■定例会一覧■
クリックすると各定例会の目次にリンクします
●2010年度
第2回足立区議会定例会
第1回足立区議会定例会
●2009年度
第4回足立区議会定例会
第3回足立区議会定例会
第2回足立区議会定例会
第1回足立区議会定例会
●2008年度
第4回足立区議会定例会
第3回足立区議会定例会
第2回足立区議会定例会
第1回足立区議会定例会
●2007年度
第4回足立区議会定例会
第3回足立区議会定例会
第2回足立区議会定例会
第1回足立区議会定例会
●2006年度
第4回足立区議会定例会
第3回足立区議会定例会
第2回足立区議会定例会
第1回足立区議会定例会
●2005年度
第4回足立区議会定例会
第3回足立区議会定例会
第2回足立区議会定例会
第1回足立区議会定例会
●2004年度
第4回足立区議会定例会
第3回足立区議会定例会
第2回足立区議会定例会
第1回足立区議会定例会
●2003年度
第4回足立区議会定例会
第3回足立区議会定例会
第2回足立区議会定例会
第1回足立区議会定例会
●2002年度
第4回足立区議会定例会
第3回足立区議会定例会
第2回足立区議会定例会
第1回足立区議会定例会
●2001年度
第4回足立区議会定例会
第3回足立区議会定例会
●討論−鈴木けんいち議員(2010年6月23日)
本木小学校と本木東小学校の統合撤回を求める陳情の不採択に反対する
◆鈴木けんいち議員 日本共産党足立区議団を代表して、ただいま議題となりました受理番号13 足立区立本木小学校と足立区立本木東小学校の統合の撤回を求める陳情の不採択に対する反対討論を行います。 本陳情は、現在計画されている本木小と本木東小の統合について、子どもたちと保護者、地域住民が大きな不安と疑問を持っており、教育委員会の説明や統合地域協議会などの議論を聞いても、更にその不安が大きくなっていることから、保護者や地域住民の声と意見を十分に聞くとともに、保護者や地域住民の合意が得られない統廃合計画を凍結し、撤回することを求めています。経過から見て当然の内容であり、採択すべきものと考えますが、委員会では不採択となりました。
6000筆を超える要望署名に応えよ
本木東小と本木小の統合については、昨年3月に区教委が統廃合計画を発表して以来、地域では不安と疑問が広がり、地域の声を聞いて欲しいとの声が上がり、「本木東小学校の統廃合を拙速に決定せず、父母及び地域住民と十分な話し合いをしてください」との陳情も提出されました。
本木東小の存続や統廃合計画の見直しを求める要望署名は6,000筆を超えて集められ、区長及び教育長に提出されています。まちには「こどもたちの笑顔を消さないで」のポスターが張り出されています。これらの声は、決して一部だとか少数だとかというものではありません。
しかし、区と区教委はこの声を聞こうとしません。これが最大の問題です。
この間、統合協議会が4回開催されてきましたが、本木東小学校の一方的な廃止という話も出され、本木東小、本木小それぞれの地域の人たちのそれぞれの学校や子どもたちを思う心がぶつかり合い、統廃合をごり押ししようとする区教委によって、地域に不必要な対立が生み出されていることが、委員会質疑の中で明らかになりました。このまま強行すれば、何よりも大切にしなければならない子どもたちの心にも傷がつきかねません。
区教委は、これまでも、学校側が入学者を増やす努力をしているにもかかわらず、入学予定者を集めて、「本木東小に入っても卒業できません。変更される方は4月3日まで移動できます」と、入学手続の例外まで認めて、他の小学校に行かせ、意図的に過小規模校をつくり出そうとしているとしか思えないことをやってきました。
しかし、4回開かれた統合協議会でも、いまだ計画から「案」がとれず、案のままです。つまり住民はこの統合計画に納得していない、統廃合そのものが認められていないということではないでしょうか。
「教育委員会が決定する」との事実ねじ曲げ許さず
議論の中では、本木東小の委員が統合計画に異論を述べるだけでなく、本木小の委員からも「うちも統合していただかなくて結構」という意見が出る状況であります。そして、最近開かれた第4回統合協議会では、どうしても協議会の意見がまとまらない状況を受けて、教育委員会が議論を引き取る形となりました。
しかし、ここでも教育委員会の強引さがあらわれ、統合協議会では「次回までに教育委員会の考えをまとめてくる」と述べただけなのに、直後に発行された協議会ニュースでは「教育委員会が決定する」と変わりました。委員会への報告もそのようになってしまいました。
本来、教育基本法の前文に言う真理と正義を希求し、豊かな人間性と創造性を備えた人間を育成すべき役割の教育委員会が、事実をねじ曲げ、何がなんでも統廃合を強行しようとしていいのでしょうか。こうまでして、統廃合を強行しようとする姿勢に不安や疑問の声が上がるのは当然です。過小規模校をなくしたいと言いますが、この間、本木東小学校のような小規模の学校こそが教育上すぐれており、欧米では小規模校が進められていること、WHOも「学校規模は100人以下に」と指摘していることが明らかにされてきました。
我が国でも、学校統廃合は「経済的効果」はあっても「教育的効果」があるという答申は出せないでいます。子どものことを思うのなら、本木東小学校の統廃合には道理がありません。
最後に、こうした統廃合をあくまで強行しようとすれば、区教委によって更に地域が分断され、重大な禍根を残すことを強く指摘して、討論を終わります。