2、区長提案の議案・条例案・補正予算案に対する討論など 足立区こども科学館、足立区青少年センター、足立区西新井文化ホールに関する条例の一部を改正に反対する討論 鈴木けんいち議員 |
私は、日本共産党足立区議団を代表して、ただいま議題となりました第127号議案から第129号議案まで、一括して反対の立場から討論を行います。 この3議案は、ギャラクシティに指定管理者制度を導入するため、足立区こども科学館、足立区青少年センター、足立区西新井文化ホールに関する条例の一部を改正するものです。 青少年センターは、前身の西新井青年センターが、建物が古くなったことから現在のギャラクシティに移され名称も現在のようになりました。そのときの理念として、青年センターとしての機能は維持し、後退させないというものでした。もちろん建物には限界がありますから、以前あった調理室はなくなったとか、学習室は通路状のところに設けられて十分機能をしていない面などはあります。しかし大事なのは、ここが真に青年たちのセンターとして不断に意見や要望、アイデアを吸収して発展し、生かされていくかどうかということです。 青少年センターは、こども科学館、青少年センター・文化ホールの施設の管理を受け持っていますが、それだけではありません。青少年センターは青少年教育や青少年対策、青少年問題に関する調査研究、青少年に係る相談、青少年活動のための研修、人材育成、青少年の居場所づくりなど、これまで直営で運営してきた経過と内容を見れば、足立区の青少年行政そのものです。 区は、指定管理者に指定を移しても教育委員会の役割である青少年教育の推進や家庭教育に対する支援、青少年団体や青少年健全育成団体の活動に対する支援などの事業は、引き続き教育委員会が担当すると述べています。また、青少年健全育成などは継続性を維持するためギャラクシティ内に残る可能性も示唆しています。それならば、なぜ指定管理者に管理を移さなければならないのでしょうか。 今、青年の居場所がないとか、いじめが増えているなどの中で、ますます青少年行政の位置付けは重くなり、区の果たすべき役割は大きくなっています。直営で行うことで、区が直接企画を立てることができるとともに、青少年が主体となって発展させていくことができます。こうした青少年の居場所としての青少年センターは、杉並区の「ゆう杉並」の取り組みが有名ですが、区の直営だからこそ機能を維持し発展させていくことができると、杉並区では指定管理者に移行する予定はありません。 まして区長は「子ども重視」を繰り返し強調し、施策の柱に据えています。そういうときに、大事な施設の運営から手を引くということは、区長の言っていることとも矛盾しています。 委員会質疑で区は、青年の居場所づくりは今後も進めていくと述べましたが、それならば、その拠点としての青少年センターの充実・拡充こそ重要です。足立区において、青少年センターを指定管理者に移行することは、明らかに青少年行政の変質であり、公的責任の放棄であって、今後の青少年行政の充実や青少年センター発展の芽を摘み取ってしまうものではありませんか。 区は指定管理者制度導入の理由として、サービスの向上やコストの削減を上げますが、青少年行政や子ども、文化にかかわる施策は直営でこそ向上させるべき分野であり、指定管理者制度を導入することは行うべきではありません。これまでこども科学館を縮小してきたり、青少年センターの有効活用を十分行ってこなかった分を改善・充実させていくことを含め、直営で発展させていくことを求めて討論を終わります。 |
![]() |
![]() |