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「区民の暮らしの実態にあった予算編成を」
−ぬかが和子議員(2010年3月3日)
○ぬかが委員 私は、まず歳入予算を中心に、区民の生活実態や区の財政見込みについてお伺いしたいと思います。
区税収入が35億2,000万円余減ったということで、ここから逆算しますと税率が一律10%で、都民税、区民税の割合では4対6ということから逆算して、総額で区民の課税所得587億円減るという見込みだということだと思うのですが、どうでしょうか
○課税課長 収入ぐあい等細かい数字がありますが、目安として概算を計算する上では正しいと思います。
国保料滞納、生活保護世帯増などの生活実態を思いやる施策を
○ぬかが委員 次に、国保の足立の加入世帯、これは何世帯あって、滞納世帯は今何世帯になったのでしょか。
○国民健康保険課長 国保の加入世帯は約13万4,000世帯でございまして、そのうち約3万7,500世帯、パーセンテージで言いますと28%程度の方が滞納している状況でございます。
○ぬかが委員 本当に国保料は非常に高いといいますか、その中で払いたくても払えない人も増えているというあらわれだと思うのです。
また、本会議での言及もありましたけれども、区内の高校生の就職内定率についても、ハローワーク17カ所の中で、ハローワーク足立が最低だと、高校生の就職内定率ですよね、という状況です。
それから、生活保護費が56億円増えていますけれども、生活保護世帯はここ5年間でどのくらい増えているのか。それから、毎月ごとで何世帯ぐらい増えているのか、現在約何世帯に1世帯が生活保護世帯になっているのかお伺いします。
○中部福祉事務所長 各年7月1日の世帯数でございますが、21年7月1日の世帯数は1万4,200世帯ほどでございます。5年前ということで16年7月1日付の被保護世帯は約1万1,600世帯ということで、約2,600世帯ほど増えてございます。
あと、ここ1年の世帯数の増加ですけれども、1,200世帯ほど増えてございます。直近、21日現在で1万5,113世帯ほど増えてございます。
○ぬかが委員 何世帯に1世帯ぐらいになったのでしょうか。
○中部福祉事務所長 保護率ということでございますけれども、2月1日付の保護率で32.37%ということでございますので、1,000人に32人ということで、世帯数ではちょっと出してございません。
○ぬかが委員 1,000人に32人ということは、大体30から33ぐらいに1世帯ぐらいが多分保護世帯という実態だろうと思っているのですけれども、こういう数字にあらわれる区民生活の実態を前にして、私、まず区長にどう感じるのかお伺いしたいのですが。
○区長 当日のご質問にもお答えしましたとおり、大変厳しい状況を受けて緊急経済対策、特に雇用の創出について力を入れていくと答弁をさせていただきました。
○ぬかが委員 厳しさを全く認識していないという表現ではないことはわかっているのですね。ただ、私が一番思ったのは、例えば数週間前に「みのもんたの朝ズバ」という番組で、自治体の生活保護世帯が増えていて大変だという特集をされていたのですね。そのときに、それを受けてみのもんたが何と言うのかなと思いましたら、最初に言った一言は、「それだけ国民は大変なんですね」と、そこなんですよ。
本当にそういう部分がなかなか、区長の中で緊急経済対策をやりますと言うけれども、じゃあその前にそこについて言っている部分というのが非常に見られないというのがずっと私、このあらましを何回も見たのです。
そうしたら、区長の冒頭、年頭のごあいさつの中で聞きましたけれども、区財政は厳しいよということはいろいろと言うんだけれども、そういった表現というのは本当に少ないのですよ。それを非常に感じているのですね。
私たちの区議団のところにも1年間で2,500件を超える相談が寄せられているのですけれども、今までと違うのは、その内容がかつてないほど深刻さを増しているということなのです。本当に生死がかかったような相談が増えている。私が受けた相談でも、出産間際なのに住まいも失って、本当に行き場がなくてどこで子どもを産んだらいいのだろう途方に暮れている、もちろん健診などもかかっていない。これは福祉事務所の方と相談して、1カ所そういう施設があるということで、そこで無事出産もできましたけれども、本当に区民の生活実態というのを思いやった、そういう対応をしていただきたいと思っています。
基金残高860億円を暮らしの実態に合わせて活用すべき
それから、次の質問に移りますけれども、新年度の基金残高の見込み860億円、これは区政史上では何番目に多い金額なのでしょうか。
○財政課長 何番目かは、今手元に資料がございませんので、過去決算ベースで言うと2番目か3番目だと思いますが。
○ぬかが委員 確かにこれは見込みで、あとは決算ベースで大体見ていきますので、(図面を示しながら)それで見ますと昨年が一番、これも今年度決算が出ていないからあれですけれども、この3年間が一番多いのですね。一応簡単に表で出るので表にしてみましたけれども、こことここが21年度と22年度が見込みですね。それで、ここなんです、この16年より前はもっと少ないと。つまり、過去最高レベルであるということには変わりがないのですよ。そういう中で基金860億円というのが10年で底をつくんだということで、予算委員会の資料では、そういう見込みという見通しまで出してくださったのですけれども、この数字というのは、今後10年間一切積み立てをしない場合、今の860億円がどうなのという見込みということですよね。
○財政課長 お示しした資料の中にも書いてございますけれども、基金というのは、財政調整に使えるための基金と、特定目的基金というのがございますので、特定目的基金については、一般的には目標達成した段階でそれはなくなるというものになります。そういうものを含めての話になりますので、積み立てられるか、られないかは今後の財政状況にもよりますし、そこに積むのかどうかについては、どこへ積むのかという判断も必要になります。
財政状況が厳しいですので、財政調整のために積む基金というものについては、当然お示しした資料の財調基金ですとか、減債基金に積んでいくということにはなります。
○ぬかが委員 今も言われましたけれども、新年度だって取り崩しも確かにたくさんしますけれども、新たな積み立ての部分も13億円余やっているわけですね。ましてや10年間、今の景気がずっと続いて、そして全く積み立てられない、積み増しもしないということはあり得ないですよね。
○財政課長 前にどこかでお話したかもしれませんけれども、会計余剰金は必ず毎年出てまいります。この分については半分は減債基金に積むということになっておりますので、中期財政計画の中でも会計余剰金は毎年今の財政規模からすれば40億円程度は出るだろうと、20億円は毎年減債基金等へ積めるだろうと。ただし減債基金についても満期一括償還を、要するに「走れ!あだち債」ですとか、そういうものがございますから、それに向けてきちんと積んでいかなければいけないということになりますから、20億円程度のものについては積んでいくというシミュレーションの想定はしてございます。
○ぬかが委員 そうなんですね。このあらましの中でも今後の財政運営の見通しと課題というところをずっと、これも何回も読ませていただきました。その中で投資的事業の先送り、経常事業は廃止や縮小、それから、税や使用料などは徴収強化をする、それから、無料の学校開放なども含めて受益者負担の最低でもランニングコストは取るんだということで、徹底していくんだということをずっと言っている中で、最後に基金への積み立てについては、引き続き可能な限り最大限の努力をしていくと宣言しているわけですね。
今も言われたように、だとしたら、確かにこれはこれでそういう数字の資料なのでしょうけれども、860億円があたかも10年で底をつくかのような、そういう表現はすべきではないと思うのですね。
今年度だって財調財源が100億円減ると盛んに強調したけれども、そんなに減らないんじゃないのという中で、やはり60億円だったわけですね。でも100億円の方だけはマスコミで報道されると、そういうような誤解を生むような報道とか公表の仕方というのは注意するべきだと思うのですが、どうでしょうか。
○財政課長 ご覧いただいている資料の一番下に多分総額が出ていると思いますけれども、ゼロになるという数字には出していないつもりでございます。当然そこに今後の財政状況がわかりませんから、書き切れないものはございます。取り崩すものについては、一定程度の想定はできます。10年間ですから、例えば竹ノ塚駅立体などはこの期間内では終わりません。当然残るべきものはありますし、義務教の貸付基金については、100校もあれば何年間で終わるというものではございませんので、そういうものの基金についてはこの以降も続くという想定をしておりますので、ゼロになると記載したつもりはございません。
○ぬかが委員 それは財政課長だけでなくて、よく地域を回ると、区の職員の方々はお金がありませんからとか、いろいろな方がいろいろなことを言うのですよ。その中でもそういう誤解を生むような表現はしないでいただきたいと思います。
次に公債費比率6.9%ということで、これはわからないかもしれないですけれども、過去20年間でこれより低かったことってあるのでしょうか。
○財政課長 公債費比率については、これも21、22については、あくまで決算が出ないと母数が、分母がわかりませんので確定はできません。あくまで今のまま横引きすればこのぐらいだろうという数字をお示ししたまでですので、過去20年間においては、6%台になったことは、私の記憶の範囲内ではないです。
○ぬかが委員 これも本当にエクセルを使うと簡単なので表にしました。これ公債費比率の推移で、本当に区制60周年のあのときの起債を、公債を返していく時期というのは本当に大変だったわけですけれども、こんなに低いときはないんですよね。
財政課長はよくご存じの部分なわけですけれども、公債費比率は起債許可団体と言われるのが18%以上と、起債制限団体は25%以上、いわゆる昔で言う、今でもそうですね、財政再建団体、これは公債費比率34%、もちろん今はこれだけが指標ではありませんけれども、足立の6.9%というのは、非常にある意味で言えば健全だとも言えるのですけれども、つまり区財政が厳しくないとは言わないけれども、私思うのは、やはりそういう区財政の健全性と比べると、それと区民の暮らしの深刻さという落差が非常に激しいと思っているのですよ。
先ほど区長が緊急経済対策やいろいろやるんですよと言っていましたけれども、実はこのあらましの最初のページのところに重点項目とまず出ているのです。子ども、くらし、まちづくりと出ているのですよ。これで出ている事業というのは、ここの文書のところをずっと拾ってみますと、早寝早起き朝ごはんがまず出て、小一プロブレム、放課後子ども教室、おいしい給食、小学生からの英語活動、ICT教育、それから、健康長寿社会、ビューティフル・ウィンドウズ運動、治安再生、それから、文化・産業・芸術新都心構想Uと、こういったことがずっと羅列されているのですけれども、これらの事業をすべて否定するつもりはないのですけれども、世論調査でも例えば高齢者福祉がずっと第1位だと、そういう中で区民が一番求めていること、暮らしの実態に見合ったことというのが重点になっていないのではないかと思うのです。
例えば昨日も議論になりました。イメージアップのために外部から職員を呼んで、税金も投入して給料も払ってあげてシティプロモーション課というのを、区の職員も中に入りますけれども、やっていくと、これが区民の求めていることではないと思うのですけれども、政策経営部長いかがでしょうか。
○政策経営部長 区民の要望は、世論調査でも我々は抑えております。確かに高齢、福祉、それから、防災とか交通機関整備、こういったところが常に上位の方に上がってきて、最近は少しずつ生活についての要望も上がってきているということは事実でございます。
そういった意味で申し上げますと、この重点プロジェクトも、これについては健康長寿社会を実現するという項目で盛り込んでございますし、防災につきましても、広くこの中で位置付けております。ほかにも、これは重点プロジェクトということで特に力を入れるということではございますけれども、そのほかの一般行政分野では、先ほど出た生活保護など、我々が行わなければならない生活の最低限のネットワークというものは、きちんと予算付けをされているということでございますので、区民要望には一定の対応をしていると、このように考えております。
○ぬかが委員 健康長寿社会のところだって、この文章でいくと、まず出ているのは生活習慣の改善の取り組みなのですね。区民の求めているのはこれではないのですよ。そういったことも指摘して次の質問に入りたいと思います。
がらがらの竹ノ塚駅東口の公共駐車場は見直すべき
竹ノ塚駅の東口にあります公共駐車場について、歳入の問題、きょうは歳入入りますので、を中心に聞いていきたいと思います。
竹ノ塚駅東口の公共駐車場は、個人所有のビルを半地下のコインパーキング、公共駐車場だということで税を投入してきたというのは、本会議質問でもやってきたところですけれども、毎年その収入と合わせて4,000万円に上る金額が、駐車場はがらがらでもビル所有者側に渡る仕組みになっているわけです。
私、3日前の日曜日、ちょうど一般的には給料日のあとの雨上がりの午後の日曜日ということで一番人出が多かったり、というときに行って写真を撮ってきたのですね。
(写真を見せて)これが駐車場の入り口です。普通のコインパーキングと同じ、みなそう思っている方も多いのですけれども、これが入り口ですね。ここにはこうやって、これは違法駐車の車がたくさんとまっているのですよ。中へ入りますと、がらがらなんですよ。
ちょっと手前の地下1階の方でもこんな感じでした。地下1階というのは一番入りやすいからすぐ埋まるのですよ。
それで外に出ますと、これイトーヨーカ堂の駐車場、これは車が待っているのですよ。じゃあ周辺の駐車場の台数が少ないのか、前に言っていたのは駐車場がこの辺は必要なんだと、それが公共性だと言っていたのですよ。じゃあどうなのかと言うと、ここよりも駅に近いコインパーキング、これ車から撮ったので見づらいのですけれども、細かいコインパーキングがたくさんありまして、空いているのですよ。
つまり、こういう状態だというのは、これは事実の問題、その上で質問に入りますが、駐車場の総収入は幾らだと、つまり駐車場の収入ですね、お幾らと見込んでいて、そしてうち必要経費が幾らだと、人件費、ランニングコスト、それぞれ、それから、あと区には幾ら歳入されると見込んでいるのかお伺いします。
○交通安全対策課長 区の方の収入が、この予算書にありますとおり、297万6,000円を見込んでおります。
この収入の根拠でございますけれども、年間の駐車場の収入から年間の管理運営を差し引いた額の8割を区の収入としておりますので、私たちもこの予算を計上した想定ですけれども、月々31万円の収入から管理費負担額があるという想定で今回の予算を計上しております。
○ぬかが委員 ちゃんと答えてくださいね。
私が聞いているのは、年間の駐車場の収入、それから、管理運営にかかる費用、これ引いて8対2で割っているわけだから、そっちは幾らと見込んでこういう金額になっているのかを聞いているんです。
○交通安全対策課長 全体の金額でございますけれども、約収入としましては3,200万円を想定しております。管理運営費としまして2,830万円という根拠で、最終的には区の収入として297万6,000円ということでございます。
○ぬかが委員 1,830万円だとしたら、残りは駐車場収入だって8対2で割ったらそうはならないでしょう。ちゃんと答えてください。
○交通安全対策課長 1,830万円でなく2,830万円です。
○ぬかが委員 2,830万円と、そうしますとそのうち人件費は大体幾らぐらいと見ているのですか。
○土木部次長 昨年度の実績で言いますと約2,000万円を見ております。
○ぬかが委員 そうなんですよ。つまり、全体で3,200万円駐車場の売り上げがあって、それで人件費と必要経費で、要は人件費は2,000万円と、また必要経費を合わせて3,000万円近い2,800万円と、これ差し引いた残りを割るから足立区の歳入がわずか297万円になってしまうわけですよ。じゃあその駐車場売り上げはどこに行くかと言うと、Fビル側に行くわけですね。管理費用として。
普通コインパーキングのところでしたら、人もいないわけで、人件費かからない。この2,000万円の人件費というのは何回事前に聞いても、Fビル側とどういうすみ分けをしているのか、それがわからないのですよ。この人件費部分を、このかかっているお金部分を減らすことができれば、区の駐車場としての歳入は増えるわけです。これを減らすことはすべきだと思うのですけれども、どうでしょうか。
○交通安全対策課長 今竹の塚公共駐車場の人件費でございますけれども、24時間ということで2名体制で行っております。合わせて、清掃の方等の人件費もありますので、その辺の経費等についてこういう係数になります。ただ、いろいろな光熱水費とか、数字は少ないのですけれども、そういう軽減は図っているところでございます。
○ぬかが委員 本当にそこをきちんと減らす努力をして、そして歳入を増やすということが大事だと思っているのです。
本質的な問題は、先ほど見ていただいたように、回りにもコインパーキングはたくさんあるのに、税の投入が続いていることなのですよ。今言った2,800万円以外にも地代で720万円、ビル側の附置義務分31台分を410万円、足立区が払って一元管理するという形でその管理料がビルに行っているという流れになっていると。二重三重にそこにお金が行っているわけですよ。
政策経営部長は、この問題について本会議答弁で特定企業に継続して財源投下を行う事業はかなりあるけれども、財源投下以上に公共目的が達成されているかどうかという点が重要だと答弁されましたよね。本会議でも区が言っていました電子システムとか、だれが見ても公共性とか継続性でそうだねという事業とは、これ違うんですよ。付近にはコインパーキングはたくさんあり、しかも空いている。そして、何も官が駐車場経営を税を投入してやる必要はない。しかもすぐ近くのヨーカ堂の駐車場は列をつくっていても、この駐車場はがらがらだと、公共目的達成されていないんじゃないですか。
○政策経営部長 事業当初については、この竹の塚地域は、たしか駐車場は非常に足りないということで交通渋滞を付近は起こしているという、こういった背景があって、そこの公共駐車場の必要性が前提としてあり、それを官が公費でつくるよりは民間の活力を導入した、このようなスキームでもって取り組んだ方がはるかに経費的にも安上がりだろうという全体的な判断の中で、こういう枠組みをつくらせていただいたわけでございます。
確かにその後の現状、今の写真なども拝見させていただきますと、駐車場の需要は、その後の民間駐車場の増設などによって低くなっているというのは事実のようでございますので、それに合わせた事業者側の経営の改善なり努力、こういったものが恐らく今求められているのであろうと考えておりまして、その点については事業者側と区の方で協議を今行っているところと認識をしております。
○ぬかが委員 本当に公共目的を達成していないところというのは、きちんと見直すべきだと思います。この駐車場の経営者、それから、本会議で問題にしたのは、東京芸術センターの綜合商事、特定の企業にお金が入る仕組みだということで質問しましたけれども、旧区役所跡の東京芸術センターの天空劇場と会議室も、使っても使わなくても特定企業に毎年9,800万円入る仕組みだという点では、こういったところというのは本当に改善を要するということを指摘しまして、次に用地の活用の問題で質問したいと思います。
優先度の低い用地の先行取得は見直せ
基本的な方針として売却を基本とする方針から、有効利用を基本とする方針に転換されたという点は、私たちも繰り返し求めてきた点ですし、本当に歓迎するものです。でも、一方で土地をどんどん先行取得する、これはおかしいと。
特に相続税対策として生じた土地を、地区計画区域にあるからということで億単位で買うというのは非常に問題があります。私、本会議でこのことを質問しまして、昨年は伊興地域、今年度は平野地域で相続税対策の用地を8億円以上かけて購入したと、5年間事業化の見通しもない、施策の優先度に関係なく先行取得を繰り返す、これでは新たな塩漬け土地を生み出すんじゃないですかと質問したところ、答弁では、必要な土地でありますが、いろいろ課題もあるので、現在所管で見直しに取り組むということを言いながら、緑地等の整備を計画的に進めておりますと答弁したのですよ。
私、施策の優先度のことを聞いているのですね。それなのに計画的に進めているところですと、そういうふうに答える、そこに問題があると思うのですよ。
どの緑地だって、必要ですか、必要ではないですかと聞かれれば、ないよりあった方がいい、必要だよね、それはそうですよ。でも本当に今どうしても必要なのか、区民に施策の優先度として十分に説明できるのかというところが非常に重要で、そういう角度で用地の先行取得の在り方を見直すべきではないかと思うのですが、どうでしょうか。
○政策経営部長 用地については、道路、密集、様々なジャンルといいますか、政策領域がございます。
この地区計画につきましても、その周辺の住環境であるとか、ある意味での安全性、こういったものを向上するという趣旨で計画がつくられているわけでございまして、そういった意味では、先ほどちょっと申し上げました区民要望の防災面、あるいは道路に対する、交通に対する要望、こういったものも一方ではあるわけでございまして、全体の枠組みの中での優先順位というものを判断して今回このような枠組みをとらせていただいたと、このようにご理解いただきたいと思います。
○ぬかが委員 この問題は、委員会などでうちの方の会派の委員がいろいろやる中で、中期財政計画にも入っていないですよねと言ったわけですよ。そうしたら、今後中期財政計画の中にも入れていきたいという答弁があったのですね。
私、これが問題だと思っているのです。
別に地区計画そのものを全部否定するつもりはないのですよ。だけれども、先ほど来お話があるように、財政状況やいろいろな状況の中で優先度を決める、そこが行政の長だったり、トップの力の見せ所じゃないですか。その点でこの仕組みというのは問題があると思うのですよ。施策の優先度に関係なく都市計画決定されているからということで、53条の一括の地域に対して、この地区計画地域で用地の売却、相続などが出ると公社で先行取得をするわけでしょう。先行取得をしてから塩漬けにしないためだと称して、施策の優先度に関係なく予算付けするような、本当に財政計画にのっていったら、そういう仕組みになってしまうと。本当にそういう点ではこの辺について施策の優先度、まちづくりも大事なのはわかりますけれども、今生きるか死ぬかというときに、優先度というのはしっかり判断して取り組んでいただきたいと思います。
最後、時間になりますので、一言、申し上げて終わりたいと思います。結局、いろいろ質疑させていただきましたが、私は本会議でも質疑をさせていただいたのですけれども、その中で最初に申し上げましたように、区財政は大変だと強調はしても、区民の大変さ、暮らしの大変さという言葉は、実感がわいた言葉がないのですよ。国保も高齢医療も、結果としては値上げされるわけです。認可保育園は不承認者が1,300人、だけれども、認可保育園増設を基本にしていないわけです。学校だって統廃合をする、こういうお金の使い方、特養ホームも3,100人、ため込んだお金は取り崩したと言っても860億円あるわけです。一方で特定企業には至れり尽くせり、相続税対策の用地はどんどん購入する、このお金の使い方をきちんと改めていただきたい。このことを求めて質問を終わりたいと思います。