2、区長提案の議案などに対する討論 湯河原保養所売却条例に対する反対討論 12月19日 橋本 ミチ子議員 |
ただいま議題となました第124号議案、財産の処分について、日本共産党足立区議団を代表し、反対の立場から討論を行います。 本案は、唯一残された区民保養所湯河原あだち荘を売却するものでとうてい認めることができないものです。 湯河原の保養所は区民のために、昭和49年12月土地代1億4700万円余、建物代6700万円余等合わせて2億4300万円余を投じて購入し、最初に設置した保養所です。30年に及び区民に喜ばれ、利用されてきました。平成元年6月には、14億4000万円余で、全面改築され綺麗になり、使いやすくなりました。広大な敷地は保養所として利用する区民にやすらぎを与え、区民保養所条例の目的どおり、区民の健康増進と、福祉の向上を図るものとなってきました。 審議の中で湯河原区民保養所を最低売払い価格を決めた財産価格審議会では、土地は3400万円余、建物は8700万円余として評価していたことが明らかとなりました。 土地の値段は若干安く評価されたとはいえ、改築に14億円余もかけた建物がわずか一割にも満たない額と評価されることは、区民の財産をあまりにも軽く見ていると言わざるを得ません。今回その湯河原区民保養所を最低売却価格1億2600万円余よりは多少上がったとは言え、1億7500万円で売り払うということは許されるものではありません。 さらに、区は買受業者をプロポーザルで決めたといいますが、プロポーザルに参加してきたのは1社だけ、結局、その会社に売却するということですが、こんな決め方で区民は納得するはずがありません。 この保養所がなくなれば足立区には区民保養所は、一つもなくなります。 第三回定例会で足立区民保養所条例を廃止する条例が可決されましたが、9月には区民から区長あてに「たった一つの楽しみを奪うんですか、湯河原には私鉄で行けば交通費も安く行け楽しみにしていました。湯河原あだち荘は残してください」という手紙が出されたと聞いています。区からの返事を、私は見せていただきましたが、そこにはまだ議会で決まってもいないのに「平成20年4月に売却する。そのために、区民保養所の廃止条例を区議会に提案しております。」というものでまるで売却することが決まっているので問答無用というような内容でした。またある方は、94歳の母親を連れていきましが、「足の悪い母にはイスを使った部屋食は家族だけで、気楽に使わせてもらい、本当によかった。また連れて行きたい」と話しています。儲け本位ではではなく公の施設だからできることはたくさんあります。 区は、売却にあたって「一定の期間区民優遇を条件とする」としていますが、結局その期間が終了すれば、利益優先の民間企業がどのように、対応するか全くわかりません。 区は保養所の使命は終ったと言いますが、現代社会の中で区民の健康増進、維持することは今後も求められており、その役割は終了どころかいっそう必要です。 区民の財産を安易に売却する区の姿勢を改めるよう求め、また、唯一残された足立区立区民保養所湯河原あだち荘の売却に反対し討論を終ります。 |
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