議員提出第31号議案 社会保障をはじめとする政府の国民負担増政策に反対する意見書

橋本ミチ子議員


○橋本ミチ子議員 私は提出者を代表し、ただいま議題となりました議員提出第31号議案、社会保障をはじめとする政府の国民負担増政策に反対する意見書の提案理由についてご説明いたします。
 政府が強行した医療改革で、10月から先行実施されたお年寄りの医療費自己負担増により、治療を中断したり、薬を減らすなどの受診抑制によって健康破壊が起き、深刻な影響が出ています。国民の健康を守るため活動している日本医師会、日本歯科医師会、日本薬剤師会、日本看護協会の医療4団体は、医療費3割への引き上げ凍結などを求める共同声明を発表しました。
 さらに、年金の物価スライド制の解除による給付削減、介護保険料の見直しなど、社会保障制度の改革が行われようとしています。
 国民に大幅な負担増を押しつける社会保障の改革はとんでもないことです。不況のときこそ、国の負担を増やして、社会保障制度を充実するべきです。
 よって、社会保障をはじめとする政府の国民負担増政策に反対する意見書案を提出する次第です。原案は配付のとおりです。案文を朗読し、提案いたします。

社会保障をはじめとする政府の国民負担に反対する意見書

 政府は、今年から来年にかけて、社会保障のすべての分野で3兆2,400億円という史上最悪の負担増を国民に押し付けようとしている。
 医療保険では高齢者とサラリーマンの自己負担の引き上げ、保険料の引き上げなどで3兆5,100億円の負担増である。とりわけ深刻なのは、窓口負担増が受診抑制をひどくして、国民的規模での健康悪化が進行する危険性が強まることである。
 介護保険では、来年度は3年に一度の介護保険料の見直しの年となり、厚生労働省の調べでも、高齢者の平均保険料は、月額2,911円から3,241円に約11%の引き上げとなり、総額で2,100億円の負担増となる。いまでさえ高すぎる保険料・利用料によって制度から排除される人の存在が大問題になっているときに、これに拍車をかける深刻な問題となる。年金保険では、前年度から凍結されてきた物価スライド制を解除して、物価下落を理由にした切り下げが行われようとしている。切り下げ幅は今後の課題とされているが、財務省の方針ならば、9,200億円もの年金給付が減ることになる。今度の給付削減は、戦後の歴史で初めて、現に給付を受けている約3,000万人の年金を切り下げるもので、その打撃は経済的にも、心理的にも、計り知れないものがある。
 これほど消費が冷え込んでいるもとで、国民から3兆円を超える所得を奪ったら、日本経済にどれほどの打撃となるかは明白である。1997年に橋本内閣が消費税、医療費値上げなど9兆円の負担増を強行し、日本経済を不況のどん底に突き落としたことは記憶に新しい。
 それでも1997年当時は雇用者所得が年平均で5兆円増えていたもとでの9兆円の負担増であり、実質4兆円の影響となっていたが、現在はリストラ・倒産の影響で逆に年平均2兆円の所得が減少しているもとで3兆円の負担増は実質5兆円以上の負担増となる。
 今回の負担増政策が1997年当時のものと比較しても日本経済に一層大きな打撃となることは明らかである。
 よって、足立区議会は政府に対し、国民の命と暮らしの支えとなるべき社会保障制度を壊し、日本経済の前途も多難にする政府の国民負担増政策に強く反対するものである。
 右、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。
   平成 年 月 日
               議 長 名
 内閣総理大臣
 財 務 大 臣   あ  て
 厚生労働大臣
 経済財政担当大臣


 以上のとおりであります。
 議員各位におかれましては、本意見書案にご賛同くださいますようお願いを申し上げ、提案理由の説明といたします。