| 一般会計補正予算・介護保険特別会計補正予算に対する反対討論 村田晃一議員(平成14年9月30日) |
| 私は日本共産党足立区議団を代表し、ただいま議題となりました第74号議案、平成14年度足立区一般会計補正予算(第1号)並びに第76号議案、平成14年度足立区介護保険特別会計補正予算(第1号)に反対の立場から討論いたします。 長期化する不況と社会保障の切り捨て、負担増のもと、区民の暮らしと営業はますます深刻になっています。鈴木区政の3年間でも、就学援助受給児童数は、98年度1万4,054人、24.1%から2001年度1万6,243人、34.8%へと1.4倍に増大しています。区内企業の倒産件数は、年間81件から131件へと1.6倍に増えています。わが党が実施した区民アンケートでも、72.1%の人が生活が苦しくなったと答えています。今回の補正予算では、このように深刻さを増している区民生活の実態に対し、区が区民生活と営業を支えるための緊急で実効性のある施策を打ち出すことが強く求められたのであります。 ところが鈴木区長提案の一般会計補正予算は、新たに歳入された30億7,000万円と、歳出減により生み出した3億3,000万円を合計した34億円の補正財源のうち、33億円が土地購入や北千住駅西口再開発経費などの投資的経費に、残り9,700万円が足立区の借金返済に充てられ、区民生活を直接支える扶助費にはわずか120万円という、極めてバランスを欠いた区民生活を軽視した予算となっています。これは補正財源を1,000円とたとえれば、970円が投資的経費に、区民生活を直接支える扶助費には1円にも満たないわずか35銭、投資的経費の2,754分の1という異常な配分であり、深刻さを増す区民生活を支えようとする姿勢が鈴木区長にないことを示すものです。 また、投資的経費は大半が土地購入費用であり、雇用創出などの効果はなく、緊急性、実効性の極めて乏しいものです。 さらに今回の補正予算の歳入見積もりは、見込まれる歳入を計上しないという、区民要望を実現しようとする姿勢を欠いた極めて消極的なものです。8月に公表された都区財政調整交付金の131億円の算定残は、年度内の都区協議で各区への配分額が確定します。見込まれる歳入をこの9月の補正予算に計上しなければ、区民生活を支える事業の年内実施が困難になります。深刻さを増す区民生活を何としても支えようとする姿勢が鈴木区長にあるならば、足立区への配分見込み額を未計上とする理由はありません。この歳入を来年3月の最終補正予算に計上するのでは、鈴木区長のもとでは、新たな土地購入費用や積立基金などに財源充当されるばかりで、何らの区民生活を支える事業の年度内実施もできなくなることを強調しておきます。 なお、今回、補正予算の土地購入の一部に玉ノ井部屋への定期借地方式による契約締結が前提とされたものがあります。わが党は玉ノ井部屋への土地の貸与は区民要望にかなうものとして賛成するものですが、補正予算では、この土地が工事事務所の用地として記載されており、区民に対してわかりやすい予算計上とするよう改善すべきであり、さらに公有地の活用の基準も明確にすべきであると委員会でも主張しましたが、この点、鈴木区政の透明性の確保を強く要望するものです。 次に、介護保険特別会計は2億5,000万円の増額補正ですが、そのうちの大半、2億500万円は、13年度の介護保険会計の黒字額です。この黒字額をどう処分したのかというと、鈴木区長は、今回の補正予算で65歳以上高齢者の保険料の残金1億6,600万円はそっくりと基金に積み立て、残りの黒字額はそっくりと一般会計に戻し、その財源をすべて投資的経費に充当しています。 わが党は介護保険の高すぎる保険料、利用料負担が介護給付費の伸びを抑え、介護会計の黒字を生み出し、基金を累積させるという悪循環に陥っており、介護保険の改善のためには、保険料、利用料の減免制度を実施し、利用抑制を解消させることが第1であり、そのために基金の活用も含めた介護会計の積極的な活用と、必要な場合には一般会計からの繰り入れを行うべきであると一貫して主張してきました。そして、介護会計の現状から言って、介護保険の保険料、利用料の減免制度の実施は、財源的にも十分に可能であり、区長の判断で直ちに実施できることを繰り返し明らかにしてきました。 今年3月の予算委員会では、鈴木区長は、13年度介護会計は最終補正予算額に近い金額で決算するとしていましたが、事実はわが党の指摘どおり、利用抑制が強くはたらく介護会計は、最終補正予算額より6億3,000万円も低い決算額となりました。鈴木区長はこの予測外の黒字額となった13年度介護会計の黒字額の活用でも、保険料、利用料の減免制度を直ちに実施できたのです。 ところが介護会計自体に介護保険を改善する力があるのに、黒字額を基金への積み立てと、一般会計への戻入に充てて、何らの改善も行わない。そればかりか、一般会計に戻した財源はすべて投資的経費に充当する。これほど高齢者に冷たい、逆立ちした補正予算編成はありません。 鈴木区長提案の一般会計補正予算並びに介護保険特別会計補正予算は、区民要望に逆行するもので、鈴木区長の区民生活の軽視と開発優先主義の政治姿勢が顕著に表れたものであり、とうてい賛成できるものではありません。 鈴木区長が、住民生活重視型の区政運営を推進する立場に立たれることを強く求め、私の反対討論を終わります。 |