決算特別委員会 第1日目(10月3日)午後 鈴木けんいち議員
自治体の営利企業化ではなく、区民の福祉と自治体らしい足立区を取り戻そう

○鈴木けんいち委員 きょう最後の質問者になりまして、若干お疲れの顔もちょっと見受けられますが、よろしくお願いいたします。
 いま、障害者家族にとっては、親なき後の問題を含めて、障害者の入所施設の建設ということが大変切実な要求になっています。そこで、まず、この問題からお伺いしたいんですが、障害者の入所施設建設という問題、13年度は足立区としてはどういう方向で検討され、また取り組んでこられたでしょうか。

○障害福祉課長 13年度の取り組みということでございますけれども、各団体等からさまざまなご要望をお伺いしました。それから、入所施設にかわるものとして、生活寮、あるいはグループホームといったものの建設ということも法人の力をかりながら進めてまいりました。ただ、具体的に、24時間施設の建設ということでは調査等するにとどまっております。

 障害者の入所施設をつくり、緊急一時保護にも対応をー区は検討中
○鈴木委員 この問題を考える上では、私たちの視点どこに置くべきかという点では、障害者基本法が大変大事かと思います。改めて立ち戻って考えてみたいと思うんですが、この障害者基本法、第3条で、「すべて障害者は、個人の尊厳が重んぜられ、その尊厳にふさわしい処遇を保障される権利を有する」、また、10条の2では、施設への入所や利用に関して、「国及び地方公共団体は、障害者が年齢並びに障害の種別及び程度に応じ、施設への入所、又はその利用により適切な保護、医療、生活指導、その他の指導、機能回復訓練その他の訓練又は授産を受けられるよう必要な施策を講じられなければならない」、このように規定をされています。足立区もこういう立場で施策の推進に当たることが重要だと思いますけれども、どうでしょうか。

○障害福祉課長 障害をお持ちの方も、障害のない方も、ひとしく地域の中で生活できるということで私ども取り組んでおります。入所施設等につきましては、12年度に特養の併設ということで「かえで」、身体障害者の療護施設の開設をしておりますけれども、そういったことを進めながら、障害をお持ちの方も地域で生活できるように取り組んでまいりたいというふうに考えております。

○鈴木委員 いま、「かえで」のお話がありましたが、入所施設建設を求める願いの中には、緊急一時保護施設という要望が強く含まれているんですね。この問題で調べましたところ、いま辛うじて1週間のショートステイという形で、綾瀬あかしあ園、ここは通所施設ですが、ここに緊急的にショートステイができるということになっております。この綾瀬あかしあ園の実績ですね、年間どれくらい利用されているか、わかりましたらお願いいたします。

○障害福祉課長 手元に資料ございませんけれども、足立あかしあ園の方はほぼ90%ぐらいいっていると思います。

○鈴木委員 率にするとそのくらいになるかと思いますね。ベッドがいま2つで、年間500泊。ですから、ほぼ満杯というか、いつも利用されている状態というふうに言えると思います。ただ、ここは本来が通所施設ですので、そこへ宿泊をするわけですので、本来は対応する機能がないわけですね。したがって、どうしているかといいますと、有償ボランティア、学生さんとか、一般の区民、登録ボランティアにに登録していただいて、それで対応すると。ただ、そういう方ですから、重度の障害者が宿泊を希望された場合にはなかなか対応できないということで、結局、職員がそのときは宿泊せざるを得ないということも聞いております。
 それでも緊急的な宿泊ができるわけですけれども、1週間を超えると、ここは無理と。そうすると、都の施設ということで、ミドルステイになります。このミドルステイも3カ月が限度ですので、3カ月以上になりますと、やはり退所を迫られ、次の場所を探さなければならない。先ほどの「かえで」、入所施設ありますが、ここではこうした緊急一時保護対応にはなっていないというふうに聞いております。
 大体こういう事情からして、結局、1週間以内であっても、また3カ月を超えても、必要なときは入り続けられるような緊急一時保護を兼ねた入所施設をつくってほしい、こういう声が障害者の方々、家族の方の大変強い要望になっております。本当に当然の要望だと思います。区の計画はどうなっているでしょうか。

○障害福祉課長 入所施設の計画につきましては、区の基本計画及び地域保健福祉計画の中に整備をするということは盛り込んでございます。
 なお、基本計画等の計画を具体的な計画にするために、例えば障害者の数の将来的な変動ですとか、あるいは入所を必要とする方の数の変動、将来予測ですね、そういったものをまずきちんとつかむこと。それから、建設のための区の負担、あるいは運営のための区の負担等を考えて、政策経営部等との協議をしなきゃいけない、そういうふうに考えております。

○鈴木委員 基本計画に入れて進めるということなんですけれども、じゃあ、いつつくるのかという点ではちょっとまだ明確にはなっていないようです。いま、いろいろな変動の予測なども検討しているということですけれども、実はこの入所施設、先ほど紹介しました障害者基本法によれば、必要な施策を講じなければならないという中に、この入所施設も入っているわけですね。ところが、折しも東京都が直営の福祉施設からは撤退すると。また、民間の福祉施設への補助も廃止の方向で検討という方針を打ち出しました。これ自体は地方自治体としての責任を放棄するようなことであり、とても認められません。我が党は、これは重大問題ということで、区内にある7つの障害者施設を含めて、33カ所、保育所なども含めて訪問調査をして、現場の声をもとにこの方針の撤回を求めておるところであります。
 同時に、区の果たすべき役割、ますます重要になってくると思います。いまのご答弁ですと、いろいろ検討していて、これからですということなんですが、端的にお伺いしたいんですけれども、入所施設の建設という点では何が障害なんでしょうか。土地がないということなんでしょうか。

○障害福祉課長 これまで入所施設の建設につきましては、明文化はされておりませんけれども、東京都が進めるということになっておりました。したがいまして、区の方では将来的な計画という形でしか持っておりませんでしたけれども、東京都が今後直営では建設しないということ、それから、区市町村が補助をして建設した場合には地元優先枠が8割までということです。したがいまして、2割の分を23区、あるいは26市で分け合うという、こういう形になりますので、将来的にはどの区市町村も自分の区、あるいは市の中に、法人等の力をかりながら建設すると、こういう方向になるかというふうに考えております。

○鈴木委員 この点で区長にお伺いいたしますが、15年度の行財政運営方針、ここでは自治体を株式会社と見立て、営利企業化というような色合いを大変強めているという感じを受けました。そこで、そういう角度から見ますと、こうした障害者の施設建設というのはどういうふうに位置づけられるのか、お考えになられているのか。ひょっとしたら採算のとれない部門として切り捨てられるのでしょうか。若干心配をするところでございますが、どうでしょうか。
○福祉部長 ただいまの議員さんのご質問でございますが、財政の苦しい中でも、来年の4月に中央障害センターをオープンさせます。そういう意味で、区はそういう必要な施策についてはやっていくという方針でございます。

 特別養護老人ホームは入所希望に見合う建設計画を
○鈴木委員 その方向でぜひ取り組んでいただきたいと思います。
 次に、特養ホームの増設に関してお伺いしたいと思います。特養ホーム、入所を希望しながら入れないで待っている方、最近では1,324人、大変多い数になっています。お一人お一人が長期の介護、あるいは大変不安な生活を送っている。一日も早い入所というのは本当に切実な要求となっております。このことは今回足立区として実施をしました高齢者等実態調査でも、例えば在宅サービスが充実したらどうですか、お家で過ごしたいと思いませんか、だれでもお家で過ごしたい、年をとっても家で過ごしたいというのは人情ですが、そういう角度で質問をされているんですが、それでも4割の方は、やはり特養ホームに入所したいというふうに答えている。これほど介護を必要とする方にとっては、特養ホームへの入所の希望というのは非常に強いわけです。こういう高齢者と家族の実態、また介護の社会化を目指すとした介護保険のそもそもの趣旨、そこから照らしても、この問題に取り組む区の責任というのは大変大きいと思います。
 そこでお伺いしますけれども、まず、いま事業計画の見直し作業が進められていますけれども、待機者解消にふさわしい数はどのぐらいだと考えていられるでしょうか。

○高齢計画課長 先ほど特養の希望者の調査の話をされました。確かに「在宅生活を続けるために必要なサービスの提供や制度の充実が見込まれれば在宅で生活を希望しますか」という設問をいたしまして、この中で、「ぜひいまの生活を続けたい」、「可能な限りいまの生活を続けたい」、その2つを除いた数値が39%程度ございます。ここら辺につきましては、私どもは真に必要な、特別養護老人ホーム、すぐ望んでいらっしゃる方だということで、この部分についての解消を目指したいというふうな考えでおります。およそ平成19年度を今回の計画目標達成年度にするわけでございますけれども、700人程度の増設が必要だろうというふうに考えます。

○鈴木委員 いま私お伺いしたのは、待機者解消に必要な数としてはどのぐらいの数だと考えておられるでしょうかと。「在宅サービスが充実したらお家で過ごしたいと思いますか」という、その前にも幾つも設問があるんですね。最後にどうしても特養ホームに入りたいという方が約4割、39.9%ですから、四捨五入すればほとんど4割という数で、それに見合った数をいま課長さん申し上げられたかと思うんですが、それをもってして待機者解消というふうに見るんであれば、これはかなり違うんではないか。実際に1,324人の方が入所を希望されている。さらに、入れればいいんではない。本来、介護保険のスタートの時点では、サービスが得られますということまで言っていたわけです。ですから、幾つかの特養ホームの中から選べるというところまで整備をしていくというのが基本にないといけないのではないかというふうに思います。
 角度を変えまして、もう一つ、特養ホームの整備の問題では、これまでの計画の遂行に当たって、特養ホームの増設がなかなか計画どおりに進んでいないという問題があります。実は昨年の決算委員会でご質問したんですが、そのときにはあと2カ所の増設についてはほぼめどが立ちつつあって、これによって1,316床の当初目標は達成できる見込みだというご答弁がありました。現在の進行状況はどうでしょうか。

○高齢計画課長 先ほど取り組みが弱いのではないかというお話ございましたけれども、実は、現在入所していらっしゃる数よりも70%ぐらい増しというのを目標数値にしております。この期間の介護保険の要介護認定者の伸びは30%を見込んでいるという状況ですので、介護保険全体の要介護者の伸び以上に特別養護老人ホームの設置を進めていくと。かなり我々としては積極的な計画をやっているのではないかというふうに自負しているところでございます。
 それから、現行の計画の進行状況、昨年の決算特別委員会でのお話だったと思いますけれども、1つは上沼田の特別養護老人ホームについては、道路の用地の関係でこれが1年おくれになっている状況がございまして、そこら辺のところで150人分ぐらいのそごを来している。それから、千住の特養については、なかなかちょっとうまくいかなかったという状況がございまして、現時点においては確かにご指摘のように計画がうまくいってない部分がございますので、これから積極的に対応してまいりたいと、こういうふうに思っております。

○鈴木委員 一生懸命取り組んでいるというお気持ちは受けとめたいと思います。
 ただ、なかなか、実際にはこの計画、ちょっと少なめかなと思われる計画そのものも、そのとおりは進んでいないというのもやはり事実でありまして、この問題では我が党も民間活力の活用、これは否定いたしません。問題は、民間任せでは、特養ホームのような基盤整備というのはなかなか進みませんよという指摘をしてまいりました。ちょうど足立区の手法というのは、民間活力の活用という名目で結局は民間任せになっている。その結果、なかなか計画どおり増設が進まないのではないかというふうに言わざるを得ないのですが、どうでしょうか。

○高齢計画課長 確かに、建設については民間活力の活用ということでやっておりますけれども、先ほど申し上げました上沼田の特養、これは区の方が都と交渉して、その用地を確保していただくような形で、当然、区としてもそれが達成できるように、行政の力を挙げてやっているわけでございますので、民間任せにしているというご指摘はちょっと言い過ぎではないかなというふうに思います。

○鈴木委員 いま、区としてちゃんと乗り出したところはそのように進むわけです。千住の方はどうなのかという問題になるわけですけれども、もう一つ、先ほど私、最初に障害者の入所施設建設の問題、急ぐべきだと申し上げましたけれども、例えば、この特養ホームとの合築を含め考えていくことも必要なんではないかと。そして公有地を活用して、そうした障害者の施設も含めて総合的に進めていく必要があるんではないかというふうに思いますが、これは総合的になりますから、福祉部長、どうですか。

○高齢計画課長 まず、千住の話もちょっと出ましたので、ちょっと触れさせていただきたいと思いますけれども、おとといの介護保険専門部会の中で白石委員の方から、千住の学校の跡地を活用すべきじゃないかというご議論がありました。十分前向きに検討していきたいというふうな内容のお答えをしたわけでございまして、そういうことも含めてやっていきたいと思います。
 それから、高齢者と障害者の合築の問題については、確かにその可能性もあり得るということで検討していきたいと思っています。
 それから、特別養護老人ホーム自体に、「さくら」に「かえで」がついたみたいに、特別養護老人ホームつくるときに障害者の施設がつくと最も優先順位が高くなるという、こういう国の補助金、都の補助金の仕組みがございますので、こちらについても積極的に事業者に働きかけていきたいと、こういうふうに思っております。

○鈴木委員 学童保育室に関してお伺いしたいと思います。
 学童保育については、今回、区が7カ所190人の枠をふやす方針を示しました。これはまさに区民要望の反映であり、前進だと思います。この点では昨年12月の議会に区民の方から1万人を超える署名が提出をされました。学童保育室の増設や時間延長などを求める署名でした。残念ながら、この署名、自民党、公明党は反対をし、否決をされたわけですけれども、採択を主張した私たちとしては、今回の実現、大変うれしく思っています。

 学童保育の待機時解消と保育内容の充実を
 ところで、今回の学童保育室の7カ所増設、これは前進でありますが、これをもって学童保育の待機児解消となるわけではありません。特に学童保育というのは小学生が自分で学童保育室に通うわけですから、あんまり遠くへは行けない。つまり、学校の近く、必要なところに必要なだけつくらないと、最終的な待機児解消にもなりません。そういう点では、今回の設置では、大変入室希望の多い西新井以降には設置が入っておりません。また、大変希望の多い大谷田、谷中地域は辰沼小にできるとなりましたけれども、引き続き希望者がふえるということも予想されると思います。待機児ゼロのためにどのような方針を持っていらっしゃるのか、まずお伺いしたいと思います。

○住区推進課長 現在、待機児はまだ200名を超えております。こういう状況を見まして、待機児の多い場所、あるいは待機児が予想される地域に来年4月を目指して7カ所つくるわけですが、今後も、先ほど話が出ました西新井以降地区、ここも待機児が多いところでございます。また、宮城地区、あるいは興野地区など、まだまだ解消すべき地域がありますので、これは15年度に向けてまた努力をしてまいりたい、このように思っております。

○鈴木委員 次に、今回の増設計画の中では、商店街の空き店舗に2カ所学童保育室をつくるということになっています。これは大変マスコミ、新聞でも取り上げられましたけれども、23区では初めての取り組みということです。ただ、これは実は国の厚生労働省の方でことし4月1日に打ち出した指針、商店街の空き店舗を活用した保育サービス等提供施設の設置促進に関する指針、これに基づくものだと思いますが、どうでしょうか。

○住区推進課長 ただいまのご指摘のとおり、空き店舗を活用した学童保育の増設というのは地域振興部と産業経済部のタイアップ事業ということになります。今回、商店街の空き店舗につきましては、児童福祉法で定める施設、あるいはその運営主体、これに基づいて行うものでございますので、この指針に基づかない部分につきましては、産業経済部の方で対応していくと、こういう関係になりますので、産業振興課長にその部分についてはお尋ねいただきたいと思います。

○鈴木委員 これ、厚生労働省の指針ですね、確かに事業の概要ということで1と2がありまして、1の部分は国で言えば中小企業庁の所管するコミュニティー施設活用商店街活性化事業、こういうことになっております。区としても恐らく産業経済部の方で予算措置をして設置をするのかなと。もう一つの柱が、厚生労働省の所管する保育サービス等事業、ここに実際のでき上がった後の運営について記載がされているということで、設置そのものについて、きょうの場ではご質問はいたしませんので、あしからずご了解ください。
 それで、設置された学童保育室、念のため確認をさせていただきたいんですが、商店街の空き店舗につくる学童保育室ではあっても、これは区の学童保育事業として募集も行い、また保育料の設定、あるいは保育内容の充実を図っていくというふうに認識してよろしいんでしょうか。

○住区推進課長 ご指摘のとおり、これは商店街が運営する、私立でございます。民設運営の学童保育。そういうことでございますので、保育料を区並みの6,000円にするという前提は、これはないものと。例えば1万円にするとか2万円にするということも考えられる。
 また、募集については、これは区と一緒に、区民のためにつながるものですから、区の広報紙などを通じまして同時に募集は行っていきたい。
 また、保育レベルの水準も考えますと、私ども行政の方から指導、助言はやっていかなければいけないかなと、そういう思いもありますので、行政としてはできる限りの支援はしてまいりたいと、このように考えております。

○鈴木委員 いま、募集はちゃんと区として行うが、保育料については1万円でもということですが、これはちょっと厳密に考えていただきたいと思います。報道によりますと8時まで行うということを予定しているそうです。もちろん8時までであれば多少の料金の上乗せは、自主性の問題あってもいいと思いますが、6時までということでは、やはり区が行う学童保育事業ということで、きちんといまの6,000円という保育料は守らせると。そのために不足するんであれば、きちんと区が財政支援を行うということは最低必要な行政責任だというふうに思います。
 それから、もう一つ、国の指針によると、事業の委託先、これは社会福祉法人というふうになっておりますが、足立区の場合はどこに委託する予定でしょうか。

○住区推進課長 運営主体に問題があるというご指摘につながっていると思いますけれども、運営主体につきましては児童福祉法、あるいは東京都の学童クラブ実施要綱、このようなものに基づきまして、実施主体というのは市町村、あるいは社会福祉法人、その他のものと指定されておりますので、今回商店街が運営することに何らの問題はないと、このように考えております。

○鈴木委員 運営主体に問題があると言っているのではありません。運営主体は商店街、そこで実際の保育を行う委託先はどこにするんですかということであります。いまお話があった学童クラブ事業実施要綱では、そのほかにも放課後児童指導員を2人以上配置すること、あるいは部屋についても光や換気、あるいは楽器、黒板、いすなど、きちんと備えたものにするようにというふうに書かれております。こういう角度できちんと指導し、必要なお金を出すということが大事だと思いますが、この点いかがでしょうか。

○住区推進課長 まさにそのとおりの内容で指導してまいります。