3、議案などに対する討論や修正案など

B 足立区ながいき応援手当支給条例の可決を求める討論
3月27日 橋本ミチ子議員

 ただいま議題となりました、議員提出第1号議案「足立区ながいき応援手当て支給条例」について、委員会の否決に反対し、原案の可決を求める立場から討論をおこないます。         
 今、高齢者はもらえる年金は毎年減らされ、そのうえ定率減税の廃止、老年者控除の廃止、公的年金控除の縮小、介護保険料も大幅に値上げされ、深刻な暮らしに悲鳴をあげています。
 日本の社会は本来、高齢者を敬い、77歳を喜寿、88歳を米寿、90歳を卒寿とよび、家族や社会で長寿を祝う習慣があります。
 高齢者のみなさんは、まさにあの悲惨な戦争を体験され、戦後の日本を築いてきた方たちであり、長寿を祝福されるべきものです。そういうみなさんが、いよいよ高齢期になったら、「自分は国から捨てられようとしている」と、そんな思いにさせるような後期高齢者医療制度が4月から実施されようともしています。
 そこで、私たちは、高齢者が長生きすることを応援したいという気持ちをあらわす姿勢を足立区が示すことがどうしても必要と考え、議員提案により、年1回5000円を支給する本条例案を提出しました。
 足立区も4月2日から元気応援ポイント事業を実施するとしていますが、これは元気な高齢者だけを対象に保険料を一部お返しするというものです。しかも、これは高齢者が介護保険施設などで1時間の活動で1個、1日2個までスタンプを押し、1スタンプは100ポイント100円に換算され、1年間で貯めることができるポイントは5000ポイントを上限にお金が支給されるというものです。この事業が、「実質的に介護保険料の負担の軽減をする」ものであるなら介護保険料を納めている全ての高齢者を対象にするべきです。それを元気な高齢者で、ボランティアをした人だけを対象とすることは、あまりにも不公平であり区民の願いに反するのではないでしょうか。
 ながいき応援手当の支給だけで高齢者の生活全てが向上するわけではありませんが、少なくとも、区民が期待していた「保険料を一部お返しする」ことに代わる施策となり、かつ、高齢者が長生きすることを激励できる施策であると確信します。
 議員のみなさまに置かれましては、高齢者の生活状況をかんがみ暮らしを応援する立場に立たれ、委員会では一言の発言もなく否決とされましたが、ぜひ、可決されますことを願いまして、討論を終ります。