議員提出第28号議案 有事法制3法案の廃案を求める意見書

今井重利議員


○今井重利議員 ただいま議題となりました議員提出第28号議案、有事法制3法案の廃案を求める意見書について、提案理由のご説明をいたします。
 本案につきましては、日本共産党足立区議団に所属する議員が提案者となり、提案することに決定したものです。
 有事法制3法案は、前国会に引き続き、今国会でも継続審議となり、次期国会に持ち越されることとなりました。これまでの国会審議の経過を見ても、有事法制が米国の戦争に自衛隊が武力行使をもって参戦し、国民を総動員するという危険な本質がますます鮮明になっています。さらに地方自治体に対して、戦争動員のため、土地や家屋の取り上げ、物資の収容や保管、医療や輸送業務などへの強制動員など、国民の自由や権利を制限する仕事は自治体に担わされます。自治体が管理する港湾、空港、病院、学校、公民館、水道などの軍事使用も強制されます。国の指示に自治体が従わなければ、国が直接執行できる仕組みとなっています。
 足立区は議会決議の趣旨を踏まえ、平和と安全の都市宣言を実施した自治体として、有事法制3法案を廃案にすること、その明確な意志表明をすることが自治体の責務として求められているのではないでしょうか。
 意見書案については、お手元に配付のとおりであります。意見書案を朗読し、提案理由の説明といたします。

有事法制3法案の廃案を求める意見書
 先の通常国会では、武力攻撃事態法案、自衛隊法改正案、安全保障会議設置法改正案の成立は阻まれ、継続審議となった。
 政府は、有事法制が日本を外国の武力攻撃から守るための備えであるかのように説明しているが、そうではないことは、防衛庁官自身が、「日本が武力攻撃される現実的危険はない」と明確に述べていることからも明らかである。有事法制の最大のねらいは、米国の戦争に日本が参戦し、初めて海外での武力行使に踏み切ろうとすることにある。
 米国の強い要求で、1999年に制定された周辺事態法は、アジアで米国が軍事介入したとき、自衛隊が米軍支援を行うための法律であったが、武力行使はしないというのが建前とされてきた。ところが今度の武力攻撃事態法案は、米国が海外で介入戦争を始めたとき、自衛隊が武力行使を含めて参戦できる仕組みをつくるものである。日本がどこからも攻められていないのに、海外での武力行使に踏み切ろうとしているのである。
 いま、米国が行おうとしている戦争とは、国防計画でも、イラク戦争計画でも明らかなように、国際法を踏み破った先制攻撃、内政介入、核攻撃の戦争である。こうした恐るべき戦争への加担は、絶対に許されるものではない。
 また、このような戦争に国民を強制的に動員し、自由と人権まで縛ろうというのが有事法制である。法案では、すべての国民に戦争協力が義務付けられ、NHKなどの指定公共機関や医療、輸送、建築・土木などの関係者も強制的に協力・動員を求められる。国民は、戦争に必要だと判断された家屋、土地、物資を差し出すよう要求され、そのための調査を拒否したり、保管を怠ると、犯罪者として処罰される。政府がつくろうとしている国民保護法制は、国民保護に名をかりた国民の戦争への強制動員の具体化の一部に他ならない。
 加えて、有事法制を発動するかどうかを決定するのも、自治体や国民の動員を指揮するのも首相であり、国権の最高機関である国会はないがしろにされ、首相の独断が横行する仕組みとなっている。
 このもとで、戦争に国民を動員する仕事が自治体に強制されることになることも、地方自治に携わり、その発展に力を尽くす決意である地方議会にとり、我慢のならないものである。
 よって、足立区議会は国会及び政府に対し、有事法制3法案に反対し、その廃案を強く求めるものである。
 右、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。
   平成 年 月 日
               議 長 名
 衆議院議長
 参議院議長
 内閣総理大臣   あ  て
 内閣官房長官
 外 務 大臣
 防衛庁 長官

 以上のとおりであります。
 議員各位におかれましては、本意見書案の趣旨にご賛同いただき、速やかにご決定くださいますようお願いいたします。