予算特別委員会質疑 第2日目(3月5日)

鈴木秀三郎議員


高齢者住宅修繕事業、障害者支援費制度について

○鈴木委員 最初に、高齢者住宅の修繕事業の問題でお伺いいたします。
 介護保険施行後に高齢者住宅修繕事業、これは介護保険サービスや予防設備改修給付ということで行われております。
 高齢者の方が高齢に伴ってさまざまな骨折や何かを起こしたりするわけですけれども、転倒で骨折した場合に入院するとなれば、前の高齢者の医療費負担の1割あるいは2割という増大があって、本人に負担も大きくかかる。それだけではなくて、広く見れば医療保険会計にも影響を及ぼすということにもつながっていくわけであります。こうした点から見ても高齢者の住宅改修事業、予防対策としての役割は大変重要かなと思うわけであります。区もこれまで、予防対策については大変重要だと答弁してきたと思います。いまもそのことは変わっていないと思いますが、いかがですか。
○高齢サービス課長 いまご指摘ありましたとおり介護予防、あるいは医療費増大の抑制といった点で、予防的に給付を行っていくことは非常に大事だと思っております。
○鈴木委員 介護保険サービスでは、段差の解消とか、手すりの取りつけとか、床の滑りどめ、滑り防止とか、あるいは扉や引き戸の取りかえとか、移動の円滑化のための床材の変更とかがされて、給付基準としては20万円ということになっています。
 一方、高齢者の設備改修という点では、介護保険外のサービスとして、介護認定で要介護、要支援、あるいは自立とかに認定された方も含めて対象になって設備改修というものがあるわけです。浴槽の取りかえ、流し台、あるいは台所の取りかえ、便器の洋式化などを支援するとなっております。しかし、これらをあわせて使うとなった場合に、介護保険の20万円の給付を先に使い切ってからほかのことを申請しなさいとよく言われる。前の委員会で、介護保険サービスと介護保険外サービスを総合的にやることが本人にとっての最もよいサービスになるのかなというような答弁も、どなたか部長だったか課長だったかがしていたと思うのです。そういった点では、介護保険内外のサービスを同時にやることが望ましいと思うのですが、その点はいかがですか。
○高齢サービス課長 いまお話がありましたように設備改修ということで浴槽の取りかえですとか、あるいは流し洗面台の取りかえ、便器の洋式化等を行っておりますが、これらについては、それぞれ介護保険外でやっておりますもので、どれか一つを選択するとどれか一つがだめになるという性格ではありませんので、ご希望によって、例えば浴槽の取りかえと便器の洋式化といったものは可能です。ただし、便器の洋式化につきましては介護保険の給付の中に入っておりますので、それにつきましては介護保険の方を優先していただきたいということでございます。
○鈴木委員 洋式の取りかえについては入っていると言われましたけれども、介護保険を使ってトイレ、あるいはその他のサービスを受けた場合に、床の段差の解消とか、あるいはそのほか……、まず、トイレの洋式化の場合には、トイレの洋式に伴って壁の改修とか、それに付随した工事が伴うわけですけれども、それぞれやる場合に、介護給付の20万円の枠を先に使って、その後、介護保険外のものを申請しなさいということで、手続上も非常に煩雑になっていると言われております。このほかの設備の改修もあわせてやる場合に、介護保険と介護保険外のサービスを1回の手続で、一緒に使えるんだということになっているのかということを改めて確認したいと思うのですが、いかがですか。
○高齢サービス課長 介護保険の給付と私どもの一般施策で行っております給付は違うものですから、一本の申請でというのはちょっと難しいかなと思っております。ただし、浴槽取りかえですとか、流し洗面台の取りかえ等につきましては、それぞれご必要があれば使えますので、それは多分、一つの申請書でも可能なのかなと思います。
○鈴木委員 在宅介護支援センターなどで総合的に扱える、例えば介護保険のサービスと介護保険外のサービスをあわせて扱えるというふうになっていると前にも答弁されたように思いますけれども、その点はいかがですか。
○高齢サービス課長 在宅介護支援センターで、私どものいくつかの事業の受け付け等を行っておりますので、住宅の改修に限らず、そのほかの事業につきましても受け付けが可能でございます。
○鈴木委員 わかりました。そうすると、介護保険の給付の20万円の範囲と介護保険外の設備改修については一緒にあわせて使えるということ、そして申請も在宅介護支援センターで同時にできると理解してよろしいのでしょうか。
○高齢サービス課長 申請につきましては、在宅介護支援センターでできます。ただし、品目が違いますと、若干その品目に応じた申請書となりますが、在宅介護支援センターで受け付けはできますので、総合的な取り扱いは可能でございます。
○鈴木委員 事務の手続が非常に煩雑だとも言われています。本当に使いやすい、予防介護にふさわしい措置をとられるように思うのですけれども、次に移ります。
 対象項目が、例えば設備改修の場合には、浴槽、流し台、トイレの3項目に限られているというふうに言われております。この3項目に限っているという根拠か何かはあるのですか、理由を教えていただきたい。
○高齢サービス課長 介護保険制度が始まりましてから若干、住宅改修の仕組みが変わりました。介護保険制度前は、浴室、玄関、台所、トイレ、居室という項目が入っておりました。これが介護保険制度が始まりましてから、玄関と居室の給付につきましては介護保険の給付の中に含まれているといった解釈で、現在は玄関と居室についてはございません。
○鈴木委員 前にあった玄関等の改造というのは含まれているということなのですけれども、実際に、足立区の場合には、かつて、浸水する地域が非常に多いということもあったと聞いておりますけれども、そのため道路と玄関との段差といいましょうか、1段2段の階段があるとか、かなり段差がある家が多い。前は高齢者住宅改良助成という事業があったわけです。その当時は、玄関先にリフトなどを使って、車いす利用者の出入りも本当に楽にできる。私も、そういう工事をした家庭を訪問して見せてもらったことがあります。そういうリフトつきの設備を備えた場合には、介護保険の枠の中に含まれていると答弁されましたけれども、全然追いつかないですよね。
 この点については、江戸川ですか、前に聞いたわけですけれども、2階に上がりおりする階段のところに簡易の昇降機を取りつけられるとか、あるいは、個人で千住三丁目に新しく家をつくった方がおりますけれども、お年寄りのために、2階建てなのですけれども簡易のエレベーターを設置するということをやっておられる個人の方もおります。しかし、こういう点では、利用が本当に限られてしまうと思うのです。この介護保険の住宅改修については、もっと範囲を広げて使えるように上限をなくして、玄関の改造も含めて、リフト式の出入りが簡易になるような設備も含めて使えるようにしてはどうかと思いますけれども、そういう点ではどうでしょうか。
○高齢計画課長 そこら辺につきましては、次の平成17年の法改正に向けて、厚生労働省もシルバー振興財団の方に委託しまして、いま住宅改修のあり方について検討しております。私もその中の委員の一員として出ておりまして、そこら辺の議論は出ていることは出ていますけれども、それが実際にその方向に向いていくのかどうかということは現状では何ともまだわかりません。
○高齢サービス課長 現在の給付について範囲を広げ、あるいは上限をなくしたらどうかというご質問でございますが、私どもで扱っております住宅改修につきましては、平成12年度が63件で平成13年度が160件、今年度につきましては既に203件と大幅な件数の増になってきております。また、それに伴いまして支出の金額も多くなってきておりますので、これからも、まだまだ幅広い需要に対応していかなければいけないのかなと思っております。
 また、これは補助事業でもございますし、範囲を広げるとなると区単での話ということになりますので、そういった点から、現時点では現状の範囲の中で進めさせていただきたいと思っております。
○鈴木委員 予防が大事、本当に高齢者の方が寝たきりにならないように支援していくという意味では、自治体としての役割が求められていると思うのです。前の事業ではやれていたわけですから、そういったことも含めて、より幅広く支援ができるような検討もしていただきたいと思います。
 次に、支援費制度に関連して伺います。
 国は、十分な地方自治体への支援ということもないままに障害者福祉の責任を地方自治体に押しつけている。また、東京都も障害者施設、あるいは福祉施設を初め施策を後退させているという状況にあるわけです。
 厚生労働省は、ホームヘルプ事業に対する国庫補助金の交付基準を設定、つまり利用時間の上限設定を地方自治体に対して押しつけてきているわけです。区市町村の障害者生活支援事業の問題についても一般財源化を図っていく。補助金が本当に先行き切り下げられようとしているわけであります。
 こうした中で、区の障害者施策に対する影響も避けられないのかなと思いますけれども、国や都のそういう流れに対してはきちっと意見を述べて、一定の障害者施策に対する財源確保については努力をすべきだと思います。あわせて、法改正によって、区、あるいは地方自治体の権限が強められています。支援費の支給の決定とか、あるいは利用者負担の設定の問題、ケアマネジメントなどの現状なども含めて、権限が地方自治体におろされている。そういう点では、障害者本位のサービス提供ができるのかどうか、これがひとえに区の姿勢にかかっていると言えると思うのです。
 2月27日の厚生委員会で支援費の申請状況についての報告がありましたけれども、この数で見れば652人、申請件数がもうちょっとあるようですけれども、今後の見通しとしても若干触れられていますが、身体障害者手帳を持っている方については、平成13年度の4月1日現在の数ですけれども全体として見れば1万8,865人、肢体不自由児の数だけ見ても1万483人という状況で、申請が現時点では652人。
 早急に障害者に対する周知徹底、これまでも努力してきたと思うのですけれども、申請漏れがないように、必要な方が必要なサービスを受けられるように、徹底した手続の仕方を含めたPR周知を図るべきだと思います。
 来月4月がこの制度のスタートです。その点ではどのように考えておられるのか、どのようにやってきているのかを簡単にご説明いただきたいと思います。
○障害福祉課長 支援費支給の申請につきましては、これまで、現在サービスを利用されている方、あるいは、過去に登録をされていた方、利用されていた方、こういった方につきまして全件郵送、もしくは職員がお届けするような形で申請の勧奨をさせていただきました。
 その数としましては、居宅系のサービスでは約1,200名、施設系のサービスで1,200名という数になっています。
 現在の申請状況でございますが、先ほど鈴木委員のご指摘にありましたように、人数としては652人でございますが、障害センターで受け付けをしてまだ事務所に届いていない部分も含めますと、約900件ほどになっております。残りの居宅系の300人ほどにつきましては、これまで利用されていてすぐに利用の見込みのない方、あるいは全身性障害者の関係のホームヘルプサービスは、国の対応が決まっていなかったということでややおくれておりますけれども、全数をフォローして申請の勧奨をしていきたいと思っています。
 なお、施設系につきましては1年間の猶予期間がございますので、平成15年度に申請をしていただくように既に通知を出しております。
○鈴木委員 この支援費制度が4月に実施という点で、支援費制度のサービス基盤、障害者施策の基盤整備がなければ、選択するというところでは利用できないということは明らかであります。
 指定業者の関連を見ても、東京都の指定が1月29日で、居宅介護が40事業所、デイサービスは1事業所、短期入所は2事業所、足立区への登録があるのは居宅介護で2事業所ということで、委員会報告がされております。本当にいま精力的に取り組んでおられるとは思いますけれども、この基盤整備について、区が責任を持って取り組むという姿勢が大事だと思います。
 これまで、障害者の入所施設の問題については、障害者の強い要望を受けて、区も設置するという方向ということで約束をしてきておりますけれども、この計画を先行して早急に設置することにすべきと思うのですが、いかがでしょうか。
○障害福祉課長 入所施設の建設についてのお尋ねでございますけれども、基本計画の中に後期で整備をするということを盛り込んでおります。
 現在、土地の確保の問題、それから、国の補助金の問題、社会福祉法人等との協議の問題、さまざまなことで広く検討を進めております。できるだけ早く実施ができるように取り組んでまいります。
○鈴木委員 もうずっと前からそういうことを答弁されておりますけれども、いつまでにつくるのかということを計画的にやらなければ、検討する検討するということで、前の議会のときにもそういう答弁がされた思うのです。これは早急に先行してやるという約束はできないのでしょうか。
○障害福祉課長 この件につきましては、自民党からもかなり強い要望をいただいておりまして、できれば、東京都の緊急3カ年の中でその事業を活用してできないかということで、福祉部としても鋭意取り組んでおります。
○鈴木委員 基盤整備が求められている、その大事な一つであります。ぜひ、早急に整備されるよう求めたいと思います。
 この支援費制度に伴っての障害者の異議申立てについて伺いたいわけですが、区の責任でこれが行われる、そこは介護保険などの異議申立てとはちょっと違うかなと思うのですが、この点ではどういう体制をとられるのでしょうか。
○障害福祉課長 苦情対応の仕組みとしましては、支給決定の過程や内容に関する苦情、それから、異議申立てについては、基本的には福祉事務所でお受けすることにしております。
 なお、支援費制度の対象のサービスに対する苦情につきましては、高齢者福祉サービスの苦情等解決委員会の中に障害部門も入れて、権利擁護センターあだちで取り扱っていただくような体制をいま考えております。それから、事業者、法人等の指導等に関する苦情等につきましては障害福祉課で対応する等、それぞれ役割分担を決めて取り組んでいくようにいま準備を進めております。
○鈴木委員 障害者支援費制度でいう異議申立てについては、苦情等解決委員会で機関として取り組んでいくということでよろしいわけですね。
○障害福祉課長 異議申立てにつきましては、基本的には区に対して異議申立てをしていただくのですけれども、苦情に関しては、権利擁護センターあだちでも取り組むように、いま考えているところでございます。
○鈴木委員 次に、身体障害者の補装具の関係で若干お伺いしておきたいと思います。
 補装具の問題で言えば、義足、義肢、あるいは靴型、盲人の安全杖、矯正義眼、補聴器、車いす、ストマ用装具など、17種類35点にも及ぶものがあります。障害者の日常生活にとっては本当に欠かせないものばかりであります。
 今日、不況のもとで多くの障害者は就労による収入がますます厳しくなっています。ほとんどないといった状況も見られます。生活の支えになっているのは障害者の基礎年金、その年金も1級の障害者で年間約100万円程度かなと思います。月額にして8万円余りという状況です。そういう障害者に必要な補装具の助成を、自己負担分についてはかつて区で補助しておりましたけれども、それがなくなりました。
 女性の方ですけれども、補聴器の更新で福祉事務所に行ったらば、自己負担で9,400円も徴収されたとか、これまで、補聴器の電池については取りかえてもらえましたけれども、ところが、これについては改めて費用負担を求められたと同時に、補聴器の更新の期間が4年から5年に延期された。どうしてこういうことになるのかということで、怒りの声も寄せられています。
 平成13年度で見た場合に、給付と修繕の費用については、区予算全体から見れば本当にわずかな助成でこうした障害者の日常生活の支援ができていたわけです。前にやっていた障害者の自己負担の助成については、前にも要求をしてきましたけれども、区としては改めてここの点を見直しし、障害者の生活支援という点で自己負担についても復活すべきと思いますけれども、いかがでしょうか。
○障害福祉課長 平成12年6月までは、自己負担分につきまして区で補助しておりました。しかしながら、福祉事業が増大してきましたので、負担の適正化を図るということで、国基準と同じく所得に応じた負担に変えさせていただきました。所得に応じた負担はやむを得ないと考えておりますので、復活をする考えはございません。
○鈴木委員 財源は十分あるとは言えないかもしれませんけれども、みんなにこたえられるやりくりができると思いますので、十分な対応をしていただきたいと要請しまして終わります。