一般会計補正予算に対する反対討論

村田晃一議員


○村田晃一議員 私は日本共産党足立区議団を代表し、ただいま議題となりました第93号議案、平成14年度足立区一般会計補正予算(第2号)に反対の立場から討論いたします。
 長期化する不況と社会保障の切り捨て、負担増のもと、区民の暮らしと営業は一層深刻になっています。それは今回の補正予算でも、就学援助受給率が98年度の24.1%から、小学校で38.8%、中学校で38.44%へと、1.6倍に増大したことにも表れています。
 また、我が党が現在、実施している区民アンケートにも、「10月から医療費が上がり、生活が苦しくなった」、「経営が大変だ」という声が多数寄せられています。今回の補正予算では、年末を控え、このように深刻さを増している区民生活の実態に対し、区が職員給与改定や、建設工事の遅れ、契約差金等で生まれた約17億円の財源と、今後、確実に歳入される財源を活用し、区独自の雇用対策を初め、生活と営業を支えるための緊急で実効性のある施策を打ち出すことが強く求められたのであります。
 ところが、鈴木区長提案の一般会計補正予算は、こうした区民生活の実態に対応する施策が乏しく、予算案全体が歳入、歳出の両面で極めて消極的で、意欲を欠いたものとなっています。
 まず、今回の補正予算の歳入は、都区財政調整交付金の算定残や国庫補助金など、確実に見込まれる歳入を計上しないという、極めて消極的なものになっています。8月に公表された都区財政調整交付金の131億円の算定残は、年度内の都区協議で、各区への配分額が確定し、確実に歳入されるものです。我が党が9月議会から指摘してきたこの確実に見込まれる歳入が、今回の補正予算にも計上されておりません。
 また、就学援助費の増加に対して、その2分の1が交付される国庫補助金の歳入も未計上です。深刻さを増す区民生活を何としても支えようとする姿勢が鈴木区長にあるならば、足立区への歳入見込み額を未計上とする理由はどこにもありません。また、契約差金も、今回の補正は実質1億5,000万円で、12月という時期であれば、実際にはもっと財源を計上できたはずです。
 これらの確実な歳入や財源が計上されなかったことは、これらがすべて来年3月の最終補正予算に計上され、年度内の区民施策の活用のために活用できなくなったことを意味します。今回の財源の未計上は、鈴木区長が、財源はあるのに、区民生活の深刻さを前に何らの区民生活を支える事業の年度内実施もしないことを表明したもので、許されるものではありません。
 次に、歳出についてであります。
 歳出の大半は北千住駅西口再開発事業に伴う足立市街地開発株式会社への出資金と、国保会計、介護会計への繰出し金です。
 まず、足立区市街地株式会社への3億円の出資金は、事業進捗に伴う必要な株式の取得経費とされておりますが、この株式の取得は、実務的には来年の3月の最終補正予算で計上されれば間に合う支出で、3月の補正財源を充当すれば足りるものであり、今回の補正予算で財源措置を行う緊急性はありません。これは深刻さを増す区民生活を支える経費として活用できた財源を北千住駅西口再開発事業経費として優先して計上したものであり、区民生活をあらゆる方策を尽くして支えようとする姿勢と緊張感を欠いた財政運営であり、不適切であります。
 次に、国保会計へは保険給付費の伸びに対応するとして10億9,000万円もの繰り出しが行われています。しかし、9月の補正予算では、逆に国保会計から3億円を一般会計に繰り入れ、開発経費の財源に充当しました。
 ところが、今回の補正予算では、保険給付費の増を理由に一転して繰り出しをしています。さらに国保の歳入では、一方で保険料収入の減額を見積もりながら、保険給付費の伸びに対応する国や都の負担額や療養給付費交付金の増額が未計上という不自然さです。つまり、保険給付費の伸びをすべて区の一般財源が負担するという国保制度上、あり得ない形となっています。既に決算月も近く、国保の保険給付費の伸びを見込むとしても、この10億9,000万円の繰出し額は過大であります。
 さらに、介護会計へは、1,333万円が繰り出されていますが、既に決算が見通せる時期となった現時点で介護給付費の実績から推計すると、介護会計は現在の予算に対して約10億円下回る決算となります。本来なら介護会計は増額補正ではなく、減額補正が可能なものであり、鈴木区長による今回の繰り出しは全く不要なものです。
 このように、鈴木区長は歳入の認定では確実に歳入が見込める財源をわざわざ3月の補正予算まで計上せず、歳出では不要不急の事業予算や過大な経費を計上しています。この結果、一般会計の財源が減少し、本来は区民施策の維持向上のために活用できる財源があるのに、区民施策の充実が何ら図られないという事態を生んでいます。
 今回の補正予算は、区民要望に背を向けるものであり、深刻さを増す区民生活に対して消極的で意欲を欠く鈴木区長の区民生活軽視と開発財源確保の冷たい政治姿勢を顕著に表すものです。我が党としてとうてい賛成できるものではありません。
 鈴木区長が住民生活重視型の区政運営を推進する立場に立たれることを強く求め、私の反対討論を終わります。
○鈴木 進議長 討論が終結いたしましたので、これより採決いたします。
 本案について委員会の報告は可決であります。
 本案は委員会の報告どおり決することに賛成の方の起立を求めます。
[賛成者起立]
○鈴木 進議長 起立多数であります。よって本案は委員会の報告のとおり可決されました。