
 第4は、区内の街路灯(商店街も含む)を総点検し、危険な個所から取り替えや修繕をすべきですが、どうか。特に商店街のアーチ型装飾灯、アーケードについては、商店街の負担軽減を行い、補強、塗装塗り替え、撤去工事等の予算化を図るべきですが、どうか。
 第5は、毎年5月末に各学校から提出される施設点検調査表に基づき、学校現場からの改善要望は、学校修繕予算をさらに増やし進めるべきですがどうか、答弁を求めます。
 最後に竹ノ塚駅東口の駅前公衆便所は利用度が高いと聞いております。今年2月に清掃している方から、浄化槽のモーターが回らずに床に汚水が流れてしまって利用できないときもあったと訴えられました。この駅前の地下トイレは、昭和56年4月に開設すると同時期に民間ビル管理会社(東武)に委託し、現在に至っています。地下トイレは老朽化のため、清掃作業にも支障を来し、利用者に迷惑をかけている状況であります。駅前地下トイレを早急に改修すべきですが、どうか、答弁を求めまして、この席からの質問を終わります。
 
 答 弁
〇丸山 亮都市整備部長 私からは、最初に北千住駅西口地区市街地再開発事業のペデストリアンデッキについてお答えいたします。
 ペデストリアンデッキにつきましては、平成11年4月から平成12年10月まで1年7カ月をかけ、千住地区の商店街の代表者や町会の代表者の方々から構成されます北千住駅西口再開発とまちづくり協議会でさまざまな議論を重ねて合意形成に至っております。現在、再開発組合で施工を進めており、順調に推移しております。
 ペデストリアンデッキにつきましては、駅からの動線として、地域商店街にアクセスするようエスカレーター・エレベーター・階段を設置し、乗降客の皆様方が安全に千住のまちに回遊し、楽しい時間を過ごせるよう考慮しております。
 次に、お尋ねの住宅改良助成についてお答えいたします。
 この制度につきましては、現在、住宅政策の中で総合的に検討しているところでございます。したがって、現行制度のままで復活するのか、あるいは廃止するのか、また、現行制度を見直す中で新たにスタートさせるのかを検討しているところでございます。
〇坂本寛文産業経済部長 私からは、商業振興、雇用及び街路灯のご質問にお答えいたします。
 まず、千住の商店街と丸井との協議についてですが、商店街の代表者を中心に構成されます中心市街地活性化(TMO)推進協議会商業部会で、丸井のフロア構成、商店街との連携等が協議されることになっております。区はTMOである株式会社足立都市活性化センターと連携し、円滑な協議が整うよう側面からの支援を行います。
 次に、TMO支援課の廃止に伴う事業の継続性担保についてですが、産業経済部内にTMO担当を配置し対応するとともに、TMOとしての役割を十分に発揮できるように、人材の確保等、会社の安定、機能強化の見地から支援してまいります。
 区役所の跡地については、地域のにぎわいと商業の活性化が図れるよう利用計画を定めたところです。千住のまちにおける拠点として、生涯学習施設、北千住駅西口再開発事業、旧本庁舎跡地を初めとした各拠点の整備により、今後はこれらの拠点をどのように回遊させるかについて、中心市街地活性化推進協議会商業部会で検討することになっております。
 次に、イベント計画のご質問ですが、イベント事業の推進については、タウンマネジメント計画にあるとおり、千住のイメージアップ、集客性、回遊性、名物化の視点で重要性を認識しております。地元商店街では、実行委員会形式でイベントを合同開催するなど、イベントの必要性を認識し、自主的に取り組む機運が盛り上がっております。区といたしましては,イベントの実施主体の自主性を尊重し、TMOである足立都市活性化センターを軸に、関係機関等の調整など、側面から支援してまいります。
 また、案内板、歴史の説明板についてですが、再開発事業で千住の歴史性や観光スポットを含めた総合的な案内板を設置するとともに、まち中には現在設置されている主要施設を示すサインを充実させてイメージアップを図ることになっております。
 商店街のサインなどにつきましては、現在、駅前通りの商店街などで自主的に検討が進められており、区及びTMOが支援しているところであります。
 次に、緊急地域雇用創出特別補助金事業についてでございますが、この事業は事業費の8割が人件費、従事者のうち新規雇用の失業者数が4分の3以上などの条件があり、事業執行については、さまざまな工夫が必要となっております。このため特定の分野に絞らず、各部で一般財源との組み合わせも含めて、創意工夫を重ね、その活用を図っております。
 次に、区内の街路灯のお尋ねでございますが、区が管理する街路灯は約3万7,000灯ありますが、すべてデータベース化し、耐用年数に基づき、計画的に改修工事を実施するとともに、定期的に点検を行うことにより万全を期しております。
 特に商店街のアーチ型装飾灯、アーケード、街路灯の補強、塗装塗り替え、撤去工事につきましては、毎年緊急度の高いものから、商店街の要望を踏まえながら、計画的にその工事を実施しております。
〇石川義夫福祉部長 私からは高齢者住宅改良についてお答えします。
 高齢者住宅改修給付事業につきましては、介護の予防や重度化を防ぐ観点から重要な事業であると考えており、今後も対象となる高齢者の身体状況に応じ給付を行っていきたいと考えております。しかしながら、給付上限額の撤廃や事業水準の改正につきましては、財政負担の増大が予想されるため考えておりません。
〇八木良典土木部長 竹ノ塚駅前公衆便所のご質問についてお答えいたします。
 この公衆便所は施設建設から21年が経過しておりますが、駆体はしっかりしているので、いまのところ改築は考えておりません。ただ、設備の老朽化が進んでいるのは事実でございます。毎年点検を行い、その結果に基づき、必要な改修を進めているところでございます。これからも区民の皆様に快適にご利用いただけるよう、適正な維持管理に努めてまいります。
〇渋谷和雄教育委員会事務局次長 学校の修繕についてお答えいたします。
 学校の施設維持補修につきましては、毎年施設点検調査表に基づき、現地での点検調査を踏まえ、補修改修予算を要求しており、少しでも多く工事が発注できるよう努めているところでございます。また、その実施にあたりましては、区内業者を中心に発注されております。

 再質問

〇伊藤和彦議員 答弁が私の質問とすれ違っているので、時間の制約もありますが、一つはTMO中心で支援していくというお答えでしたが、これは制度上当たり前で、私が言っているのは、この事業の継続性はどのように担保するのかということですから、担保として確保する手段としては、人的担保と物的担保がある。そうすると、人と予算はどうするのか。それを示さなければどこに継続性があるかわかりませんので、ご答弁をお願いします。
 もう1点は、商業者、商店街の現状を踏まえて、区として商業支援策としてやるべきだということで、エキゾチックフェアのイベントの問題では、私の質問は、商店街の費用負担の軽減を図りなさい、そして区の予算でつくるべきではないかという質問ですので、お答えを願います。

 再答弁

〇坂本寛文産業経済部長 まず第1点の物的、人的というお尋ねでございます。繰り返しになりますけれども、TMO支援課の廃止に伴う事業の継続性担保としては、まず産業経済部内にTMO担当を配置するという対応がございます。もう一つは、TMOとしての役割を十分に発揮できるように、人的というふうに呼んでもいいと思うのですが、人材の確保と会社の安定、機能強化、これが今後、どういうものになるかは検討していくわけでございますけれども、そういう見地から支援をしてまいるということでございます。
 その次のエキゾチックフェアの負担の部分でございますが、私どもすべて側面から支援してまいりますというふうに申し上げているところでございまして、側面から支援するというものには、物的なもの、財政的なものも十分に含まれているわけでございますから、TMOの職員が側面から支援することで、いわゆる区の予算が使われている。同じようにサイン等についても、区及びTMOが支援しているところ、この中には区の予算は入っているということでございます。