予算特別委員会質疑 第一日目(3月4日)

針谷みきお議員


区民生活の実態は深刻

○針谷委員 忍足委員から中期財政計画等のお話がありましたけれども、私の方も、区政運営、財政運営等について質問をさせていただきます。
 まず、私の方は、その大前提となる区民の実態面はどうなっているのか、出発はそこからしなければいけないのではないかと思っています。実は、我が党は区民アンケート第2回をやりまして、こういう集計をしております。区民の皆さんからの具体的な生の声としては約124ページにわたって聞き取っています。これは、無作為抽出というか、全戸配布をして回答をいただいたものであります。
 そういうものも踏まえながら、区民の実態について触れていきたいと思うのです。平成13年度の足立区の中小企業の負債額1,000万円以上の倒産は133件で、負債額504億5,100万円あったのですけれども、平成14年度はどのぐらいに推移したのか、わかるでしょうか。
○経済観光課長 14年度でございますけれども、負債額、暦年で261億4,300万円、146件でございます。
○針谷委員 約13件ふえているわけです。
 就学援助と言われている準要保護についても、平成13年度については1万6,197名ということで、何と児童生徒の34.7%が準要保護を受けることになっているのですが、14年度はどうでしょうか。
○学務課長 14年度は、約8%程度の増で、40%を超えるのではないかということを危惧しております。
○針谷委員 大変な深刻な実態だと思います。これは、子育て世代の収入が減って、非常に厳しい状況にあるということを証明しているのだろうと思うのです。
 生活保護について、平成13年度は9,590世帯で、1万4,408名だったのですけれども、平成14年度はどうだったでしょうか。
○中部福祉事務所長 平成14年度は、1月末の数字でございますけれども、世帯数で約1万700世帯、人員で1万6,000人という形になっております。
○針谷委員 大変な深刻な実態です。
 それから、課税所得の方ですけれども、さっき区民税は若干多く見積もっているという話がありましたけれども、区民の収入の状態で見ますと、年収150万円以下の区民は、平成11年度は全体の3.88%だったのですが、平成13年度は7.59%に倍増したのですが、14年度はどうなっているのでしょうか。
○課税課長 申しわけございません。手元の資料は160万円以下というデータで持っておりますので、それで答弁を許していただければ。それによりますと、区民税の方で平成14年度を見ますと全体で30%……。
○針谷委員 そんなことはないでしょう。これがもらったものなので、違う数字を言わないでもらいたいのだよね。150万円以下の区民は7.86%で、さらにふえたという状況であります。時間がないから言ってしまいますと、2,000万円を超える区民、つまり高額所得者は、この間の世帯構成比で見ると、平成11年度から比べると2.96%だったのが3.27%にふえている。このことが何を示すかというと、貧しき者はさらに貧しくなって、お金持ちはさらに豊かになったというあらわれだろうと思うのです。この社会のゆがみを正していかなければいけないという状況の中で、区政が何をしなければいけないのかが問われているのではないかなと思うのです。
 我々がやったアンケートにも、これを全く裏書きするようなアンケートが出ています。若干いくつか紹介しますと、例えば、この方は62歳の女性ですけれども、難病扱いで医療費が助かり、感謝の通院の日々でしたが、この10月より治療費、検査料、薬代等、月平均3万円から4万円で大変です、本当に不安でいっぱいです、最近の政治は変です、もっと足元を見てほしいと思うという意見です。それから、保育料を値下げしてほしい、小・中学校が学区外でもよくなったために生じる学校での格差をなくしてほしい、十四中や六月中で人気が殺到するなど改善してほしい、これは35歳の女性であります。それから、去年の暮れに16年間勤めた会社を仕事の減少でやめさせられ、雇用保険もいただくことができず、退職金もありませんでした、納得のいかない日々、11カ月以上送り続けて、ようやっとパートとしてまた近所で働くことができるようになりました、雇用保険の制度をつくっていただくことはできないのでしょうかという38歳の女性です。その他、20代から80歳までの方に、実際の生の声で約700件、いろいろな区政について直接ご要望をいただいているのです。
 こういう区政の実態の中で新年度予算を見ると、鈴木区長の最後の年、区長の政治姿勢が顕著にあらわれていると考えるのですけれども、我が党としては新年度予算が区民生活を支えるものになっているかどうかを分析させていただきました。その結果は、鈴木区政が、これまで削減もしくは先送りしてきた施策の復活など一定の区民要望を反映しているとは思いますけれども、増額した予算の大部分が投資的経費で、全体としてバランスを欠いた予算案であると言わざるを得ません。
 そこで、何点かお伺いをしたいと思うのですけれども、歳入でふえたものは、財調が19億円減る中で、基金の繰り入れ137億円、起債が92億円、つまり貯金の取り崩しと借金で財源をとったわけです。これの大半が投資的経費と言わざるを得ないのですが、なぜそうなったのか、お伺いをしたいと思います。
○財政課長 どこのご家庭でもそうですけれども、家を建てるときには頭金、これを基金で用意しました。それから、ローンを組みます。これが区債であります。
○針谷委員 私は中身を聞いているのです。一般的な家庭の話をしているわけではなくて、2,000億円からの区政の話をしているので、もうちょっと具体的にお伺いをしたいと思います。
○財政課長 具体的に申し上げますと、総合文化センターあるいは西口の再開発については公共施設建設基金を繰り入れております。それから、これには起債も伴っております。また、第一中、千寿桜堤中の建設にも、義務教育建設基金を入れております。
○針谷委員 鈴木区長の政治姿勢は、予算編成のあらましにも書かれていますけれども、都市基盤の整備や道路、建物の維持補修への対応、まちづくりなどの事業停滞は許されないと明記されているわけです。このことは何を意味するかと言えば、いろいろな区民の生活実態はあっても、一定の開発予算については確保していくよということだろうと、表現として受け取らざるを得ないと思うのです。さっきも議論がありましたけれども、今年度の予算編成方針(依命通達)で、区長は財政健全化計画で三つの目標をほぼ達成したと自慢しておるのです。
 そこで、お伺いしたいのは、財政健全化計画で掲げた、また、今度の中期財政計画の中に書かれてある具体的な8項目に及ぶ見直し作業は、それぞれどの程度、どんな事業で削減をされたか、アバウトで結構ですからご答弁をお願いしたいと思います。
○財政課長 中期財政計画の49ページに主な項目を8分類させていただいております。この分類とぴたりとはいきませんけれども、例えば人件費の見直しでは15年度決算見込みで約29億円の削減を見込んでおります。これは4カ年の累積であります。また、公債費についても11億円、補助、貸付金あるいは公共事業の見直しなど、物件費、補助費といったものが約57億円、それから投資的経費については計画事業の見直し、凍結などを図りまして約34億円、こうして15年度末までに120億円の財源不足の解消を図る予定ということで、ほぼ財政健全化計画の目標を達成したということになっております。
○針谷委員 私は、ここに、鈴木区長のもとで、いま書かれてある具体的な事業がどんな形で削減されたのかという一覧表を持っているのですけれども、例えば保育料の36%の値上げと駐輪場・駐車場などの使用料、手数料31件の値上げで約4億1,000万円、私立幼稚園2園の廃園、日常生活用具の削減、学童保育の保育料の3,900円から6,000円の1.5倍値上げ、東綾瀬スケート場の廃止、社会教育団体の施設使用料の有料化、老人クラブの運営費の補助の一律4割削減、生きがい奨励金の削減、敬老祝い事業の縮小廃止、高齢者無料入浴券の削減、生業資金の貸付対象の非課税世帯に制限、学校の統廃合、老人福祉手当削減、特別養護老人ホームなどの運営費の補助の削減と、あげれば枚挙にいとまがないのでやめますけれども。結局、誇っている財政再建は区民の暮らしの予算を削ってつくってきたと言わざるを得ないのです。このことは、決して単純に自慢できる話ではない。
 そこでお伺いしたいのは、実質単年度収支を黒字にしたということで、中期財政計画にちょっと書いてあるのですが、実質単年度収支はその年の収入でその年の支出が賄えたかどうかと説明しております。区長はこの表現を何回も使っているのですが、私はちょっと不正確ではないかなと思うのです。どうなのでしょうか。
○財政課長 実質単年度収支を区民の皆さんに一番わかりやすく説明するこの言葉がふさわしいと考えております。
○針谷委員 実は、ふさわしくないということを今回の中期財政計画でみずから吐露しているなと思っているのです。43ページに、今回、実質単年度収支20億円の黒字は減税補てん債10億円を差し引いても10億円の黒字であり、赤字から脱出した、ふさわしい内容になっていると書いてあるわけですが、我々は実質収支について財政指標を見る場合はこれだと前から言っていますけれども、借金の帳じりで合わせれば実質収支はいつでも黒字にできると言っているわけです。実質単年度収支であっても、おととしの決算特別委員会で質問させていただきましたけれども、この年、国保会計に繰り出した144億円のうち52億円を繰り戻さずに残して、また、財調基金の20億円をそのまま取り崩して実質単年度収支を黒字にできた、にもかかわらず赤字にした。ですから、いろいろなやりとりでいくらでもできたのにかかわらず、この年、黒字にしなかったということからいっても、このことについてもそう大威張りで赤字体質の脱却だと言い切れる話ではないのではないかなと思うのです。
 それで、質問を変えます。
 次に、財源不足額が22億円生まれるけれども、減債基金の取り崩しを予定しているが、包括予算の取り組みで決算時には解消できると言っております。どういう根拠をもって解消できるとおっしゃっているのでしょうか。
○財政課長 これまでの経験から、特に一般会計では繰越金がそれくらい見込めるということでありまして、各部に包括予算制度の一般財源を示すときに既に各部へ配付した枠の2%はそういう意味で配付したものだとご説明をしておりますので、これは実質収支によって年度末に返ってくるものと考えております。
○針谷委員 毎年、30億円程度が決算の段階で生まれることは、我々もわかっていることであります。それ自身、この点ではどうこう言うつもりはないのですが、そこで全く別の角度から区政のあり方について問いたいのです。
 いま、私が紹介したように、区民の生活実態は大変深刻で所得も減少しているという実態。生活を支え切れなかったり、自立ができない現状をどうとらえるのかということなのです。かつて、当委員会で、福祉部長が区政の今後のあり方として現金支給型の施策は今後も切り込んでいきたいという考え方を表明したけれども、いまも変わらないでしょうか。
○福祉部長 この流れにつきましては、サービスを供給する量や体制が整わなかった時代に現金を中心に給付してきたものでございますが、そうではなくて、サービスを提供できる体制が整ってきたということで現物支給の方に切りかえていきたいと考えております。
○針谷委員 それはちょっとおかしい議論だと思うのです。例えば、中期財政計画で、今後の21世紀の改革ビジョンで所得対策経費として三つの累計に分けて、現金支給型施策が項目にあって、そこには今年度増額した私立幼稚園の就園奨励や保護者負担軽減をあげているのです。また、各種福祉手当もあげているわけです。私どもは、かねてから、老人福祉手当も含めて、いまこそこういう不況の中で区民の苦しい実態がある、寝たきりのお年寄りから布団をはぐようなことをやるべきではないということで、東京都が打ち切った老人福祉手当については足立区でも独自に行うべきであるということを主張してきたわけです。片一方では、こういう形で現金支給型の事業がやられている。私は、老人福祉手当などは、介護保険で現物給付が受けられるからよくなったということでは決してないと思うのです。まさに、区民生活を支える命綱になっていると思うのですが、いかがでしょうか。
○高齢サービス課長 高齢者福祉手当につきましては、昭和40年代にできまして、施設サービスを受けていた方と在宅の方に非常に格差があったといったところで発足したものでございます。しかしながら、介護保険制度もできまして、また、新たな在宅サービスも拡充されてきましたので、議決によりまして廃止が決定しているところでございます。今後とも、私たちといたしましては、現金給付型という形ではなくて、困ったときに在宅福祉サービスが受けられるような施策を展開していきたいと考えております。
○針谷委員 全く矛盾している話ですね。片一方でやっていて、片一方は切ってしまう。こういうことは全く冷たい態度と言わざるを得ないと思うのです。現に、私どもに寄せられているアンケートで、こういうものについては切らないでほしいという声がたくさん寄せられております。私どもは、区民の暮らしを第一の立場から、本年度予算案に関しては区民生活を支える最低限の組み替えを区長に求めたいと持っております。今後、予算案の審議を通じまして、その内容を示していきたいと思っておりますので、その点はぜひ心していただきたいということを申し述べておきたいと思います。

フジタ疑惑について

 質問を変えます。本庁舎跡利用計画についてお聞きします。
 先日の本会議で、我が党の渡辺修次議員がこの問題を質問した。そして、異例の再々質問までいたしました。これに答弁ができなかった。その後、総務委員会で、プロポーザル段階でフジタがいたことをお認めになった。この件に関しては、公共財産等活用調査特別委員会でも、自民党の元幹事長がそのことの発言をなさって、議事録に残っております。
 そういう中でお伺いしたいと思うのですが、平成13年12月17日にフジタと企画課との打ち合わせはあったのでしょうか。
○政策経営部長 12月17日にOグループと打ち合わせをやったということは、手元の資料にも書いてございます。
 なお、針谷委員の誤解があるのではないかと思うのですけれども、入札とは違うのです。入札は、我々が仕様スペックを出して、あとは金額を出して決まるという話ですが、プロポーザルは、向こうの事業者と我々が徹底した情報交流をやって、お互いの提案内容の質を高めて精度を上げて、そこから第一優先交渉を決めるという仕組みになっているから、当然のことながらやりとりをやるわけで、12月17日はOグループとやりましたけれども、12月3日、4日、6日、12日、それぞれLやA、Gグループと全部やったわけです。これは当然のことです。
○針谷委員 やったと言うのなら、ぜひその議事録なり、その中身を出してくださいよ。
 そこで、お伺いします。
17日にフジタは地代等の条件については今後の協議という表現は、審議委員に対して決まっていないというイメージを与えかねないので最後にしてほしいと要請したという話ですけれども、そういう要請は受けたのでしょうか。
○政策経営部参事 12月17日、20日がヒアリングの日でございますけれども、その前後に各社L、A、G、Oとやりとりがあったことはただいま政策経営部長から答弁をしたとおりでございます。これらについて、私どもの知る限りでは、具体的な記録、議事録は手元には残していないということでございます。
○針谷委員 それはおかしいじゃないですか。さっき、やりましたと政策経営部長が答えているのだから、おかしいですよ。
 さらに、進みます。この日に、類似の集客に、他案、L案では集客量を付加して事業計画を出しているとか、A案ではスポーツクラブをもう少し少な目に出しているという質問をしているということですが、先ほどの政策経営部長の答弁では、区とO案とか区とL案とかやったけれども、3案がどうなのか、ああなのかという、これはクエスチョンになっているわけです。そういう情報を流したら、公平、公正な審査などできないではないですか。それはどうなのですか。
○政策経営部長 第1次の提案の段階と違って、第2次では4社に絞られているわけで、いろいろな情報を他に流しながら精度を高めることは当たり前の話で、こういうことは入札までに当然やるべき仕事なのです。その点をよくご理解いただきたいと思います。
○針谷委員 これは、第2次提案をする前に、具体的にどういう提案をすればO案になるのかということを教えていることと同じなのです。我々が疑惑だと言っているのは、先にO案があって、そのためにいろいろな質疑がされていたのではないかという疑いを持っているわけです。だから、議事録が残っていないとかなんとかと言いますけれども、逆に当方をフジタと言うのだから多分フジタの会議記録が残っていて、何で選ぶ区側の会議記録がないということが許されるのかと思うのです。これはないのですか。
○政策経営部長 2点の質問になっておりますけれども、O案のフジタのグループだけではなくて、大成やいろいろな会社と彼らが提案している内容がなかなかよくわからない、おかしいではないか、ここをこのように改善すべきだということで、できる限り提案の質を高めることはほかのグループとも当然やってきたわけでありますし、当然のことであります。
 それから、第2点の議事録については、向こう側が我々がお話している話をずっとメモっていて、たまたまフジタがあって、皆さん方がどこから手に入れたのかわかりませんが、我々のところにはないという話です。向こうにお話をすれば、そういう話が出てきますし、ぜひそれを出してください。結局、事務的な話しか載っていないのです。そういうことでしょう。だから出せないのでしょう。
○針谷委員 そちらが我々に要求する話ではない。あなたたちが当事者でやりとりしていたのに、その中身がない、我々が持っているのはおかしいから、それを出せと、そんな全く無責任な態度はないですよ。こんな話は区民に対して説明がつかない。私は、この問題については本当にO案先にありきだったのではないかと思っています。長塩委員も言っていましたけれども、こういう手法で、結局、資金力があり、企画力があり、経営力がある大手ゼネコンでなければ提案できない仕組みで、区民要望も聞かずに、そして地元のにぎわいにも活性化にもならない。地元業者は排除されて、大企業優遇の結果になってしまっているという点を指摘して、これについては、3月議会後、基本協定の締結ではなく白紙に戻すべきだということを主張して、質問を終わります。
○委員長 なお、執行機関に申し上げます。先ほどの打ち合わせの際に、多少款がずれても答弁可能な管理職がいる限り質問を許すということを決めておりますので、その旨、よろしくお願いをいたします。