決算特別委員会の質問等 第5日目 10月9日 午後 渡辺修次委員 |
○渡辺(修)委員 それでは、質問させていただきます。 第1日目に、新人議員の説明会での坂田政策経営部長の偏見発言をただしたときに、「真意は本音で話し合いたいということだ」と答弁されました。私も本音で話すのは大賛成で、区民の立場で話せば一致点は見出せると思っています。 私ども、野党ですが、道理がある提案なら素直に対応してもよいのではないかと思っております。本音ではなくかみしもを着ているのは執行機関の方ではないか、こう感じております。 時間はかかりましたが、平成14年度から産業経済部がスタートしました。これは最初に、もう10年以上前かな、提案したのは私たちです。「区としても雇用問題の窓口をつくるべきだ」と、こう指摘したのも、また、「住宅改良助成制度があるのに凍結については筋が通らない」、「乳幼児医療費助成制度の所得制限は撤廃すべきだ」、「介護保険料の減免などはやるべきだ」と、我が党が一貫して指摘をしてきたこと、これは、時間や内容は我々の提案よりも区民の目線では不十分さは残りますが、実施せざるを得ませんでした。 共産党には点数を稼がせないというけちな根性はやめて、区民のために本音で議論させていただきたいということを初めにお願いしておきます。 平成14年度の区民の厳しい生活実態は歳入でも触れましたが、区の指名業者である高真建設(株)負債額15億円を初め、負債額1,000万円以上の倒産が146件にふえ、起業創業は把握できませんが、開業資金を利用した数で推計すると51件にとどまっており、業者も厳しさに直面していることをあらわしております。 本決算の区民レベルでの行政評価はしていないと思いますが、一つの指標として「数字で見る足立」が参考になるのではないでしょうか。世論調査では、暮らしやすさは3.2ポイントのマイナス、不満は3.3ポイントのプラス、定住志向では4.4ポイントのマイナス、移転意向は0.9ポイントのプラス、区政満足度では5.8ポイントのマイナス、不満は3ポイントのプラスで、残念ながら全体としてはマイナスの結果となってあらわれております。ただ、救いは、区政への参加意向が59.1%あるということを指摘して、具体的質問に入ります。 まず、依命通達で強調されている行政の進め方の基本に、「区民要望の適切な把握、説明、評価を十分に行う必要がある。計画立案段階でのパブリックコメントなどを十分活用し、情報公開と区民要望の把握に努める」という方針から見ると、これを無視しているのではないかと思われる部署があると感じております。 上総湊健康学園について、現地の職員から、7月の職員会議で、「来年度廃止をされるので身の振り方を考えておいてほしい。9月議会には廃止条例が準備されているとの報告があったが、議会の方の動きはどうか」と現地の方から聞かれたので、早速、所管の学務課長に問い合わせたところ、学園のあり方について以前に検討したときに、当面存続し、3年から5年たったら再検討ということだったので、検討の時期を迎えていると認識している。「これから教育委員会として検討するので、現時点では何も決まっていませんと」の説明で、私は真に受けていました。 ところが、8月15日に、学園に営繕課と現地の業者が解体のための設計見積もりに来たとの連絡を受けたので、営繕課に確認したところ、「所管の学務課から作成依頼があったので行きました」との答えでした。 平成13年度区民の声報告書の10ページには、区長からも、聞かれる前に知らせていくようにと指示が書かれております。学務課の対応は、聞かれる前どころか、聞かれても「方針は決まっていない」と言い、区民の代表である議員にも平然とうそをついている。学務課では、区長の聞かれる前に知らせるという方針をどう受けとめているのかお答えください。 ○学務課長 区長の方針は、非常に重大に受けとめております。 ちなみに、ただいまの、委員ご指摘の見積もりにつきましては、あくまでも、これから検討に入るための事前の調査でありまして、そのときに方針が出たからこういった依頼を出すということは本末転倒ということになりますので、全く私は議員にうそをついたとも思っておりませんし、また区長の方針にも違反しているとは思っておりません。 ○渡辺(修)委員 驚くべきことですね。 私なんかの常識で考えますと、解体というのは廃止を前提にしてでなくてはできませんよ。それを、存続をするかしないかという検討をする前に解体の見積もりがどうして必要なんですか。 ○学務課長 いま、解体の見積もり、とおっしゃっていますが、解体の見積もりをしてもらうための見積もりの依頼だということをご説明させていただきたいと思います。これはあくまでも、例えば予算でございますので、前年度、前々年度にやっていかなければなりませんし、また、今後の方針を決めるための基礎資料ということでございますので、そこの部分誤解のないようにお願い申し上げたいと思います。 ○渡辺(修)委員 あなたが出した15足教学発第520号、平成15年5月30日付で営繕課に出しているんですよ。これを見ますと、今後の予定、平成16年8月予算要求、平成17年取り壊し工事と書いてあるじゃないですか。これが何で方針決まっていないのにこんなこと書く必要があるんですか。 ○学務課長 そこの、ご指摘の上の欄をごらんいただきたいと存じますけれども、平成15年5月30日付で出しております。これは、解体工事見積もりをしてもらうためには、同じように投資的経費の中で見積もりそのものをやるための予算編成をしなければなりません。そして、その予算編成に出していくためには、全く予定を10年先のことまで出すわけにはまいりませんので、一定程度の方向性として出しただけでございまして、あくまでも資料の収集であるということを再度申し上げるとともに、回答期限を15年7月31日にしてございます。これはどういうことかというと、見積もりのための予算をしていただけたかどうかということの確認のためでございますので、本当に基本的な情報収集、検討のための情報収集であるということを重ねて申し上げたいと存じます。 ○渡辺(修)委員 先ほど、白石委員も、それからほかの方も言ったけれども、区民との協働ということをこれから進めていく上で、やっぱり協働を進めていくためには住民と行政の信頼関係が前提でなければ成り立ちませんよ。 課長はいいよ、もう。 私、これは、信頼関係を構築していく上で誤解を与える行動だと思うんですよ。 教育長さん、こういうやり方が教育委員会の協働の前提なんですか。 ○委員長 学務課長。 ○渡辺(修) 委員 教育長に聞いているんだ。 ○教育長 学務課長が答弁したとおりでございまして、本当に資料収集をするために依頼をしたわけでございます。これは、ご答弁を申し上げているとおり、廃止も含めて検討するというご答弁を申し上げておりまして、当然、廃止も含めてということであれば、廃止の場合はどうなのかと、そういう資料を収集するのは当然の行為であると思っております。 ○渡辺(修)委員 足立の教育委員会というのは、本当にいじり過ぎるというか、教育を本当にかき回し過ぎるなという印象を持っているんです。 ことしの第1回定例会で、私、2期制の問題でも質問しました。このときも、昨年の10月の2日の文教委員会で、2期制については、学校行事の見直しによる授業時間の増加とその調査が明らかになった、課題もある、次年度には行動書を第十六中学校において2期制を試行し、今後の制度導入に向けた検証を進める、こういう報告をしているんですよ。 その間半年、全然、文教委員会には報告なし。それで、いきなり、ことしの2月にプレス発表ですよ。結果として、文教委員会には事後報告。どこでどう検証したのかなんていうのは全然議会には報告しないで、実施だけは先に決めちゃう。教育委員会というのはこういう体質なんじゃないかと思うんですけれども、どうですかこれは。 ○教育委員会事務局次長 健康学園の問題につきましても、先ほどご答弁したとおり、基礎的な資料を集めて見直しのときに正確性を期すると、こういうために行ったものでございますし、2期制につきましても、文教委員会の方でご説明したとおり、研究をした結果が非常に効果があるということがありましたので、これは早目に施行を入れていこうということから、平成15年度で実施校をふやし、平成16年度から全校実施という形で、いい制度をなるべく早く導入していこうと、こういう姿勢でございます。 ○渡辺(修)委員 いずれにしても、パブリックコメントの制度なんて言っているけれども、全然そんなことは頭になくて、勝手に決めちゃうんだから。そういう教育委員会だということだけ、私、確認させておいていただきます。 それから、次に、住区センターという運営方式は足立で、ほかの区にはない特徴なんですが、これはまさに区民との協働事業という大変大事な事業になっているんですね。これだけやっぱり区民から協力をいただいて運営をしている。その中で、今回、住区センターのおふろが廃止になるという方針があるんですけれども、これも、まだ正式には発表していないと思うんですけれども、かなり住民が利用している施設だから、これの存廃を決めるのには十分なプロセスが必要だと思いますが、その辺はどう考えているのでしょうか。 ○住区推進課長 住区センター6カ所で浴場を持っておりますけれども、これについては、何点かの理由によりまして、今年度末、あるいは2年後に廃止の方向に持っていきたいということです。 別にこれは隠し立てしているわけではございません。6月の中旬ごろ、各該当する委員長に対しまして今後の方向性を協議しているということ、そしてさらに、各該当する管理運営委員会、地元住民の方々70名前後で組織する管理運営委員会でございますけれども、ここにこの問題を投げかけて、皆さん議論してくださいと。そして、少数の浴場の利用者ですから、浴場を廃止して、多くの区民の方が利用できるような跡利用を考えていただけないかと、こういうことを投げておりますので、パブリックコメントのお話もございますけれども、私はオープンに問題を投げていると、こういう状況にございます。 ○渡辺(修)委員 私、いろいろな意見が出ると思うんですよ。だから、いま、課長が言われた、区として廃止をしなければならない理由を十分区民に伝えて、それでいろいろな意見が出て、それについて取捨選択をして最終的に決めるというプロセスを経る必要がある。しかも、場合によっては、管理運営委員会で、もう少しうちの住区は延ばしたいとか、そういう点では、今年度いっぱいでやめるということじゃなくて柔軟性も担保しておく必要があるんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。 ○住区推進課長 そのとおりの意見も一部あります。 環境問題、要するにボイラーが大分古くなったところもございますので、あるいは、まだまだいろいろな地元の環境問題がございます。住区センターによっては、もう1年延ばしてほしいということも聞いております。したがいまして、ただいまのご指摘のとおり、地元と十分協議を進める、こういう姿勢で臨んでまいります。 ○渡辺(修)委員 教育委員会と大分違うな。 次に、新産業振興センターについて伺います。 10月16日付の公共財産等活用調査特別委員会の報告資料によりますと、建物そのものの変更も含めてかなり大きな変更が行われるようですが、変更する理由は、区の方の意向なのか、それとも事業者の方なのか、どちらでしょうか。 ○新産業支援課長 民間施設につきましては、基本的には、事業者の提案を受けまして、これを区との協議の中でこれまで承認といいますか決定してきたものでございます。 ○渡辺(修)委員 ことしの4月30日に、綜合商事と、新産業振興センターの建設並びに運営に関する基本協定書というのを締結しましたよね。これによりますと、第3条で、いわゆる綜合商事が出した第2次応募提案、協定書によるとこれは乙提案資料というのかな、この乙の提案資料を中心に据えると。「最適化のために努力をする」ということが書かれていて、本協定書の締結後、原則として変更しないことを確認した。「但し、事業内容の最適化に向けた協議による合意を経て変更する場合においてはこの限りではない」と、こう書いてある。この最適化の根拠というのはどういうことなんでしょうか、説明してください。 ○新産業支援課長 この跡地の事業につきましては、平成12年に、区の方からプロポーザルを実施いたしまして企業から提案を求めたわけでございますが、これにつきましては、地域のにぎわい創出と区内産業の振興という区の政策目的を実現するための提案を求めたものでございます。 2次にわたる審査の結果、この提案が採択されたわけでございますが、基本協定の中に書いてございます第2次応募提案資料の内容を基本とするという表現につきましては、この政策目的を実現するための提案の基本的な部分については、これを維持するという意味でございます。 提案の出された時期が平成13年11月でございます。現在まで2年近くたつわけでございますが、その間にも社会環境がさまざまに変化してございます。事業者といたしましても、もちろん事業の成立等を考えまして、最適な事業運営を果たすために事業の内容を見詰め直す、見極めるということが必要でありますので、このような表現をして基本的な部分については変更しないということにしたものでございます。 ○渡辺(修)委員 変更は最適化することが条件なんで、最適化した理由を挙げてくださいと言ったら何も答えないじゃない。 建物だって、初め20階、19階だっけ……、22階に高くなって、建築面積も小さくなっているんですよね。肝心かなめのデジタルファクトリー、これは、基本的な設備を設けて、これが創業の中心だという話が、場所貸しみたいな中身に変わっているんじゃないですか。これが最適化というのは、本当に私は理解できない。 しかも、坂田政策経営部長は、ことしの予算特別委員会で、「まず2軍選手を大量に集める。その方々に情報を提供し、2軍の中でも非常に優秀だという人間に絞り、さらにやりとりしながら育成し、最終的には4番バッターを決めることがこのプロポーザルのいいところだ」と、自分で褒めている。 O案が……、いろいろな経過は私どもは問題として指摘してきたけれども、最大の問題は集客力よりも創業にあるということで、デジタルファクトリーは創業の中心施設みたいな答弁をしてきた。 ところが、いまのこの案を見ると、4番バッターどころか戦力外通告した方がいいんじゃないかと思うぐらいの中身ですよ。しかも、秋葉原でも同じようなのやっているんですよ。鹿島とNTTが。規模は足立の北千住なんかは問題にならないんですよ。しかし、あそこだって、デジタルの巨大ITセンターは事業採算がとれないといういことで大幅な見直しに入っているんですよね。この案で新産業振興センターをつくって産業が本当にふえるのか、確信を持って言えますか。 ○新産業支援課長 今回の事業計画の変更につきましては、当初のO案では、ご指摘のとおりフル装備のスタジオを整備して提供、いわば、高投資、高収入、高支出という形の事業計画であったわけでございますが、現在のデジタルコンテンツ製作環境は常に変化してございます。事業者としては、この変化を認めながら、フル装備の施設を固定してしまいますと借り主のニーズに対応することができないおそれがあるということで、今回のような形で見直しを図ったということでございます。収支からいいますと、投資回収ベースでは十分に事業採算成り立つ計画であるというふうに考えております。 ○渡辺(修)委員 採算ベースだって、当初の29億なんていうのはとても無理だと思ったんですけれども、これは、相当経費も減るからどうなるかわかりませんけれども、それは今度の公共財産等活用調査特別委員会でやっていただくから、私、ここではこの程度にとどめますけれども。 少なくとも、いままで、説明を地元の人たち、千住のTMOなんかで協力をしていただいた人、それから、この跡利用について非常に関心を持っている人、こういう方々がやっぱり説明をしてもらいたい、いまどうなっているか全然わからないということなので、地元に対する説明会が要望されたら説明会ぐらいきちんとすべきだと思いますが、いかがですか。 ○新産業支援課長 これまでも委員会の方にご報告してまいりましたが、千住の中心市街地活性化協議会の委員の皆様方には、これまでも節目でご報告しているところでございます。今回も、この委員会終了後、ご説明の機会を設定する予定でございます。 ○渡辺(修)委員 ぜひ、説明ぐらいはきちっとやっていただきたい。 次に、シアター1010について伺います。 この運営を株式会社にした理由が幾つかあるんですが、一つだけ絞るといったらどういう理由が一番の柱になるでしょうか。 ○文化課長 一流の芸術を区民の皆さんと享受するとともに、効率的な運営を進めていくという点が第一にあると思います。 ○渡辺(修)委員 この文化センターの設立の目的は、足立区のイメージアップ、それから千住の活性化、にぎわい、これを取り戻す。これがメインでつくられていて、いわゆる足立区発文化芸術情報の発信として、一流の演劇や話題性の高い企画を打ち続けることにより、これまでの区のイメージを打ち破り足立区の文化情報の発信の拠点としていくと、こう書いてあるのです。 話題性の企画というとどういうものをイメージしているのか、また、打ち続けるという点では期間的にはどのぐらいの年数を予想しているのか伺いたいのです。 ○文化課長 いま、委員がご指摘のとおり、足立区のイメージアップと産業振興を図るという大きな目的がありまして、区民の皆さんに芸術を享受しながら、対外的に、都内の他区等、近県に対して情報を発信していくというのが基本的な目的です。 来年9月のこけら落としから再来年の3月までの半年間、オープニングのイメージを考えていまして、その間、十数本の演目を中心とした演劇を送ります。 もちろん、このシアター1010は、いわゆる亀有のリリオホールみたいな貸し館ではありません。企画制作をみずからしていきまして、足立区から全国に情報を発信していく、演劇を中心とした文化を中心に足立区のイメージアップを図るというのが大きな目的ですので、単に館を運営していくだけでなくて、足立区のイメージアップを図る、そういう意味の意義があると考えております。 ○渡辺(修)委員 私、いろいろ意見はあるんだけれども、とりあえず、スタートが大事とだれかが言っていたけれども、やっぱりこけら落としの演題が、まさに生死を握るぐらい今後の運営に大きな影響を与えると思っているのです。 このこけら落とし成功のために、区はどのぐらいの財政を考えているんですか。 ○文化課長 当面、このシアター1010の運営に関しましては、コミュニティ・アーツに業務を委託しましてこのこけら落としのオープニング事業を進めていくということで、約3億5,000万程度のお金を区から委託を受ける考えでいます。 以上です。 ○渡辺(修)委員 これは、いまの時点で聞いても余り意味がないかもしれないけれども、確認をしておきたいんです。企画の内容、集客力の自信は、あるんですよね。 ○文化課長 先ほど、宣伝広告でもご答弁申し上げましたが、シアター1010は、同規模程度の世田谷のパブリックシアターとか天王州アイルのアートスフィアに比べまして立地も非常にいい。つくばエクスプレスが再来年開通いたしますと、六つの鉄道が北千住に集中します。非常に立地がいいということと、朝倉、市川の両芸術監督の力もありますので、私はこのシアター1010は足立の非常なイメージアップと産業振興に大きなばねになると確信しております。 ○渡辺(修)委員 もう一つ、区内の文化力を高めるという点では、区民の演劇愛好者というのもかなりいるわけですね。こういう方々が舞台装置のレベルの高い場所で上演をしたいというのも相当強い希望になっているわけですが、こういう区民の演劇サークルなどが利用できる機会というのはどう保証されるのですか。 ○文化課長 第4回定例会で、この総合文化センターの条例を議会にご提案いたしましてご説明申し上げる予定でおりますが、いま現在、先ほど申し上げましたように、シアター1010は、演劇に特化しました劇場でございまして、その間、1年間の公演の間に何週間かあく時間があります。その間を、貸し館といいますか、区民の方にご利用いただくような形で考えております。 以上です。 ○渡辺(修)委員 葛飾区のシンフォニーヒルズの経営改革というのが、いま、全国から注目を浴びていると。第3セクターなんですけれども、独自の評価制度をつくって、平成11年度からか、経費を54.5%に縮減して、金額として5億円です。 足立は、株式会社にしても毎年5億5,000万円一般財源をつぎ込む。こういう区の支援を行っているのに株式会社にしたというのは、どうも私は理解できないんです。 こういう葛飾の例を、足立区の運営をどうするかというときに当然参考にすべきだったんですが、なぜ株式会社を選んだのか。葛飾区のシンフォニーヒルズの運営形態と比較して株式会社の方がよいというふうに判断したんですか。 ○文化課長 私どもも、葛飾区のシンフォニーヒルズの調査をいたしました。当初、いろいろな案、第3セクターにするとか財団法人にするとか、いろいろな案がありまして、かなり検討も重ねました。 ただ、今回、非常に足立区としましては文化を最大限に全面に押し立てるということで、文化芸術の力強さ、企画制作を足立区で行って足立区から発信するという大きな使命がございますので、今回、株式会社による文化芸術の事業展開と効率的な事業運営による経営を行っていくという、2点の利点をもちまして株式会社による運営をするというふうに結論づけたところでございます。 ○渡辺(修)委員 余り説得力ないね。 私は逆な意味で、株式会社発起人会の立ち上げとそのメンバーで、社長に鈴木陣営の選対本部長をやった選対責任者を据えたことが逆にニュースになって話題を呼んだわけですよね。何か、いまいち、ねらっていることとやっていることが違っているんじゃないかと思うんですけれども。 区長、新聞報道されたということに対しての感想はいかがでしょうか。 ○区長 株式会社1010の社長就任と私の選対本部長は全くかかわりのないことだと。社長選任につきましては取締役会で選任していただいたわけでありまして、その辺のところは、私としては特に感じたことはありません。 ○渡辺(修)委員 少なくとも区が最大の株主になっている会社だから新聞も、何か疑惑があるんじゃないかという感じでニュースになるということで報道したんでしょう。 そういう点での神経がちょっとずれているのではないかなという気がしております。 これは質問はしませんけれども、現職議員が株を買っているというのも、監査対象になる会社の株を購入するのはいかがかなという感じは持っていますが、次の質問に移ります。 今回の決算特別委員会でも、環境問題が非常に大きな話題になって、いま、本当に地球環境は待ったなし。私たちの暮らしも、これはもう企業であろうと個人であろうと地球環境に優しい生活の仕方、生産の仕方を求められているかなというふうに思うんです。 初めに、工場排水だとか、下水道未整備時代の家庭雑排水が原因で長い間ワースト1の汚名を馳せた綾瀬川がようやく改善をいたしました。水流が少ない綾瀬川で水質改善対策をいろいろやってきたと思うんですが、一番効果を上げた要因というのは何かご報告ください。 ○環境課長 一番大きいのは埼玉県側の下水道の普及状況で、我々も要請を行ったところですけれども、管渠整備、それから下水道の最終末端の整備が進んだということが一番大きいです。 ○渡辺(修)委員 相当時間がかかりましたけれども、下水道がかなり埼玉県の方でも普及をしてきている。それから工場排水もかなり厳しくなってきたということ。また、荒川の水も流されるという形で、今後、もっと改善できるかなというふうに思っているんです。 それから、垳川の浄化対策が、本当に区民との協働で効果を上げている。これは、私も、本当に住民パワーといいますか住民の熱意、それから、関係した東部工事事務所だとか環境課とか区の職員も非常に熱心にやっているということで、住民の方も区の姿勢に対して高い評価を持っております。 抜本的対策としては、いま、小金井の綾瀬川にかかる水門、これをあけてほしいというのが最終的な住民の側の切なる願いになっているんですが、水門の開放というのは、これは埼玉県なんかと協議しなくてはいけないと思うんですが、いつごろめどがつくのでしょうか。 ○土木部参事 まだ正式には申し入れはしておりませんけれども、せんだって岡野土木部参事から報告がありましたように、協議会形式で、東京都、埼玉県も加わって共同でやりたいと。その中でそのことも明らかにされるだろうというふうに期待しております。 ○渡辺(修)委員 なるべく住民の熱意にこたえる形で努力をしていただきたいと思っています。 区内にはまさにいろいろな川が流れているんですけれども、伝右川とか毛長川だとか、かなり汚染度の高い河川もあるわけですが、こういうところにもやっぱり垳川の教訓を生かして住民参加で河川浄化の取り組みを進める必要があると思うんですが、いかがでしょうか。 ○環境課長 住民との協働という立場では、住民の方からそういうお話があれば協働してまいりたいと思います。 ○渡辺(修)委員 私も地元で生まれ育った人間で、かつては、中川とか花畑川とか葛西用水でも泳いだ経験があるんです。 基本的には、一定の汚れが一定の水準以下になれば、いわゆる好酸性バクテリアというんですか、自然な浄化能力を持っているんですよね。それを人間が壊してしまったというか、自然の浄化力を上回る汚れが今日の事態を生んだんだと思うんで、やっぱり自然の浄化作用が十分機能する、そういう自然に戻したいというふうに思っております。そういう点では、今後ともぜひ河川浄化についても努力をしていただきたいと思います。 次に、この間、建設業関連協議会の方々と懇談させていただいたときにいろいろなご要望がありました。その中で、環境対策ということでちょっと幾つか伺いたいんです。 いま、シックスクールなど、石油化学製品による建材や塗料、接着剤などが多用されて、いろいろ問題になっている。いわゆる揮発性有機化合物が原因となる病気がふえておりますけれども、この対策として、今後、学校や保育園など、公共施設の建設、あるいは内部塗装に当たっては、環境配慮型の塗料を用いる仕様に改めるべきだと思いますが、いかがでしょうか。 ○教育委員会事務局参事 環境配慮型の塗料ということでございますけれども、私ども、基本的には、塗装に際しましては、大分最近になりまして、いわゆるホルムアルデヒド、トルエン、キシレン、こういったものの含有量の少ない、また発散する量の少ない塗料が出回ってまいりました。ある意味では法律的な裏づけも出てきておりますので、そういったものを含めて、現在、検討し、さらに、実際出ているものについての活用をしているというような状況でございます。 ○渡辺(修)委員 いままでよりはやっぱり若干単価も上がるわけですよね。だから、そういう仕様をきちんと改めて、業者がいまの厳しい中で、損をしないようにというか、やっぱりしっかり原価計算も時価に合せて適正な積算をしていただければというふうに思っています。 次に、ダイオキシン対策として、低圧幹線とか高圧ケーブルをエコマテリアルケーブルに順次切りかえる必要があると思いますが、これはいかがでしょうか。 ○教育委員会事務局参事 私ども、若干、工事をやらさせていただいておりますので、ご答弁申し上げます。 エコ電線のお話かと思います。非常に環境によい配慮をされた電線ということで、かなり普及はされてきておりますが、現時点では、残念ながらまだ若干価格が高いということで、検討段階にとどまっているというような状況でございます。 今後、その採用につきましては、十分議論した上で決定してまいりたいというふうに思っております。 ○渡辺(修)委員 もう一つ、FF暖房機、これもかなり使われているんですが、これよりも環境配慮型の電気暖房機の方が環境負荷が少ないということなんですが…… ○委員長 残り1分です。 ○渡辺(修)委員 こういう形に切りかえていくことが必要だと思いますが、いかがでしょう。 ○環境課長 FFというのは、外に空気を出す形の暖房機でしょうか。 ○渡辺(修)委員 ガスファンヒーター。 ○環境課長 ガスファンヒーターですね。 健康上も、暖房機等についてはその方がよろしいかと思います。 それから、地球温暖化対策ということでは、暖房機の効率も非常に上がっております、省エネ型になっておりますので、それについては推奨していきたいと思っております。 ○渡辺(修)委員 もう一つ、建築廃材でリサイクル不能な材料を処分するために、足立清掃工場で可燃物の焼却で利用させてほしいという要望があるんですけれども、これは答えていただけないかなと思っているんですが、いかがでしょうか。 ○委員長 お時間です。 ○環境清掃部参事 一部事務組合と協議したいと思います。 |
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