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●足立区立校外施設条例の一部改正についての反対討論
○ぬかが和子議員 ただいま議題となりました第40号議案 足立区立校外施設条例の一部を改正する条例について、日本共産党区議団を代表して、反対討論を行います。
山中湖林間学園の廃止やめよ
本条例は、山中湖林間学園を廃止するために提出されたものであり、教育的にも財政的にも全く道理がなく、到底認めるわけにはまいりません。
山中湖林間学園は、中学校で、一堂に会して集団生活を体験できる唯一の貴重な場です。日本一の富士山、豊かな自然・富士五湖、楽しみながら地学・気象を学べる富士山レーダー館、夜も体育館でスポーツレクリエーション・講堂でキャンドルサービス・肝試しなど、ほかでは得がたい体験ができる場です。もし山中湖林間学園がなくなれば、学校によっては、中学校で同学年が一堂に会しての宿泊行事が全くできなくなってしまいます。長年の自然教室としての蓄積があり、体調不良の子どもの体制も整っている施設でもあります。
しかし、区は「より体験を重視する」ために魚沼市の宿泊施設や民宿を借りて「自然教室を行う」ことを直接の理由にして、山中湖林間学園を廃止しようとしています。魚沼自然教室自体は山中湖とは違った田植えや稲刈り、その他貴重な体験ができる機会であることを否定するものではありませんが、それをもって山中湖林間学園を廃止する理由にはなりません。
「子ども重視」と言うならば、共存させて、各学校が選択できるようにすればいいではありませんか。何でも上から決めて結論を押しつける教育委員会の態度を改めるべきです。
山中湖林間学園については、「昭和50年に開設し老朽化が激しく、改修に15億円程度の費用が必要。冬季は寒さが厳しく、稼動期間も半年程度だから」廃止すると言っています。施設の老朽化といっても、C棟や体育館など半分は平成7年に15億9,000万円をかけて改築したもので、体育館はピカピカで通常の学校体育館よりはるかに広く、バスケット、卓球などのスポーツはもちろん、映画を上映できる設備もあります。A棟、B棟の改修の必要性については否定しませんが、「ほかの区の施設ではもっとひどいところもある」と指定管理者が語ってくれたように、今すぐ廃止する理由にはなりません。
施設の老朽化がきっかけであるなら、改修・改築をし、区民の財産として有効に活用すべきです。機密性や暖房機能も高め、冬季も使えるように利用日数も増やして、子どもたちや一般区民のスポーツ合宿など幅広く使えるようにするべきです。
子どもだけでなく、大人も郊外の大自然の中でスポーツや宿泊などに活用できる施設がある、これこそ「足立区民でよかった」と思える区長の言う「輝きを放つ」施策ではないでしょうか。
改修に費用がかかると言いますが、区教委自らの試算でも改修後30年で減価償却するとし、1年間で5,000万円です。自然教室の事業費は魚沼市で全校実施すれば、山中湖の4,200万円から1億300万円に跳ね上がることを考えても、施設を改修し有効活用することこそ必要ではないでしょうか。
廃止後の見通しについても、「居抜きで定期借地権つきで売却をする」と言いますが、区有地で施設も新しい塩原林間学園でさえも、8,000万円台に価格を下げてもいまだに売却が成立していない中、「老朽化し15億円かかる」という物件が売却できる見通しもなく、後利用も定まっておりません。一方、新たに区内に宿泊型の体験施設をつくるというのですから、こんな矛盾した話はありません。
先日、区内の中学校の卒業式が行われましたが、どの学校でも答辞や呼び掛けの中で山中湖林間学園での体験について、「初めての宿泊行事にみんなわくわくした」「みんなでつくったホウトウがおいしかった」「先生への手紙を朗読したキャンドルサービス」「自然の中を歩き回ったオリエンテーリング体験」など、中学校生活最大級の思い出として語られています。私たちをはじめ、足立区を巣立った子どもたちの共通の体験であり、思い出にもなっていた貴重な機会を、こんなに簡単に奪っていいのでしょうか。
委員会では「存続を求める請願」も本議案と同時に審議し、自民・公明・民主党委員の反対によって不採択となりましたが、議員各位におかれましては、区民の願いにこたえ存続される立場に立たれることを強く求め、討論を終わります。