| 6、付属資料 区長あいさつ |
| ○鈴木恒年区長 平成14年第3回足立区議会定例会の開会に当たりまして、ごあいさつに先立ち、さきの日朝平壌宣言と北朝鮮拉致事件に関しまして一言申し上げます。 小泉首相が日本の首相として初めて北朝鮮を訪問、国交正常化交渉の道筋を開いたことは、我が国と北朝鮮の将来にとって意義のあることと考えております。 しかしながら、交渉の経過の中で明らかになりました拉致事件の真相と、拉致事件の被害者のうち8人の方がお亡くなりになったという報道につきましては、怒りとともに深い悲しみを感じております。このような事件は決して許されるものではありません。 拉致事件に関する事実の徹底的な解明を願うとともに、被害者及びそのご家族の皆様に心からお見舞いを申し上げます。 さて、本日の平成14年第3回足立区議会定例会をご招集申し上げましたところ、議員の皆様には、ご多用中にもかかわらずご参集をいただきまして、まことにありがとうございます。 早いもので、区制70周年という記念すべき年も半期を過ぎようとしております。私は、この記念すべき年を、足立区の構造改革に大きな一歩を踏み出し、「自治体再生」に向けた画期的な年にしたいと考え、私のこれまでの施策を踏まえながら、その実現に向けて全力で取り組んでまいりました。 この6月には、区民、区議会の皆様のご賛同をいただき、「足立区の構造改革戦略」を策定いたしました。既にこれに基づく多くのプログラムを実行に移しております。「区政の構造改革」、「財政の構造改革」を進め、足立区を64万都市として自立する力強い都市とするため、経営体質の改善に努めてまいります。そして、区民の皆様がその成果を実感できる「社会の構造改革」を実現し、希望と活力に満ちた、安全、安心、安らぎのある足立区を目指してまいります。 そのために、平成15年度の行財政運営方針では、「区政の構造改革」、「財政の構造改革」、「社会の構造改革」の内容を具体的に明らかにし、重点的に取り組む課題を示しております。 区政の構造改革につきましては、主に、予算、定数、行政評価を含めた包括予算制度を全庁的に実施し、各部の自主性と責任に基づく施策を展開し、自律型組織への転換を図ってまいります。各部には、組織の運営、施策の展開、評価に関して自己責任、自己検証を課し、区民への説明責任を徹底させ、区民要望に的確に応えてまいります。一方、今後の区政運営には欠かせない民間活力のさらなる導入に向けた業務の定期的な見直し、PFI事業やアウトソーシングの戦略的拡大等を積極的に図ってまいります。 なお、区政の構造改革の47項目につきましては、既に9割程度着手しておりまして、今後も工程表の進捗状況を明らかにし、区議会の皆様のご意見をいただきながら進めてまいりたいと考えております。 財政の構造改革といたしましては、平成15年度を最終年次とした財政健全化計画を着実に実現していくことはもとよりでありますが、将来を展望した21世紀仕様の財政モデルを明らかにし、低成長時代にあっても健全な財政運営を確立するため、中期財政計画を策定してまいります。この中期財政計画では、限りある財源の見通しを明確にするとともに、包括予算制度における財源の効率的運用と、民間活力の導入により今後の社会基盤整備の方向性を明らかにしたいと考えております。そのため、従来の実施計画にかわる計画になるものと考えております。 社会の構造改革につきましては、既にその一環として、足立の新しい顔である北千住駅西口と竹ノ塚駅西口南地区の再開発事業、足立の新しい足であるつくばエクスプレスと日暮里・舎人線事業等、大きな都市環境の整備をもたらす事業が実現しつつあります。さらに、(仮称)総合文化センターやデジタルファクトリー等、足立の新しい芸術や情報等の創造に向けて、先駆的、実験的な事業への積極的な取り組みも始めております。 一方、足立区には優れた区民がともに支え、考え、活動する地域コミュニティと、NPOの活動など、社会の構造改革を実現するために必要不可欠な区民パワーが存在しております。こうした区民パワーとの協働の実践を踏まえ、「子ども施策」、「高齢社会施策」、「まちづくり施策」、「都市型産業・雇用施策」、「環境施策」、「電子自治体施策」の6項目を充実すべき課題として取り組んでまいります。 子ども施策といたしましては、開かれた学校づくりの推進、習熟度別授業の推進等、教育環境の整備を進めてまいります。また、保育や学童保育の充実、幼児教育や医療等、子育て環境の整備に取り組んでまいります。 高齢社会施策では、元気で健康に高齢期が迎えられるよう、健康あだち21運動を推進するとともに、特別養護老人ホーム等の基盤整備を進め、第二期介護保険事業計画に基づく事業の充実に努めてまいります。 まちづくり施策では、北千住駅西口及び竹ノ塚駅西口南地区再開発事業、西新井駅西口周辺地区防災まちづくり事業等を拠点的に進めると同時に、その周辺のまちづくりを積極的に進めてまいります。また、つくばエクスプレス、日暮里・舎人線の整備に合わせまして、沿線のまちづくりと基盤整備に取り組んでまいります。 都市型産業・雇用施策につきましては、旧本庁舎跡に(仮称)あだち新産業振興センターの整備を進めるとともに、SOHOの整備等、新たに事業を起こす方への支援の充実を図ってまいります。 環境施策では、環境ホルモン、オゾン層破壊、温暖化等、地球規模での環境問題を踏まえ、リサイクルの推進とごみの減量、二酸化炭素排出抑制対策、緑化対策等、区民と協働した環境対策を強力に進めてまいります。 電子自治体施策では、区ホームページ、区民電子掲示板、区長へのメール等、インターネットを活用した区民、各種団体等との情報の双方向性を高め、コンビニエンスストアなどの民間資源を活用した区政情報の提供や、各種申請書、届書等の電子化に向けた取り組みを進めてまいります。 また、現在国において、首相を本部長とする構造改革特区推進本部が設置され、本格的な制度設計と関係法令の改正作業が進められております。足立区におきましても構造改革を推進するため、生活創造特区としての構想を計画しているところであります。生活創造特区は、身近にある小さな規制を乗り越え、新しいアイデアを組み入れた実証モデルの導入を行い、雇用の創出と多様な区民サービスの質と量の向上を目指すものであります。 この生活創造特区を初めとする規制緩和策は、社会の構造改革を加速度的に進める重要な要素の一つであると考えておりまして、今後の行財政運営において、さらなる規制改革の動向に留意しつつ施策の展開を図ってまいりたいと考えております。特に、規制緩和の進んでいる都市再生、都市計画、建築基準、運輸関連においては積極的に施策に取り入れ、豊かな区民生活の実現に努めてまいります。 これらを踏まえ、平成15年度予算は、「教育の構造改革」、「福祉の構造改革」、「産業・雇用の構造改革」を重点的に進め、「くらしと産業の明日を拓く予算」とし、「子ども施策」、「高齢社会施策」、「都市型産業・雇用施策」を重点課題として取り組んでまいりたいと考えております。 これらの重点課題をはじめとするすべての事業の推進に際しては、区民等との協働、民間経営手法の導入を基本に施策の展開を進めてまいりますが、とりわけ重視をしたいことは、区政の透明度を上げることであります。区民との協働を進める上でも、また、新しい手法を導入しながら構造改革を進める上でも、いま区が何を行おうとしているのかを区民の皆様にオープンにすることが重要と考えております。全国トップレベルの区政透明度を目標にし、施策の推進に取り組んでまいります。 次に、平成13年度の決算の概要につきましてご説明申し上げます。 平成13年度の普通会計決算によれば、4年連続の赤字となっていた実質単年度収支は、20億円の黒字に転じました。また、財政運営の弾力性や健全性をあらわす経常収支比率は79.5%と、前年度に比べ5.4ポイント改善され、当面の目標である80%を下回ることができました。 平成11年度に策定した財政健全化計画の三つのうち、この二つを達成したことは、赤字体質からの脱却、財政体質の強化に全区、全庁を挙げて取り組み、区議会の皆様はもとより区民の皆様のご理解とご協力をいただいたからこそなし得た成果と考えております。 しかし、決算を項目別に見ますと、人件費、扶助費、公債費を合計した義務的経費は1,083億円で、前年度に比べまして15億円、1.4%の増となっておりまして、依然として先の見えない不透明な景気動向の中、今後も扶助費等の行政需要の伸びが見込まれることから、引き続き財政健全化計画に取り組み、残る120億円の財源不足の解消を図りたいと考えております。 次に、今回ご審議いただきます一般会計補正予算は、30億7,500万円余、国民健康保険特別会計補正予算は、1,700万円余、介護保険特別会計補正予算は、2億5,100万円余、いずれの会計も増額補正であります。 一般会計補正予算では、「子どもと産業の未来を育む予算」を補強するため、緊急度の高いものについて計上いたしました。 まず、保育園の定員増に伴う施設改修、認証保育所助成事業などに5,000万円余、学童保育室の設置等に5,000万円余を計上いたしました。この中には、学童保育待機者に対する新たなサービスを提供するため、空き店舗を活用したコミュニティ施設の整備が含まれておりまして、子育て家庭の支援と商店街の活性化を図る事業として期待しているところであります。 また、妊娠中の女性が風疹に感染しますと、子どもに先天性障害を引き起こす可能性が高くなり、妊娠前の予防接種が重要となります。そこで、風疹の予防接種を受けていない15歳から22歳の方々を対象といたしまして、他区に先駆けて個別勧奨等によって無料の予防接種を実施することとし、4,000万円余を計上いたしました。 産業と雇用の創出関連事業としましては、創業支援のための施設の整備に1億2,000万円余、(仮称)あだち新産業振興センター整備に9億1,000万円余などを計上いたしました。また、日暮里・舎人線の始発駅である(仮称)見沼代親水公園駅の交通広場の暫定整備として、バス路線の延伸に伴うバスロータリーの整備、コミュニティバス「はるかぜ」を含めた区役所へのバス路線網の一層の充実を図るため、区役所ロータリーの改修等、約1億円を計上しております。 国民健康保険特別会計では、制度改正に伴うシステム改修費、電話自動催告システム導入経費として1,000万円余、介護保険特別会計は平成13年度保険給付費の清算等に伴うものであります。 最後に、今回ご提案申し上げました議案は24件、報告1件、諮問1件であります。各議案の提案趣旨につきましては参与よりご説明いたさせますので、慎重にご審議の上、ご決定くださいますようお願い申し上げまして、あいさつとさせていただきます。 ありがとうございました。 |