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ゲリラ豪雨対策、街路樹の植樹など環境対策の前進を
−浅子けい子議員(2010年10月12日)
○浅子委員
私の発言した趣旨は、ワーストワンばかり強調して体感治安を不安にさせないで、犯罪は減っているという事実も隠さないで、みんなで頑張ったから犯罪が減っていると区民を激励し、区民と協働してという観点が重要だということで発言をしたのです。改めて、正しい認識をしていただきたいと思います。
では、質問に入ります。
ゲリラ豪雨対策として公共施設などに雨水浸透桝の設置を
この間、各地で地球温暖化によるものではないかとも言われる異常気象が起きています。温暖化や水害から区民を守るため、幾つかの質問をします。
狭い範囲に短時間に発生するゲリラ豪雨は、都市型水害として大きな被害を引き起こします。気象庁の記録でも、1時間の降水量50ミリを超えるという短時間強雨の発生が増加傾向で、昨年は足立区も集中豪雨に見舞われ、あちこちで道路冠水、床上、床下浸水、川の増水などの被害が報告されました。
都市部の下水や護岸工事は、これまで1時間当たり50ミリの雨を想定して設計されてきました。今、それを超える豪雨に見合った対策が求められていると思います。
まず、最初に、ゲリラ豪雨について伺いますが、ゲリラ豪雨に対して、我が党はこの間、緊急に対策を求めてきました。ウイークポイントと言われる地域、千住、ギャラク、舎人地域の3地域のうち、今回我が党の質問に対しては、ギャラクの周辺についての具体的対策が明らかにされましたが、千住、舎人の地域についてはどのように考えているのでしょうか。
千住は、下水道再構築管の整備が進められているということですが、いつごろまでをめどに考えているのでしょうか。また、舎人地域はどのような対策を考えているのでしょうか。
○調整担当副参事 千住地域につきましては、日ノ出町、旭町地区におきまして、今年度来年度、再構築工事、これは実施する予定でございます。
○工事課長 舎人地域、特に舎人三丁目でございますけれども、先月9月13日には21時10分から21時30分まで41ミリの雨が降っておりまして、1時間換算で120ミリ余りの雨が降ったということでございますけれども、下水道のマンホールからも若干水があふれていたというところございますので、雨桝等の増設とかいう対応ではなくて、下水道本管について考えなければいけませんので、下水道局が現在対応策を検討しているところでございます。
○浅子委員 千住の地域ですけれども、日ノ出、旭町だけではなく、全体のめどというのはいつごろになるかというのは、はっきりしているのでしょうか。
○調整担当副参事 千住地区におきましては、既設の主要枝線を使って貯留施設をつくったりしてございますけれども、根本的には、千住関屋のポンプ所ができる10年先辺りになるかなと考えています。
○浅子委員 ゲリラ豪雨が起こるたびに多くの方が不安になるのですけれども、下水の対策などとともに、100ミリ以上の雨が短時間に降るというゲリラ豪雨を防ぐ対策として、危険箇所に限らずに、少しでも雨を下水だけに一つに集中するのではなくて、あちこちに回すと。全区的に回し、公共施設など必要な箇所に雨水浸透桝を設置していくことも重要だと思うのですけれども、どうでしょうか。
また、家庭用の雨水浸透桝は、以前は設置助成が出ていましたが、いつの間にかなくなってしまいました。所によっては、逆流してしまうという話もありますが、効果があるというところもあると思います。改めて、設置助成を復活する考えはないでしょうか。
更に、危険地域を中心に土のうが事前に保管されていますが、保管されている場所をホームページに掲載するなどして、区民にわかるようにすることも必要だと考えますが、どうでしょうか。
○公園整備課長 公共施設の浸透施設の整備につきましては、現在も整備をしておりますので、引き続き充実させていきたいと考えております。
それと、民間の雨水対策の浸透桝につきましては、平成11年まで実は助成を行ってきました。ただ、地下水が非常に高いということで、前回も答弁させていただきましたけれども、一般の家庭の下水道料金が上がってしまうという状況もございます。それと、効果も高い部分は一部しかないということで、現在は助成をしていないところでございます。
あと、土のうの配置につきましては、今後極め細かな対応ということで、本会議でも答弁させていただいておりますので、もっと区民にわかりやすいような情報提供をさせていただきたいと思っております。
○都市建設部長 答弁を修正させていただきますが、下水道料金は水道料金とかかわってきますので、その面ではなくて、あくまでも浸透桝の効果という面でちょっと疑問がある。また、雨水がたまることによって蚊の発生等もあって、苦情等も寄せられているということも聞いておりますので、そういう面から、家庭用の雨水浸透桝の助成については打ち切っているという状況でございます。
○浅子委員 家庭用の雨水浸透桝については、どこでもということではないのですけれども、所によって、非常に効果もあるのじゃないかと私たちは考えています。
樹木被覆率の目標達成が遅々として進んでいないのでは
次に、緑確保について伺います。
我が党の代表質問に対して、緑化は、とりわけヒートアイランド現象の緩和に大切だと区は答弁しましたが、枝を張り、葉が茂り、雨がしっかりと受け止められる。土にしっかりと根を張り、そこでも雨を受け止めることができる。そうして土壌に徐々に水分が吸収される。水を蓄え、洪水や山崩れを防ぐ。緑化については、ゲリラ豪雨対策としても効果があると思いますが、どうでしょうか。
○みどり推進課長 一般的に、樹木があることによって、一度に雨水が流出するのを防ぐというような効果があると言われております。
○浅子委員 緑の基本計画では、緑被率などを高めることなどを緑の目標を掲げています。その中で、樹木被覆率、先ほどたがた委員からも質問がありましたけれども、これは2005年、7.7%だったものを2016年までに9.4%、1.7%引き上げる目標を持っています。
先ほどみどり推進課長からお話があったように、1%上げるのに53haの面積が必要だと。舎人公園が61か63ha、だから、その1.5倍ぐらいの広さが新たに樹木を覆うことが必要だというふうになると思うのですけれども、先ほどの話では、今8%まで上がったと。この5年間でわずか0.3%しか上がってないのですね。
これを見ると、区が本気でこの目標をやろうとしているのか、ちょっと私は疑いたいのですけれども、区は本気でこの目標を達成する構えがあるのでしょうか。
○みどり推進課長 先ほどもご答弁申し上げましたように、特に公共施設の緑化にも緊急に努めてまいりました。大変厳しい数字ではございますが、今後とも緑化に積極的に努めてまいりたいと考えております。
区道に大気汚染物質を遮断する効果がある常緑樹の植樹を
○浅子委員 今年の6月、東京都と大気汚染公害患者の方たちが、尾竹橋通りから江北の区間の環七を緑化調査しましたが、私も参加しました。植栽ますがありながら植樹が不十分だったり、植栽の間隔があき過ぎていたり、高木、中木、低木を組み合わせるのが理想で、それによってグリーンベルトがつくられるのにそうなっていないことなど、これがそうなのですけれども、これですね。これ、植栽できるのにまだ空間が空いているとか、それから、これ高木ですけれども、この間にも植栽が植えられるのではないかと、そういうことも皆さんで調査をしました。
車が激しく通るのに、緑が少ないことがとてもよくわかりました。街路樹を増やすことはきれいな空気にもつながるもので、国や都は、公害患者会に対して、沿道緑化対策など環境改善を約束し、環七の街路樹倍増へ取り組みを始めています。
足立区は、区道の植栽について、幅員や採光面での規制の面から厳しい条件もあると言って、現場で相談するという説明があったと聞きましたが、間違いはないでしょうか。
区は、第1回、私の予算委員会の質問に対して、街路樹を増やし育てていくことに関しては大変消極的で、開発による新しい道路しか考えていない、ほかに植えるところがないかのような答弁を行いました。しかし、先ほどもこの写真で見ていただいたように、植えるところはまだまだあると私は思っています。国や都に見習って、街路樹にも力を注ぎ、自動車排ガス中の大気汚染物質を遮断する効果がある常緑樹の植樹に力を入れるべきと考えますが、どうでしょうか。
○工事課長 私ども、緑は増やしていきたいと考えておりまして、街路樹同士が葉っぱが重なっているようなところもございますけれども、できるところについては植えていきたい、植栽していきたいと考えております。
○浅子委員 また足立区は、区道の植栽については、東西は落葉樹、南北は常緑樹としているようですけれども、大気汚染対策の観点から、東西南側部分は、日照を妨げるものがない限り、常緑樹の植樹を検討すべきと思いますが、どうでしょうか。
○工事課長 基本的には、日照の関係から、南北につきましては落葉樹を植えたいと考えておりますけれども、場所によりましてということは検討していきたいと思います。
○浅子委員 是非前向きな検討をお願いしたいと思います。
区民にとっても貴重な保存樹林である屋敷林の維持に区の支援を
次に、区は、今年度、都と合同で緑確保の総合的な方針をまとめました。既存の緑を守り、今後10年間で約0.14ha確保するとともに、新たに屋敷林保全プロジェクトを取り組むこと、当面22年度は緑の基金活用と民間の緑づくりの支援や確保策を検討するとあるが、どこまで進んでいるでしょうか。
○みどり推進課長 民間基金を活用した屋敷林等の保全活動に対する補助制度等が、都の仲介で発足しています。また、区においては、公共施設の緑化に努めるとともに、屋敷林等々についても、例えば保存樹林等に指定して管理補助を行っているところでございます。
○浅子委員 貴重な保存樹林の屋敷林は、区や区民の財産であり、これらの緑保全は非常に重要です。
屋敷林は、樹木だけではなく、そこに住むオオナガなどの鳥、セミやバッタなどの昆虫、いわゆる多様な生物を構成する豊かな自然、本物のビオトープだと思いますが、環境部長どうでしょうか。
○環境部長 おっしゃるとおりだと思います。
○浅子委員 この貴重な保存樹林を守ることは、所有者である個人の責任に任せるのではなくて、区が支えるということが必要なことだと思いますが、どうでしょう。
○みどり推進課長 所有者が持ち続けるためには、管理的な負担、また資産として持ち続けるための負担等があると思いますので、特に今までは管理負担につきまして補助金等で支援してきたというところでございます。
○浅子委員 先日、江北三丁目の大きな屋敷の保存樹林が伐採されました。これは代表質問でもありましたが、区全体でも保存樹林は四、五カ所しかなくて、あと屋敷林、ここは2,000平米以上の広さ、区で二、三番目に大きなところだと言われています。相続の関係や固定資産税も並大抵ではなく、維持していくのが大変で、これ以上保存していけないと判断し、解除を申し出たという話です。
実際に、私も訪問して聞いてみましたが、区に買って欲しいと申し出たが、お金がないと断られ、やむなく9割方を伐採し、アパートにするということでした。
保存樹林に対しては区から補助金が出ていますが、少ないと言われています。この家のように2,000平米以上だと、補助金は今幾らなのでしょうか。
○みどり推進課長 保存樹林2,000平米以上ですと、年間12万円ということで補助させていただいております。
○浅子委員 12万円だと、先ほどみどり推進課長がおっしゃったように管理、維持までは本当に大変なことだと思います。この金額で樹林の管理維持は十分やっていけないと思いますが、保存樹林はもちろん、保存樹に対しても非常に補助金が少ない、そういう声もあります。十分に維持管理できるだけの補助金の拡充が必要と思いますが、どうでしょうか。
○石川副区長 緑を確保していくためには、総合的な施策が必要ではないかと思ってございます。
今の1本1本の例えば管理費をどうするという課題であるとか、あるいは先ほどの江北の方の大きな緑地がなくなっていくということでございますが、やはり国の施策、あるいは都の施策、区の施策、この辺を総合的にやっていかないと、恐らく将来的にも保存できないと思ってございますので、生産緑地等も含めて、その保全策について区を挙げて考えている最中でございまして、是非近いうちにそういうことをまとめて、国なり都なりにも一緒にやってもらうと、そういう施策を進めていきたいと考えてございますので、その1本1本の管理費云々についても、合わせて考えていきたいと思います。
○浅子委員 そういうお話伺いましたけれども、この保存樹林はその地域のシンボルであって、保存樹の中には200年以上の木もあったそうです。少年団が夏になるとキャンプ場にも使っていたということで、個人の所有であって、実際は個人のものではありません。地域の宝物、貴重な区の財産と言えるほどです。だから、伐採されたことを知った住民から区長のところに、区民の声として、近くの屋敷林が伐採され、とても悲しくなりました。環境を維持すると言いながら、この屋敷林の伐採を許してしまった担当と区長の判断に非常に憤りを覚えますと、そういう声が寄せられたのだと思います。
例えば佐野いこいの森は、個人の所有であったものを、全体の7分の5を区が買い取って、森と親しみ、大切さを感じてもらうために、今活用しています。
江北のところも、区で公園にでもしてくれればいいと考えていたとのことです。同じ相続税対策でも、すぐに必要のない土地を購入するのとは違います。数少ない屋敷林を後世に残すためのもの。これからも、お金がないと片付けてしまわないで、個人の責任にしてしまえば、先ほど副区長が言ったように、足立区の屋敷林はなくなってしまいますね。だから、改めて、緑の保全に区が責任を持って努力して努めていただくようお願いをしたいと思います。
○みどり推進課長 先ほどの伐採された件につきましては、お話をいただいていたところですが、結果的に、諸事情があって、最終的には残せなかったということです。
今後につきましては、屋敷林について確実に残す方法を、今副区長が答弁申し上げましたように庁内で考えてございますので、いずれ報告させていただきます。
○みどりと公園推進室長 今区民の声のお話が出ましたので、それに対しまして、区長の方から、区長のブログで回答させていただいております。
その中で、真に区の財産として将来に受け継ぐべき必要性の高い樹林に関しては、思い切った対応を検討する方向で進めてまいりますというふうに答弁させていただいております。
そういう方向で、今真剣に考えている最中でございます。
○みどり計画担当副参事 具体的には、20カ所程度、上位屋敷林をピックアップしまして、屋敷林として残すべきかどうかを調査しているところでございます。
○浅子委員 是非区の財産として真剣に考えていただきたいと思います。
二酸化炭素削減のために自転車利用の促進を
次に、二酸化炭素削減のためにも、平地の多い足立区によって、自転車を使った交通手段に力を入れることが、将来を見据え、日本で一番環境にやさしいまちにしていくために重要だと思います。
昨年実施した交通パーソントリップ調査では、今後の有力な交通手段となる自転車での移動についての貴重な結果を得ることができたと私は思っています。
自転車利用率は、23区で2番目に高く28%、15分以上の移動にも約21%の人が利用していることがわかりました。そして、そのうちの歩道を走行している人が72%と、大半が歩道を使っているということです。その一方で、走行空間の不満は約7割を占め、いかに自転車が走りにくい環境にあるかがわかりました。
自転車をもっと利用するための条件については、上位3位あるのですけど、おわかりの方いらっしゃいますか。
○都市建設部長 自転車を利用する上での上位3位、ちょっと記憶が定かではありませんけれども、きちんとした歩道、車との分離、それから歩行者との分離等々だと記憶しております。
自転車専用道路の確保に計画的に取り組むべき
○浅子委員 そうです。1位が自動車と分離された自転車の道をつくる、2番に歩行者と分離された自転車の道をつくる、3番目が自転車走行部分をもっと広くする、これが上位3位でした。
これを真っ正面に受けて実現しようとしたら、自転車専用道路をつくるということしかないじゃありませんか。区民の声にこたえ、自転車専用道路の確保を計画的に取り組む、区民のニーズがそういうことなので、そのニーズにこたえる考えはないでしょうか。
○都市建設部長 自転車専用道路につきましても、様々なパターンがございます。ヨーロッパのような自転車専用道路につきましては、足立区にはなかなかできないかなと思っておりますけれども、部分的にそのような区間をつくって、自転車が密集する、集中する部分、そのようなところについては、専用道路と言えるかどうかわかりませんけれども、自転車の良好な走行環境が維持できるようなものは必要だと考えております。
○浅子委員 これから環境の面でも自転車で通勤する、健康の面でも大切なことだと思います。是非前向きに、順次つくっていっていただきたいと思います。
更に、環境負荷がなくて短い区間の移動に有効な、私たちが繰り返しお願いをしています自転車タクシー、ベロタクシーの普及を図ることも考えていただきたいのですが、どうでしょうか。
○都市建設部長 環境フェアのときに、ベロタクシーがこの庁舎の下にあって、私も見させていただきました。いろいろ運転されている方のお話を聞きましたけれども、観光地であったり、走行する自動車の邪魔にならないようなところにおいては可能ですけれども、なかなかそういう面では、ベロタクシーを常時そこに普及させるというのは難しいというふうに私は感じたところでございます。
○浅子委員 いろいろな地域で、ベロタクシーの活用が始まっています。是非そういう地域の活用方法を勉強して、足立区にも、観光とか、それから高齢者の買い物などに利用するような方法で、ベロタクシーの活用をしていっていただきたいと思います。
ちょっと時間がありますが、これで私の質問を終わります。