予算特別委員会の質問等第4日目

渡辺 修次議員


学力テスト・学校図書館司書・児童の安全対策・垳川浄化対策について

○ 渡辺(修)委員 それでは、私の方から、区民の願いである学力向上の立場から、教育行政について何点か伺います。初めに、用語の定義について伺いたいのですが、先般マスコミで大々的に報道された、いわゆる学力テストの結果で、予算の中で使われている学校配付予算というのは、予算説明書ではどういうところに当たるのでしょうか。

学校間予算格差大幅に拡大

○教育政策課長 小学校では179ページでございますけれども、学校支援事業の中の頑張る学校支援事業、それから183ページでございますけれども、小学校費、小学校管理の中の小学校運営事業の2)小学校運営管理事業、それから、中学校費の方では189ページ、2の中学校運営事業費の2)中学校運営管理事業でございます。
○渡辺(修)委員 本当にこれわかりにくいんだよね。学校運営といって1)一般管理事業、中学校でいえば2)運営管理事業とか、どういう中身なのかがなかなかわかりにくいんだけれども、今、話がわかりましたが。いわゆるこれは各学校に事業のために使う、給料で言えば基本給、こういうことでいいの、基本給に当たる予算ですか。
○教育政策課長 基本給に当たるかどうかというよりも、学校そのものが運営するのに必要な部分の経費でございまして、光熱水費等を除きます。光熱水費は一般管理という部分になっておりますけれども、こちらの方の学校運営そのものの基本的な経費でございます。
○渡辺(修)委員 そうしますと、小学校費では昨年と比べると3,134万6,000円、中学校費では9,182万1,000円減額になっているのですけれども、なぜ減ったのでしょうか。
○教育政策課長 こちらの方は昨日もお答えしたところでございますけれども、学校運営費の中の教科に伴います教材費。こちらの教材費と申しますのは、各教科に通用しない全体的に使う物品、そういうものはありますけれども、そういう特定の9教科に使う教材、こちらの方を学校の方の裁量で使えるような形で特色予算の方にシフトしたものでございます。それと、一部はその教材費の中の執行残、これも含めて特色予算の方にシフトしたものでございます。
○渡辺(修)委員 改めて聞こうと思ったんだ。179ページの今、ご答弁ありました7の4)頑張る学校予算というのは、昨年と比べると1億7,490万円増えていますね。これの理由は、今、言ったことですか。
○教育政策課長 シフトした分は1億3,000万円余、それから、新たに増やした分が4,000万円余で1億7,400万円ほどになっていると理解しております。
○渡辺(修)委員 教育政策課長からもらった平成16年度以降の学校予算のイメージ図で見ますと、今、言われたのは学校運営管理事業、学校運営は配付予算という言葉を使っているのですね。それが16年度、初めて頑張る学校支援制度ということで3,951万円余をつけたのですね。このときは翌年校長会で、すべての校長はみんな頑張っているのに、あのときは「頑張る学校」といって手を挙げさせて、その手が挙がったうちの13校だけ予算をつけたんだね。それは非常に不公平だということで、ここの表にもありますように、頑張る学校支援制度という名前が、特色ある学校づくり予算と名前を変更したわけです。ところが予算書を見ますと、今でも頑張る学校支援事業となっていますね。だから、都合の悪いことは隠しながら、実際には頑張る学校ということがずっと続いていると思うのですけれども、その辺はいかがですか。
○教育政策課長 頑張る学校支援事業という事業名でございまして、この中には特色予算にかかわった学校に配る予算と、それから、教育委員会の方で教員の自主研究活動の助成、それから、教職員の報奨に使う部分の経費、そういうものを含めまして、すべて頑張る学校事業という事業を組んでいるわけでございます。その中の一部学校に配る予算について、特色予算という名称を使っているものでございます。
○渡辺(修)委員 だから非常にわかりにくいんだね。予算書には特色ある学校予算の名前など一つもないのですよ。だから学校配付予算といってもよくわからない。それでこれを見ますとやはり事業等に使う学校運営配付予算はだんだん減っているわけ。それで特色ある学校づくり予算が増えているわけ。ということで、いろいろマスコミなどからも取材を受けて、この学校運営予算は減っていないよと、減ってはおりませんと言っているのですけれども、実は減っているのではないですか。
○教育政策課長 学校に配付いたします学校運営、これは先ほどの学校運営予算と特色予算を合わせまして学校が消費する予算でございます。これにつきましては、すべての学校で増えております。総額につきましても、毎年増えているところでございます。
○教育長 私が教育長に就任以来、毎年経常予算3%削減、5%削減という中で、学校への配付予算には一切減額するなという厳命を出して、学校予算はしっかりと確保してまいりました。
○渡辺(修)委員 そうすると、小学校費というのは、学校管理、いわゆる「目」で見ますと昨年よりもマイナス1億2,528万円、それから、中学校費でいいますとマイナス3億6,200万円余減っているのですよ。増えているのは、教育委員会事務局の方で事務局費の中に入っているかな、予算説明書でいくと178ページの3教育指導費、これが2億7,600万円余増えているのですね。だから、学校現場に本当にさっき私、ちょっと言いましたけれども、一番大事な基本給というか、学校の事業をうまくやるための最低限のお金をきちんと配るというのが大前提ではないですか。それが予算書では見えないのですよ。今の内藤教育長の答弁は、この予算の中では見えない。
○教育長 学校配付予算という考え方を誤解をなさっているのではないかと思いますけれども。少なくても、学校に配付して学校長が自由に使える金、これについては一切減らしておりません。
○渡辺(修)委員 それは予算書では全然見えない。これはやっていても時間のむだだからいいけれども。20日の本会議でうちの鈴木けんいち議員の代表質問に対して、あの学校はだめ、あの校長は熱意がない、こういうことで決めつけて予算に差をつけるのは教育者として行うべきではないんじゃないかという質問に対して、教育長は、「校長や教職員の特段の頑張りや成果について評価するとともに、特色ある学校づくりに向けた新たなチャレンジを支援することは当然である」と。この頑張りや成果というのはどういう指標で評価するのですか。
○教育長 私は渡辺(修)委員の所属する組織が、頑張っている党員や成果を上げた党員の評価を、当然すると思います。そういうことをしない組織は滅びますから。ですから、学校組織も109校あればいろいろな学校がございますから、頑張っている校長、頑張っている学校、成果を上げた学校を評価することは当たり前のことでございます。
○渡辺(修)委員 私どもはそういう予算の中に差をつけるような、そういう差はつけないですね。私どもはすべての、例えばうちの組織で言えば、やっぱり指導力とか組織力とか、そういう高いものがある人はどんどんそういうところに役につくと、こういうことで進めています。だから、予算で差をつけるというのは、私は間違いだと思うのですが。今、言った学校の評価で、前はいろいろあったのですけれども、いずれにしても、この頑張る学校の予算については増えているわけですから、これは多分、各学校にそれなりの評価に基づいて配分に差がついていると思うのですが、最高の学校と最低の学校の金額を教えてください。
○教育政策課長 小学校で特色ある学校づくり予算の最高額が448万円余でございます。一番少ない学校が187万円余でございます。中学校でございますと、最高額が826万円、中学校で少ない学校ですと286万円でございますが、これは基本的には学校の申請に基づいて査定させていただいたものでございますので、それから、もう一つこの差がつきますのは、昨年の配付額と、さらに先ほど申し上げました教材費のシフト分、教材費のシフト分は査定せずに全額認める。それから、昨年の配付分については、これを絶対下回らない。さらに学校の申請額を加味して査定した部分でございますので、当然昨年の査定額よりすべて増えるということになりますと、昨年基礎額が多いところについてはかなりの金額になっているという状況でございます。
○渡辺(修)委員 私、やはり教育というのは知恵と心を育てるということだと思うのです。それの働きかけ。つまり、学力と人格を形成する働きかけだと思うのです。人間の一番大事な点というのは自発的な意思、自発的な意思に基づく行動が原点なのですよ。人間の長い営みの中で言葉が生まれたというのは、集団生活の中で、相手に自分の意思を伝える手段として必然的に生まれてきたのですよ。道理や言葉は相手にも必ず伝わるし、相手も自分と同じように受け止めてくれて、同じように行動してもらう。そういう言葉での指導力というのが、前から金額でこうやって、これとんでもない差ですよ。こういう差をつけなければ言うことをきいてもらえない、こういう関係になるんじゃないですか。
○教育政策課長 まさに渡辺(修)委員の言う、自発的意思に基づいて仕事をしていただく。この辺は重要でございます。飲まない馬に水を飲ませても、無理しても飲まないわけでございますので、今回の査定につきましても、学校の意思で、学校の計画に基づいて申請していただいております。そういう中で私どもが、学校が実際この予算組み立ての中で実行できるのかどうかという観点で査定させていただきましたので、まさに自発的意思を尊重して、この査定をしたものでございます。
○渡辺(修)委員 私はやっぱりもう一つ大事な視点というのは、義務教育という立場、これは非常にいろいろな制約も当然あるわけですし、法のもとに平等だと。それから、教育というのは家庭でいろいろ経済的な差があって、本当は家庭の経済に関係なく教育の機会は均等に与える。高校や大学に行くという希望があれば、どんな貧しい家庭でも行けるような、そういうことを支えるというのが公の仕事だと思うのです。そういう点で言うと、この小・中学校の管理運営事業に加えて、私どもこういう頑張る学校とか特色ある学校で予算に差をつけるというのは、やっぱり私は間違っているのではないかと思いますけれども、この学力テストの結果で差をつける、こういうことに全く疑問を感じないのですか。
○教育長 私たちの基本的な考え方は、足立区4万7,000人の児童・生徒、一人残らず全員が基礎基本を身につけて、そして人間力豊かな子どもとして義務教育を終える。これだけでございます。そのためには、各学校109校は死に物狂いの努力をしてもらいたいし、そして自己改革、自己成長をしっかりとそのためにやっていく。そういう環境をつくるためにこそ、私は頑張る学校をしっかりと支援をしていくと、そういうことでございますので、誤解のないようにひとつよろしくお願いしたいと思います。
○渡辺(修)委員 もう一つ、予算に差をつける問題と合わせて、今、足立区では学校選択の自由化、それから、学力テストの各校別の公表、これがあって、相当これは子どもたちの心を歪めているのではないかという気がするわけです。それで、これは教育委員会が出している家庭用のパンフレットですね、「子育ち・親育ち」というパンフレットですけれども。ここには家庭で大切にしてほしいことの中で、「子どもの話に耳を傾けましょう。しかって伸ばすよりも褒めて伸ばしましょう」、なかなかいいことが書いてあるんだね。ところが学力テストで差をつけると、これとは全く違うんじゃないかと。あんたはだめだというようなことと同じだと思うのですけれども、子どもの意見を聞いたことはあるのですか。
○教育長 私は学力調査の結果、テストの点数によって差をつけるということは一言も申し上げておりません。伸び率です。やはり努力をして、そして結果伸びたと、その伸びたことに対して、これは努力の結果ですから、当然それに対しては褒めると、評価をするということでございます。
○渡辺(修)委員 そこまで言うのだったら、先ほどの差で見ますと、一番誤解を与えたのは、ABCDのランク表とほとんど変わらないですから。ランク表以上だね。中学校などは、Aランクは500万円と言ったのだから、これは800万円減ってしまったんだね。こういうランク表の評価と同じ発想が教育委員会には残っている。これは教育長か教育委員会全体かわかりませんけれども、全体でしょうね。だから、そういう点で言うと、本当に子どもの心を歪めている。学校選択自由化についても、非常にこれは偽りがあるというか、矛盾がある。一方では開かれた学校といって地域の皆さんに協力していただきたいと言いながら、学校選択自由化でうちの近くの子どもはみんなよその学校に行ってしまうと。開かれた学校づくりの委員でかなりこれは苦情を言っていますよ。ここを何とかしないといかんと。直さないといけないと、こういうことを言っているのですけれども。実際この間の選択の応募状況を見ますと、中学生で、これは抽選ですよ。抽選というのは運がいいか悪いかという、ただこれだけでせっかくどこの学校を選んでもいいよと言われているのに、区内の956名の子どもが、せっかく希望した、選んだ学校に入れなかった。これは選んだ子どもが運悪くくじで落ちたと。本当に心が傷ついているのではないかと思うのですが、その辺はいかがですか。
○学務課長 学校選択制度につきましては、14年度以降導入で、来年度で6年目を迎えるということになりますけれども、学校選択制度は、親の自由な選択権、それから、責任に基づく選択で、その後に学校との協働体制といいますか、そういった関係をつくるという形で導入された制度でございまして、少なくとも一定程度抽選校が出るという部分も想定しているということでございます。
○渡辺(修)委員 学区域の変更というのは、これまでだってできたのですよ。理由があれば指定校変更という手続をして認めてきたわけですよ。あえて大々的にこういう形でやる必要性は、私は義務教育ではないんじゃないかと思うのです。本当に学力向上ということで考えた場合に、私ども何回も言っていますけれども、やっぱり少人数学級。少人数指導ではないですよ、少人数学級。クラスの児童・生徒数を減らす。だから修正案では、私どもいきなり30人にすると予算が結構かかるので、当面35人学級を実施するということでやるべきだと思いますが、これはかたくなに拒否しているからあれですけれども。やはり文教委員会でもやりましたけれども、少人数学級がいいということはみんな認めているのですよ。それをやろうとしないというのは、これだけ改革、改革と足立区の教育制度をいじくりまわしている足立区が、これだけやらないというのは本当に不思議だと思うのですが、なぜやらないのですか。
○教育委員会事務局次長 私ども、同じ答弁を繰り返すのは心苦しいのでございますけれども、少人数指導は実際に成果を上げているわけです。この中で習熟度別授業をやって、子どもたちがよくわかったという声を聞いているわけでございまして、例えば少人数学級で編制をしたとしても、やはり少人数指導という考え方を入れていかなければならない。こういう局面はあると思います。つまり、制度はそれぞれ良さがあるわけでございまして、全体を考えて足立区は現在この少人数指導という中で学力向上に取り組んでいるという考えでございます。
○ 渡辺(修)委員 指定していないからあれですけれども、やっぱり東京都だけなんですね、やっていないのは。それで、子どもたちが先生と相談しやすくなったとか、あるいは人数が減ると子どもと先生との信頼関係が増えるとか、友達との関係もよくなるとか、欠席をする子どもが減ったとか、かなり優れた経験が出ていますので、是非これは腹にとめておいていただきたい。

学校図書館司書について

 次に移りますけれども、もう一つ、先ほども質問がありましたけれども、図書に親しむということも非常に大事なのです。効果的。そのためには、やっぱり専任の司書配置が必要だと思うのです。これは、私ども修正案としてはモデル校として、わずか小学校2人で少ないんだけれども、少なくとも子どもの読書活動を推進し、専門的な立場から司書教諭や関係団体及び図書ボランティアの指導育成に当たる必要性があると。やっぱり専任でやらなければいけないですね。この間、公共施設の再配置審議会の議事録を見ましたら、千寿桜小の図書館というのは地域と一緒、地域に開かれた図書館ということで、地域図書館と併用しているのです。これにかかわった元桜小の教頭が、最初はすごくいいと思ったと。しかし、地域の方が利用する時間と学校の利用する時間帯が重なってしまって、うまくいかない。利用方法を細かく定めなければいけないという発言をした際に、吉村という会長は、志木市の例では、学校図書館には司書が常駐していないということが問題なんだと。やっぱり司書を常駐させるということが大事。司書がいなければ子どもが行って相談する人がいないために、だんだん使われなくなっていってしまうということで、司書の必要性を強調しています。少なくても、一応司書教諭はいるんだけれども、専任ではないから、図書館に割く時間がないのですよ。だから、専門のそういう司書を、非常勤でいいから、週5日配置すべきだと思いますが、いかがですか。
○教育政策課長 ご指摘のとおり、学校には司書教諭を配置しているわけでございますけれども、確かに司書教諭は教科を持っておりますので、その辺はなかなか時間をとれないという部分がございます。しかしながら、私ども、今、図書館の改革の中で、図書館の司書、今まで行っていた業務を大々的に外部化、委託化いたしました。そういう観点で図書館の司書の役割というものが、これから学校に振り向けていこう、その中で学校の巡回とともに、学校図書ボランティアの方たちとも連携をしながら、学校図書館の充実を図っていこうということにしていますので、現在、司書を別に置くということになりますと二重投資になりますので、しばらくこちらの方を進めてまいりたいと考えております。
○渡辺(修)委員 そういうせこいことを考えているからいけないんだよ。二重投資ではないんだよ。やっぱり中央図書館の司書を、結局巡回型でしょう、学校は幾つあるのですか、107あるんだよ。
[「109」と呼ぶ者あり]
○渡辺(修)委員 109だ。それで、巡回できる司書というのは何人いるのですか。
○中央図書館長 19年度の4月から基本的にこの制度を導入してまいりますが、スタッフは専門図書員6名、それから、係長、職員、中央図書館長も含めましておおむね八、九人でございます。
○渡辺(修)委員 109校で常駐できるのは6名、館長を含めて最大9名。これで学校の図書活動を指導できる。こんな発想しかないの。本当にお粗末だと思うのです。しっかりと専門司書を置くということが、図書活動をぐっと引き上げて、児童・生徒の学力を高めるキーポイントになるのではないかと思うのですけれども、そんなけちなことを言わないで、もっと置きなさいよ。
○教育事業担当部長 私ども図書館の方で、先ほど図書館長が申し上げたとおり、来年度から派遣してまいります。先ほどおっしゃいました2校をモデル校という形でとったとしても、あとの107校については全く対応ができないことになりますので、できる限り広く浅くですが、まずやって、来年度これでやらせていただきたいと思っています。その効果を見ながら、専門司書を学校に配置しなくても済むような方法をもう少し探らせていただきたい。こんなふうに考えているところでございます。
○渡辺(修)委員 予算修正というのはいろいろ制約があって、これは区長の専権事項ということだから、あまりいじりたくても思うようにいじれないんだね。2人だけでは本当に情けないですよ。109校のうち二つだから。そういう揚げ足をとるようなことを言わないで、初めに私言ったでしょう、全体の学力を高めるという立場、教育ほどいろいろな意見があるのはないと思うのですよ。それで最大限いいところで話をまとめて前進させるということが大事だと思うので、そういう点でもう少し司書の役割を十分認めて、非常勤講師を採用するということも視野に入れて頑張っていただきたいと思います。以上で終わります。
○渡辺(修)委員 「こんな区政でいいのでしょうか」、これは事実だけ書いているのですね。それで、先ほど白石委員がこのニュースについて、うそとデマと決めつけたのですが、具体的に聞いていきますと、どこにうそがあるのか、どこがデマなのか全然わかりません。これは、白石流の解釈で決めつけたと思うのですが。先ほどの私の質問に対して、例えば小学校の場合は448万円から最低が187万円、中学校では824万円から286万円、こういう差がついているという答弁があったのです。これは、まさに格差というのです。そういうことで、テストの結果も指標の中に入っているということなので、事実だけ私どもは述べていて、しかもこのニュースを書いているのは経済紙のインタビューと我が党の本会議に対する答弁をもとにしてつくっておりますので、明確な事実ということを改めて表明しておきます。
 次に、質問に移ります。今、学校には教員以外の人がいなくなっています。教育は、人と人とのかかわりが非常に大事な役割だと思っています。そういう点では、家族以外の方々との触れ合い、これも教育の中で重要な役割を果たしているのではないかと。残念ながら緑のおばさん、用務主事、警備員、それから、区単独の事務員、みんななくなっている。みんな機械化になっている。それでインターホンが鳴っても、なかなかすぐにこれに対応するという人がいない。それから、学校に電話をかけてもすぐに出ない。かなり出ません。だから、そういう点では、全部そういう雑用が教員にかぶっている。だから、教員が本来の授業に専念する時間というのは極めて少ない。こういうことになるので、私どもとしては、やっぱり子どもの教育のためにも今、安全・安心、それから、交通事故から防ぐという問題も含めて、先ほどもちょっとありましたけれども、今、学校でのシルバーさんの活用は非常に減っている。ですから、修正案ではシルバーさんにお願いして、子どもと学校の安全対策の観点から、安全・安心推進員を配置すべきだと思うのですが、その辺の考え方はないでしょうか。
○教育政策課長 まず、先ほどのご指摘でございますけれども、私ども児童・生徒、人との触れ合いを大切にしているところでございます。しかしながら、もともと用務員、学童擁護員、これは触れ合いのために学校にいるわけではございません。それぞれの用務のために配置してございます。それとまず一つ、この用務員、学童擁護員がいなくなったおかげで教員の用務が増えたというお話でございますけれども、それについては実態をご存じないと、私どもから答弁させていただきたいと思います。それにつきましては、私ども別途の手立てによって補填しておりますので、それについても、一部先ほど申しましたようなIT化ですとか、それから、委託というところ、あと臨時職員の採用というところで補填しておりますので、ご理解いただきたいと思います。
○渡辺(修)委員 別途手当といってもほとんど機械ですよ。学校事務については、確かに臨時で職員を採用しておりますけれども、やはり短いわけね。子どもたちが日常、この大人は学校の職員として私たちのために一生懸命頑張っていただいていると、こういう姿が見えるようにしていくことが必要だと思います。やっぱりそういう人の配置も重要だということだけ指摘をさせていただいて、次の質問に移ります。
 今度は土木になるのですが。きのう加藤委員から質問がありましたけれども、花畑川の雪見橋の架け替えの説明に行ったのですが、やっぱり住民の感覚というのは鋭いなと思ったのですね。それは、都道補助209号線に仮橋をつくると。これはもともと都市計画道路の延長上なのですね。これはせっかくつくるのだから残してもらいたいと。こういう希望があって、その発言にはみんなから拍手が起きたのですね、それほど強いと。ですから、そういう点で言うと、本来本橋をつくるのは、いわゆる事業決定しないと国や都の補助金はつかないというのは重々承知をしておりますが、将来は必ずつくるわけだから、橋だけ先行投資をして、後から国庫補助とか都補助金がつくような、そういう方法がとれないのか、その辺の研究をしたことはあるのでしょうか。
○東部工事事務所長 まず、109号線につきましては、都が整備するのか、区が整備するのか、そういった問題を整理する問題がございます。私ども区としましては、都が整備すべき路線と考えておりますので、先般ご説明したように、東京都の方に前倒しで整備ができないかということをお願いしたところでございます。その結果、第3次事業路線。要は前期路線に入っていないのでなかなか難しいけれども、次回の見直しのときには、前向きに検討するというご回答を得ているところでございます。
○ 渡辺(修)委員 せっかく架橋だから、二重投資とは言わないけれども、足立区選出の6人の都議会議員がいるし、国会議員もいるわけですから、そういう政治力も活用して、是非特別扱いで予算にあとで裏づけをさせるような協力をするとか、そういう努力も求めたいと思っております。

垳川の浄化対策

 次に、垳川の浄化対策について伺います。これは3年間EMだんごの投入ということで、足立区の官民協働事業のシンボルの事業ということで高い評価を受けたのですが、これなぜ中断してしまったのでしょうか。
○計画調整課長 垳川のジャブジャブ大作戦でございますけれども、平成17年まで3カ年まちづくり公社のトラスト事業としてさせていただいたもので、その3年間という期限がございまして、それでジャブジャブ大作戦は終了したということでございます。
○渡辺(修)委員 そのまちづくりトラストの事業が3カ年で打ち切りというのが、すべて一律でやっているからおかしいんだと思うのですね。あそこの垳川というのは、全然、今は流れがないのですよ。中川も綾瀬川も全部水門閉めっきりで、水が流れなければ水が腐るのは当たり前なのですよ。最近、八潮市の方が下水道が整備されたというので、前よりは良くなったけれども、少なくとも家庭用の雑排水は、多少きれいになったけれども、流れ込んでいる。あとは雨がたくさん降って水をやらないと汚れが薄まらないと。だから、かなりのヘドロがたまっているわけですから。それが3年間でかなり減っているので、このヘドロをなくして、本来の川に水の流れが出れば、自然界というのは自浄作用というか浄化能力を持っているのですよ。そういう浄化能力が発揮できるまでヘドロを減らす。それまでこうした事業については、予算をつけて支援するということが必要ではないかと思うのですが、その辺は考えられないのでしょうか。
○計画調整課長 垳川の浄化につきましては、ご指摘のとおり水の流れをつくることは非常に重要だということは確かでございます。垳川のジャブジャブ大作戦の期間でございますけれども、実は一番綾瀬川沿いに小溜井排水場というものがございまして、そこから綾瀬川の水を取り入れて、垳川に流しまして、垳川からさらに綾瀬川に水を流していたという流水の実験をしていたのですけれども、実はその流水の流れを起す実験が国土交通省の方から指摘を受けまして、水を取り入れたり、また水を綾瀬川の方に流してはいけないという指導を受けました。それで、今年度につきましては、通水をとめているという状況でございます。これはもともと垳川の河川の状況でございますけれども、綾瀬川や中川と違いまして、小溜井という地名にもありますように、溜井でございまして、昔の農業用水の溜井という役割を持っていまして、もともと自然の流れのある河川でないという特殊な河川でございます。勾配につきましても、葛西用水と合流する地点、そこが一番高くて、それぞれ中川の方、綾瀬川の方に勾配がついているという、そういう状況になっていまして、河川勾配上もちょっと問題がある河川であるということは事実でございます。
○ 渡辺(修)委員 私の持ち時間がなくなったので言っておきますけれども、確かにあれは溜なのですね。神明の彦六という、本来個人の農業用水の持ち物なのですね。ところが国が勝手にあそこを1級河川にして県境にしてしまったのです。本当はあれは八潮市側に県境があるはずなのですね。いずれにしても、流れをつくるということでは、中川と綾瀬川では潮位によって水位が変わる、だからきれいな水だけ流すという方向で、是非そういうことで今後国土交通省にも要請していただきたいと要望して終わります。