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図書館の指定管理者制度導入による弊害防止を
−橋本ミチ子議員(2009年10月9日)
○橋本委員 それでは、よろしくお願いいたします。私は、地域図書館の問題で質問をいたします。
指定管理制度を導入した図書館で館長解雇問題が発生したが
区の地域図書館は15館、そのうち8館が指定管理になりました。今後も増やす予定と聞いていますが、そうですか。
○中央図書館長 来年度4館、また指定管理に移行いたしまして、12館になる予定でございます。
○橋本委員 そうしますと、直営館を除いてすべて指定管理になっていくということになりますね。しかし、指定管理者制度が導入された地域図書館では、館長の解雇問題が起きています。この館長は所管課から日々命じられる業務の遂行、仕様書の遵守、会社から区に提出した提案書の内容の実現、更には地域の学校等を回って貸し出し冊数を増やす努力、図書館だよりを毎月発行させるなど、区民サービスの向上に努めてきたと聞いています。
この館長のもとでの図書館の管理はどうだったのかとの質問に対し、期待している水準に達していたと答弁していました。区が期待している水準に達している、サービスの向上に努めていたのに指定管理者制度では解雇事件が発生するところに、指定管理はなじまないことのあらわれではないか。この問題から、今回の花畑といいますか、その問題についての教訓、どんなふうに受けられていますか。
○中央図書館長 今回の花畑図書館長の雇用問題につきましては、区が直接の当事者の立場ではなく、また、現在訴訟に至っているという状況もございますので、私どもが直接コメントする立場ではないと考えております。しかしながら、今回の件での教訓ということではございませんけれども、指定管理に図書館が移行いたしましてから、かれこれ2年半という状況で、この間、指定管理そのもので先ほどの議論にもございましたが、事業者の撤退ですとか、そういうようなことも起こっております。
また、逆に良いサービスを提供して区民から評価を受けている図書館というのも出ておりますので、その辺で指定管理者制度をいかに良くしていくかということが、今後の課題ではないかと認識しております。
「十分な配慮を」という衆参両院の付帯決議を生かせ
○橋本委員 昨年6月に図書館への指定管理者制度導入には十分配慮をという、衆参両院での付帯決議が上がっていますね。その決議には指定管理者制度の導入による弊害という文言が入っています。国会が図書館への指定管理者制度の導入で弊害が起きていること認めたものです。また、当時の文科相の渡海さんは、公立図書館への指定管理者制度導入は長期的な視野に立った運営が難しくなり、図書館になじまないと答弁しています。
足立区が指定管理者の図書館にしたことは、間違いではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○生涯学習部長 国の方の議論、または文科大臣からの発言があったと思いますが、全国的に見ますと、例えば私どもでいいますと、中央図書館一館のみをシルバーにですね、そういった内容を想定している場合もたくさんあろうかと思います。そういう意味では、私ども中央図書館に関しましては、今後慎重に検討ということで、現在直営で進めておるところでございますけれども、地域学習センターに併設しております地域図書館に関しましては、それぞれのメリット等もございますので、指定管理者制度を引き続き進めてまいりたいと考えております。
中央図書館の指定管理者制度は導入すべきでない
○橋本委員 国会の問題は国会だと言いたいのでしょうけれども、そうばかりではないですね。そういう広がっている場合もあるかもしれませんけれども、やはり問題だとして、23区の中でも始めようとしたけれども、やめたと、そういうところなどもあるわけですね。
それで、先ほどの秋山委員の発言もありましたけれども、そういう実態もやはりある中で、非常にその問題は今後指定管理者をこれから進めていこうとしている中で心配なのですね。そういう中では、中央図書館というのは中央館独自の役割、そして図書館の運営方針の決定や調整機能、図書館システムの維持管理機能を考えれば、中央図書館はいわゆる指定管理者制度はなじまない、導入すべきではないと思いますが、いかがでしょうか。
○中央図書館長 橋本委員ご指摘のとおり、中央図書館には中央図書館独自の図書館全体の運営ですとか、システムの維持管理など様々な役割がございます。したがいまして、現段階で中央図書館がすぐ指定管理に移行するとか、そのような状況ではないと考えております。
○橋本委員 そういう状況ではないということですね。やはり当面指定管理にするつもりはないということかなと思います。
それで、先ほど生涯学習部長がおっしゃったけれども、区内では優れたというか、いい図書館もあるんだというご発言をされていましたけれども、そういうところばかりでないから、私はこうやって問題点を明らかにしているわけなんですね。だから、この指定管理者については、本当にいろいろ考えていかなければいけないし、花畑の問題を通して教訓をしっかりと受け止めなければならないと思っているのですけれども。
私は先ほどの秋山委員からの質問の中でも、この問題で本当にこのまま進めていていいのかな、いろいろな業者があるんじゃないのかなという心配があるのですけれども、その辺で大丈夫なのですか。
○生涯学習部長 やはり指定管理者制度で私どもが一番気を付けなければいけないと思っていますのは、何といっても区民サービスの質を確保していくといいますか、それが一番大事かと思っております。そういう意味で現在、業務評価制度を始めて2年、今年で3年目に入りましたが、そういった部分を通しましてサービスの質の確保に努めていく、これを第1に進めていきたいと考えております。
指定管理者制度に移行する4館の従事者の希望に配慮せよ
○橋本委員 私、区民サービスに徹するなんて一番大事なことだと思うのです。花畑の館長も区民サービスに徹した挙げ句に解雇されてしまったんです。だから、そういう問題が起きているんだという現実は、しっかりと自覚していただかなければならないと思うのです。
しかし、当面、指定管理者になったからといって、今の地域図書館をやめるというわけにはいかないと思いますので、今後、指定管理者に移行する4館は、既に一部委託されているわけです。そこで働く従事者は、今の図書館業務に慣れています。また、資格を持っている方もいます。そういう方たちがこうした経験や資格を生かすことは必要だと思いますが、この方たちの今後の対応といいますか、それはどんなふうに考えていらっしゃいますか。
○中央図書館長 指定管理者に移行する図書館につきましては、民間事業者から民間事業者への移管になる場合もあるわけですけれども、その場合につきましては、私どもで強制しているわけではございませんけれども、もともとの現場スタッフがそこでの経験がございますので、新しい事業者にまた採用されるというケースが現実的にも多くなっております。
また、事業者からそのようなご相談を受ければ、業務に支障のない範囲で、なおかつ社会の常識の範囲の中で、そういう交渉等をされることにつきましては、私どもも了承しているような状況です。
○橋本委員 そうですね。そういう希望があれば、そういう方向で進めていただきたいと思いますし、本当に司書資格を持った方たちがこれから資格を生かした職場でそういう仕事ができるように、是非していただきたいということを指摘しておきたいと思います。
ありがとうございました。