予算特別委員会の質問等 第3日目(3月7日)午後

松尾かつや議員


竹ノ塚西口再開発、鉄道立体化、バス路線等


○松尾委員 きょうのラストバッターということで、どうぞ最後までよろしくお願いいたします。
 私の方から、先週内覧会も行われた竹ノ塚駅の西口再開発関連、この問題について最初に質問したいと思います。
 この間建設委員会でもたびたび、私も含め、並みいる委員の皆さんからも取り上げられてまいりましたけれども、次第にビルが完成に近づくに連れて、ビル風を何とかしてもらえないかという話を私も地域の方から大分聞いております。委員会においても、昨年9月9日に行われた住民説明会において、地域の住民の方から要望が出されたということを答弁で伺っていますし、こうした対応について、区としては、建物完成後、状況を見て対応すると言っておりました。現在、具体的にどのように考えているのか、お聞かせいただければと思いますけれども。

竹ノ塚西口再開発の交通安全、駅ビル対策を

○竹の塚西開発支援課長 ただいまのビル風対策でございますけれども、確かに昨年夏から秋にかけまして、台風シーズンということもございましたけれども、近隣の方から風が強くなってきたという声がございました。それで、9月に行われました説明会のときに、ビル風が大分あるよというお話をいただきました。その後、12月に再開発組合主催で、従前の風洞実験のデータをもちまして説明会を開催しております。その時点で、ビルそのものは最上階まで建ち上がっておりましたが、まだ植栽もしていない状態、あるいは仮囲いもある状態でございましたので、地域の方々からも、実態を見たいというお話がございました。そういった意味で、完成後に改めてどういったような風になるのかを状況を見て対応していきましょうというような形になりました。それを受けて、再開発組合の方としましては、オープン後に風速測定をして、その状況を見て対応していくという状況でございます。
○松尾委員 私は再開発ビルのところに、あそこに都住もありますけれども、都営住宅に住む住民の方からも、ドアをあけるのが大変なんだけれどもという、特にビル側に近いところに住んでいる住民からも声を伺っていますし、そういった都住に住んでいる方々に対する対応としてはどうなのでしょうか。
○竹の塚西開発支援課長 都住の方のみならず、近隣の方に対して、実は風の状況でございますけれども、年間を考えますと、季節によって風速、風向が違っているという状況がございます。例えば、秋、冬にかけましては北西方向の風、春、夏にかけましては東北東の風が多いというようなことで、季節によって変わっているという状況がございますので、その状況を見極めた上でどういった対策が必要なのかということが必要になってくると考えております。
○松尾委員 その状況を見極めてというのは大体いつごろをめどに考えておられますか。
○竹の塚西開発支援課長 ただいまのところ、組合の方と協議をしておりますけれども、オープン後に風速の調査を行いまして、おおむねそのデータを見て対応していくということを考えております。再開発組合は、オープンしてもおおむね1年ほどはまだ残りますので、その間に対応させていただきたいというところでございます。
○松尾委員 次に、周辺の安全対策についてということで伺いたいと思います。
 間もなく竹の塚の西口の公共駐車場の問題、それと竹の塚の保健センターの移転の開設、西友の開店ということで、いよいよこの再開発ビル・ミルディスに人が来たり、車が集まってくる。あるいは自転車が来ることは当然予想されます。あ、ミルディスではない、間違えました、エミエルタワーでしたね、失礼いたしました。特にこの場所には学校とか、それに高齢者も多く住んでいるということで、都営住宅も先ほどあるということです。そうした都住の下にも保育園があるという中で、特に車に対する安全対策をどうしていくのかということをいよいよ具体的な形で示していく時期にきていると思います。
 この問題では昨年の10月15日、ここの建設委員会で、西友と管理組合とも相談してガードマン対応についても考えるという旨の答弁があったと思いますけれども、具体的にどうするのか、決まっていましたらお示しをいただければと思いますけれども。
○竹の塚西開発支援課長 オープン後の駐車、駐輪あるいは混雑状況の対策でございますけれども、関係者でございます再開発組合、それとそれを管理しますビル管理会社、それから西友、そして区で検討会をいまのところ4回ほど開催をしております。それで、現在のところ完成が3月10日を予定しておりますので、3月10日から西友のオープン予定でございます4月6日、それから4月6日以降の対策ということで、それぞれの関係者で役割分担を行うということでございます。具体的に申しますと、オープン時には駐車対策としましては、交通整理員を適切に配置するということでございます。それと車の方の対策でございますけれども、周辺に誘導員を配置して、サイン等も充実するということでございます。
 それから違法駐輪、自転車の方でございますけれども、こちらの方はセットバック部分には絶対置かせないということで、初期対応が非常に重要だということで、それについて誘導員ですとか監視員といったものを強化していくような形で考えております。
○松尾委員 この再開発ビルということで、いよいよ100号線から十四中のいまの現正門の前を通る道路の片側通行だったところも10日の日に開通。再開発ビルの同じくその北側の道路のところもいよいよ10日の日に片側通行から相互通行になる。こういった二つの道が10日から両方通るようになりますけれども、こういった問題でいままでもたびたび議論にはなってきたところでありますけれども、十四中と都住とビルに挟まれた交差点に信号機を設置してほしいということで、その要請を警察の方にしてきたところだというのは委員会で報告は伺っていましたけれども、その後、いまの状況とか経過はどのようになっているのでしょうか。
○竹の塚西開発支援課長 十四中の東側、都住との間の交差点でございますけれども、今度十四中の正門が東側の方に移るということでございます。それと、一方通行が相互通行になるということと、歩道も整備されるということで、そちらの方の歩行者交通量もふえるということが予想されております。約1年ほど前から警察の方に信号機設置について要望してまいりました。その後、警視庁の回答としては、オープン後の状況を見て判断したいというお話でございましたが、なかなか具体的に進まないということもございまして、昨年の10月、竹ノ塚駅西口まちづくり協議会、周辺の町会、商店街、小中学校の校長先生など代表の方の連名によります署名で要望書を警視庁の方に提出しております。すぐに警視庁の方から現場調査に来ていただいておりまして、対応を進めているところでございますけれども、現在に至るまで具体的にいつつけるという回答をいただいていないという状況でございます。
○松尾委員 これからの動きとして、信号機をつけてほしいという要望は大分強いわけですけれども、区としてどう取り組むとか、状況とか、進め方とか、わかりますか。
○竹の塚西開発支援課長 10月も継続的に私どもの方から竹の塚警察の方に出向きまして何回かお願いをしております。それと、地元まちづくり協議会の会長を初め、校長先生の方からも要望しておるところでございますけれども、年度途中の要望書ということもございまして、何とか来年度計上できるような形で協議を強く進めていきたいというところでございます。
○松尾委員 同時にこの再開発ビルというところで、線路沿いのところに新しい道路も新設されましたけれども、同時にこの前の内覧会のときにはそこに車をとめて見たわけですけれども、そこから赤山街道に出るときに左折ということで、左折するとすぐに信号がいまつくられる予定になっています。あれがいつからかというのはちょっとわかりませんけれども、信号がそこに点灯するようになったら、ただでさえいまあかずの踏切があって、渋滞も起こり得ると考えていますけれども、この点どのようにいま判断しているのでしょうか。
○竹の塚西開発支援課長 2号道路のところは一方通行でございまして、大踏切のところは左折のみで出るというような形になります。信号設置につきましては、3月10日の道路の交通規制の切りかえと合わせて同時に点灯する予定でございますけれども、この左折、渋滞、信号の問題につきましては、数年前から警視庁の方と協議をしてきまして、信号の点灯時間ですとか、あるいは停止線の位置の協議を行ってきておりました。そういったおおむね2年ほどの中で警視庁が非常に難しいという状況がございましたけれども、これまでのシミュレーションの段階で決定をして、何とか3月10日にオープンできるという状況でございます。

竹ノ塚駅踏切の解消、鉄道高架化を急げ

○松尾委員 この地点に渋滞が起こるかもしれないということ、それと、いまでさえ大きな車が何台か連なると長い列になっている場面というのは、私も何度かあそこで宣伝もさせていただいておりますので、目撃しております。この問題にあかずの踏切の問題が大きくかかわっている、このことは間違いないことだと思います。
 この立体交差化の問題では、昨年東京都が踏切対策基本方針を最終答申としてまとめた。その高架化の検討対象区間にこの竹の塚が挙げられました。このこと自体は、私も委員会の報告を受けて非常にいいなと感じております。ただ同時に、昨年の委員会のときに私もこの報告を受けた段階で意見として述べましたけれども、この都の鉄道立体化に関する新たな取り組みというところで、区市町村が事業主体となる連続立体交差化事業制度の創設を国に求めていく、こういうふうに提言しています。都が事業主体となる場合に、一定のペースでしか進めないことを理由としていますけれども、実際に都の提言の方向で進んでいった場合に、実際足立区が事業主でやりなさいよとなった場合、大変な問題になると思います。こういうふうに私は昨年指摘しましたけれども、区は答弁の中で、そのような話は伺っているが、内容についてはまだはっきりしない、いずれにしても、制度が変わっても事業主体の方で大幅な事業費の持ち出しが出るとなれば、これは機能しないものだと思う、区市町村が主体的に動けるようなものになるよう東京都にお話をさせていただきますと述べております。この点について、いま現在の区としての状況とか、あるいは区としてどう主体的に動けるようなものにしていくよう提言しているのか、その辺のお考えをお示しいただければと思います。
○都市整備部副参事(調整担当) 現在、竹の塚につきましては、鉄道高架化につきまして検討を進めているところでございます。まだ現在も案につきまして東京都の方からは事業主体云々といったお話までには至っておりません。こちらにつきまして、あくまで鉄道立体化の可能性を検討する区間ということで、当面は技術的にそれが本当に可能かどうかといったことをまず検討していくことになるかと思います。また、その結果としてどのような形にするかというようなものが決まりましてから、では事業の可能性をどうするのか、事業の方法をどうしていくのかというお話になります。 したがいまして、いま委員のご質問にありましたような段階に至るまでにはもうしばらく、どれくらいとは申し上げられませんけれども、時間がかかるもの、そのように考えております。
○松尾委員 ちょっと時間が差し迫っているので、次の問題に移ります。

バス路線の拡充―区民の利便性の向上を図る姿勢を

 次に公共交通の問題について質問いたします。
 昨年策定された基本構想第3章、足立区の将来像の交通環境の充実と個性ある町並みの形成には、足立区内ではまだまだ多くの地域で交通利便性の悪さが指摘されていますと述べ、2新線開業を契機とするバス路線の拡充など、鉄道交通を補完する移動手段の充実を掲げています。
 第32回足立区政に関する世論調査でも、今後特に力を入れてほしい区の取り組みとして、交通対策への取り組みが33.9%と、依然としてトップとなっており、こうした区民の要求に答えて、この交通施策に足立区がどうかかわっていくか、これは本当に大変重要な問題です。
 旧運輸省政策審議会自動車交通部の答申に基づき、バス事業の需要供給規制を廃止する法律が成立したことに伴い、バス事業の新規参入拡大が原則自由となりました。足立区でもこの間コミュニティバス、いわゆるはるかぜが次々と新しい路線として開業し、交通不便地域は大きく解消されてきました。今度の区の基本計画においても便利で快適な都市交通体系をつくるために、バス交通の利便性を高めるとして、現在12路線ある運行実用化路線数を平成24年までに29路線にするとし、指標とする理由については、運行実現化路線数の増加はバス路線の利便性の向上につながるためとしています。
 区が述べているこうした視点は大変重要なことです。ただ同時に、区民が常日ごろから利用する最寄りの路線がみずからの生活環境の中でいかに使い勝手のいい、利用しやすい路線であるかの視点も大事だと思いますけれども、この点についてはどうでしょうか。
○都市交通課長 区民の皆様がバスを利用される、それにつきまして路線の本数であるとか、快適性、あと定時性の関係等々、バスの車両自体の改良等々、いろいろなものがあろうかと思いますが、そういうものにつきましてバス事業者にも働きかけを今後さらに強めてまいりたいなと思っております。
○松尾委員 国土交通省が最近全国のバス事例の調査を行い結果をまとめました。その際、利用者の利便性についてということでいろいろな評価基準を設けています。評価基準の一つにということで、適正な運行頻度の実現。この中には、人口10万人以上の都市においては1時間3本、地方においては1時間1本の実現、このように述べています。
 区は、足立区公共交通整備基本計画を策定していますけれども、この計画の基本方針として、基本的な視点の第一に利便性、快適性を掲げています。だとしたら、このことを足立区としてどうしていくのか。この視点がまさに重要だと思います。現在、足立区を走る各路線の運行状況、どの路線がどういうふうな頻度で走っているかとか、そういうことを系統的に把握しているでしょうか。
○都市交通課長 路線によりまして、幹線を走るバス路線、また人口の張りつきの度合い等々、地域を走るバスにつきましては、かなりの差があると。 申しわけございません、特別の路線の運行本数等々については手元にございません。
○松尾委員 私が普段使うバス、地域に住んでいるバスの近くのところでも、例えば平日に1日5本しか走ってないとか、島根に住んでいる方が、最近綾瀬の方の心臓の関係で病院に行こうとしたら、急にバスが最近減ったよと。そうしたら、環七を通るバスは1日7本ぐらいになってしまった、どうしよう、そういう話も聞いています。足立区としてはこういうふうな路線というのはどういうふうにしていこうと、その未来を、将来像をどう描こうとしているのでしょうか。
○都市交通課長 足立区におきましては、都市交通懇話会という形で学識経験者、またバス交通事業者、交通管理者を含めた形で、懇話会の提案路線という形で27路線が提案され、その実現化に向け現在行っているところでございます。そういう中にありまして、先ほど申しましたように、需要の関係、人口の張りつき等々、現実の乗降客が非常に薄いというような路線があるのも事実でございまして、そういう中、バス事業者として総合的に路線の見直し等々が行われているという状況でございます。
○松尾委員 バスの利用者をバスの会社の顧客と見るのか、それとも区民の移動の手段と考えるか、このどちらの立場に立つか。このことによって交通に対する考え方は大きく変わるものだと私は思います。
 時間がないので、次の質問へいきますけれども、計画の中で同じ公共交通整備基本計画、この基本方針の中に、いわゆる基本的な視点、2番目について優しさというものを掲げています。そこには高齢者等の交通弱者を含め、だれもが安全、容易に目的の場所に移動できる人に優しい公共交通サービスの確保とあります。この視点に立つ場合、一つは先ほど言っていたように、ノンステップバスとか、そういうものを導入するといった施策も考えると思いますけれども、同時に、こうした交通弱者の方がどんな地域に住んでいたとしても、足立区という町を移動する際のバリア、つまり家を出てからすぐに最寄りの停留所があり、そこに行けば待ち時間を気にしなくても目的の場所まで移動できる、こういうまちづくりをするためにどうしていこうとするのか、このことを忘れてはならないのかなと私は感じます。買い物をするにも近くに買い物できるお店がどんどんなくなっていく。ささいな用事をすることでも移動と時間がかかることが多い。ここを足立区としてどう考えていくのか。
 足立区も、平成13年度足立区バス路線網再編計画策定調査概要、この中では、公共サービスレベルの設定について、往復100本程度をおよその目標値にすると公表しています。だとしたら、この立場に立って既存路線の利便性向上を図る姿勢を示していただきたいと考えますけれども、いかがでしょうか。
○委員長 最後、簡便に。
○都市交通課長 バス路線の再編計画の策定に当たりましては、バス事業者等々へのヒアリング等も繰り返しながら、そういう基準につきましては示しているところではございますが、なかなか実現には至っていないという状況でございます。
○委員長 ご苦労さまでした。
 本日の審査はこの程度にとどめ、散会いたします。
 なお、次回の委員会は、あした8日午前10時より開会いたしますので、定刻までにご参集ください。ご苦労さまでした。
  午後4時02分閉会