3、決算特別委員会の質問等

10月9日(5日目)さとう純子議員
○さとう委員 私は、建設委員会でアスベスト飛散防止に基づいた解体工事に関する要綱をつくるべきと質問をいたしました。答弁で、アスベストに関しては環境部の方の所管であるということの答弁でしたので、きょうは総括質疑で伺うことにしました。
 鹿浜の解体工事にかかわるトラブルは、昨年12月中旬から3月10日の解体工事終了まで、騒音や振動はもちろんのこと、何の囲いもしないため、石やガラス片が近所の住宅に飛び、庭で花壇の手入れをしていた方は頭に小石がぶつかったりして、近隣住民を苦しめました。改善を求めて区の環境保全課、開発指導課、建築調整課はもちろんのこと、町会長さんや、私のような議員、それから弁護士と、わらをもすがる思いで走り回りました。
 ほとんど解体工事が終わった3月になって、事業者は、環境保全課の指導を受けて近隣住宅に面した部分に囲いをしましたが、その際に、私有地のフェンス7枚を破損しました。修繕に応じるどころか、逆に脅かされてしまって、住民は身の危険を感じたということで、西新井警察署の生活安全課に相談して、刑事と業者の話し合いでやっとフェンスを直したということです。
 住民の要望は、解体工事に関する事前の周知、解体工事によって発生する騒音、振動、ほこり対策、小石やガラスの飛散防止の義務づけ、アスベストや土壌汚染などの報告と説明です。住民は、区の職員が本当に一生懸命取り組んでくれたと感謝しています。しかし、余りにも住民を守ってもらえない行政の仕組みに怒りを持っているのです。
 そこで、環境部長に伺いたいのですが、いまある法律や条例だけでは区民を救えないこともあるというふうに思います。アスベスト飛散防止など、環境保全の観点から要綱をつくるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○環境部長 ご案内のようにアスベスト対策につきましては、大気汚染防止法の改正で平成18年の4月から、吹きつけアスベスト等を含む建築物の解体について、区が窓口になって届け出を受けると、こういう制度に改まりました。したがいまして、足立区では、この届け出をする際に、近隣住民等の不安解消、あるいはトラブルの防止という観点から、事業者あるいは施工主に対して、十分に周知を行うこと、あるいは必要に応じて説明会、あるいは苦情があった場合でも、適切に対応することなど指導してきたわけでございます。
 しかしながら、いまご指摘のありましたように、この指導に沿わない、あるいは従わない、このようなケースがあるとしたら、これは、私どもに早急に通報していただき、私どもが適切な手段をとっていきたい、調査、あるいは指導を強化したいと、こう思っております。
 環境部としては、いま委員のおっしゃるように環境保全、あるいは近隣住民の健康被害の予防、こういった観点から、こういったケースが発生しないように、ご提案いただいておりますような要綱の制定を含めて、さらに、実行性のある方法を検討すべきと、このように考えております。
○さとう委員 そうですよね。ありがとうございます。
 それで、これは開発指導課と環境保全課が協力して対応しているということですので、建築部長にも同じようなことでお伺いしたいのですけれども。
○建築部長 現在、私どもの方でも、解体工事等の関連いたします、いわゆる民間施設での吹きつけアスベストの調査、また、指導、こういったものについて国の方から依頼が来ております。それに基づいて、現在、私どもの方で、その準備をしているところでございますけれども、その方策といたしまして、要綱等の設置も必要なのかなというところで、いま議論を進めております。これにつきましては、環境部との連携の中で十分協議してまいりたいというふうに考えております。
 以上です。
○さとう委員 本当に、指導をしても言うことを聞かない業者がいまして、ぜひ要綱をつくっていただくようにお願いいたします。
 それでは、次に、新田ゴルフ場跡地について質問をします。
 私、大きな表を持ってきたのですけれども、見ていただきたいのは、一番上の財務状況審査と、一番下の地元業者かというところだけ見ていただければいいのですが、財務調査では、A、B、C、DとGまでの委員がいます。これも先ほどありましたけれども、全部、区の職員ですですが、100点から80点、財務調査では点数をつけています。高得点をつけています、100点満点で。地元業者かというところでは、50点が満点なのですが、ほとんどの人が50点、40点の方が1人だけということです。
 この表を見ていただいた上で質問をいたしますが、代表質問で選考そのものに問題があったのではないかと質問をいたしました。そうしましたら、区の答弁は、事業者は、この事業を行うために設立された会社であり、その親会社の経営状況を中小企業診断士に依頼し診断したところ、経営状況は良好であり、選考結果について何ら問題はなかったと答弁をしました。
 ここで問題なのですが、第1に、区でつくりましたこのゴルフ場跡利用に関する提案型事業の公募要項、この中には、親会社を調べるということは一言もないのです。これが問題です。それから、経営状況が良好と言われた親会社は、埼玉県の草加市にある会社です。そうすると、区内業者ではありません。ですから、どちらにしても、この高得点はつくはずがないのです。区は、書類審査のみで高得点をつけて、選考結果に何ら問題はなかったと、このように、また言うことができるのでしょうか。
○公園課長 その選考については、間違いないと考えています。あわせまして、当時、約定書というものが親会社の方から出ておりまして、その中では、親会社の方が資本出資初め、人的、物的支援を全面に約束しますという文書の中で、当時、区としては、過去3年間に対して判断したというふうに考えています。
○さとう委員 では、この会社は存在しませんでした。ありませんでした。全くのペーパーカンパニー。私は、そこに行って写真も撮って来ましたが、駐車場です。これは、この会社の社長まで認めています。行ったら駐車場だったでしょうと、私に言うのです。そういうことで、書類だけの審査でこういうことをやって、問題はなかったということは、本当にひどいなというふうに思っています。
 それで、私は、このゴルフ場跡利用に関する要項ということも、もう一度よく見てみましたら、この仮定に問題があると思うのです。プロポーザル募集といいながら、募集要項の条件の目的に、跡地の現状を最大限に利用すること、ゴルフ場のままです。それから、契約条件には、でこぼこの解消など、安全策を除き、装置や、高木の撤去は最小限にする。駐車場を設置する。あたかもゴルフ場が進出してくるのがわかった要項というふうにいわざるを得ない状況があったのです。
 それで、時間がありませんので、これ、代表質問では、当初の答弁で、住民の意向の把握に甘さがあったことは事実だということを認めました。それで、ぜひ区長に伺いたいのですけれども、本当に際どいところでこの業者を選定しなかったのは、私は、よかったなというふうに思っています。それで、最終決定は区長なのですけれども、これから、プロポーザルを募集するとか、そういうときに、要項の中に、きちんと住民の皆さんの意向を最優先するというものを明記するとか、今後のプロポーザルのあり方について、区長のお考えを伺いたいのですけれども。
○土木部長 ただいまのご質問で、この会社につきましては、この事業を行うための会社だとして事業会社として設立されました。その上で、その会社自体は、当然その実績ございません。ですから、出資する親会社、この財務状況を見て、先ほどの公園課長が申し上げましたそういう内容でもって保証しますということはあっても審査をやっております。
○さとう委員 答弁にちゃんと答えてくださいよ。私は、区長の決断はよかったなと思っているのです。今後について、区長は、住民要望をきちんと把握をする必要があるとお考えになったのかということを、では、確認だけさせてください。
○副区長 いま、都民ゴルフ場跡地については、これはちょっと例外でございまして、いま委員がご質問のプロポーザル全体の改正については、改める必要はございません。
○さとう委員 区長答弁。
○委員長 時間です。