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●通級学級の支援予算確保、宿泊学習予算を削減するな、小学校に図書館司書配置を−さとう純子議員(2011年3月7日)
○さとう委員 私からは、初めに、通級学級について伺います。
保育士の話ですけれども、小学校の就学時健診で、面接のときに落ち着きがなくて10分間座っていられなかったからということが理由で、うちの学校には適さないと思われるので特別支援学級を検討してはどうかと言われたお母さんが、保育園へ泣きながら来て、どうすればいいのかという相談があったそうです。
その保育士から見れば、とても元気が良くて、興味のあるものを見つけるとうれしくなってじっとしていられない、動き回ることはあるが、その子のとても良い面だと思ってきたということですね。最終的には保護者の判断によって学校を選ぶことになるのですけれども、また、現在、通級学級に子どもを通わせているお母さんからは、やはり就学時健診で、動き回る子どもの様子から特別支援学級を勧められた、それで教育センターの就学支援委員会に相談に行くと、今度は知的には問題がないので普通学校でと言われた。一体うちの子はどこに入学すればいいのかということで悩んだ結果、現在は通級学級に週1回から2回通っており、通級学級は少人数指導で、子どもを真ん中にして、親と先生、スタッフとの連携で学ぶことができているということです。
ただ、心配なのは、通学するのに遠いということが大変だということと、中学生になったら一体どうするのかということを今からご心配なさっているそうです。
幼児教育振興事業予算に特別支援予算を組み込むべき
そこで伺いますが、2011年度予算で幼児教育振興事業、幼児期における子どもたちの学びの芽を育てますとしておりますが、区長が全員協議会のときの説明で、40分間、机に向かって座っていられる子、鉛筆を持てる子ということで説明をいたしました。ですから、この予算の中に特別支援が必要な児童に対する取り組みが含まれているのかどうかを伺います。
○教育改革推進課長 今、さとう委員指摘の予算の中は、特別支援関係の予算は入ってございません。
○さとう委員 それはちょっとひどいのではないでしょうか。
保育園と幼稚園を一緒にするわけですね。保育園というのは、保育に欠ける子どもが入るところです。ですから保育に欠けた場合に、特別支援が必要な子でも入園できます。私立幼稚園によっては、面接をして特別支援が必要だと思われる子は入園を認めないということはありますけれども、この幼児期からの芽を育てるという部門で、特別支援を念頭に置かない予算ということは、ちょっと余りにもひど過ぎると思いますので、これは指摘をしておきます。
○保育課長 特に予算立てはしていないのですが、保育園ではいわゆる発達支援を必要とするお子さまに対して、委員会で認定を受ければ非常勤等を配置して、個別でその子たちの就学に向けた支援等を行っているのと、今、保育士たちに研修を受けさせて、発達支援コーディネーターという資格を与えて、そういったお子さんにきめ細かく対応できるような対応は、現在保育園でとっているところでございます。
○さとう委員 それは当然なのです。ですから、学びの芽を育てるというのであれば、そこがきちんと含まれていないとおかしいし、私は区長が、40分間座っていられる子とか、鉛筆を持てる子というのは、必ずそういう子に育てたいという思いを込めておっしゃったのだと思っているのですね。
ですから、そういうところをきちんと見て、子どもたちというのは、鉛筆を持てなくてもいろいろな面で発達するところがあるわけですから、そういう目でこういう事業は行っていただきたいと思います。
特別支援通級学級の宿泊学習予算を削減するな
それから、この特別支援学級の通級の宿泊学習の予算、211万1,000円が削減されていますが、これはとても容認できる内容ではないと私たちは考えているのですけれども、この事業は、聞くところによりますと、昭和50年頃から既に35、36年実施しているということを聞きますが、なぜこれを実施してきたのかを伺います。
○教育相談センター所長 さとう委員がおっしゃるように、昭和50年に第1回日光キャンプということで、7名の参加児童で実施をされております。
それ以降、場所を日光から始まったのですけれども、何回か宿泊を重ねながら現在に至っているわけですけれども、当時の……。
○さとう委員 答弁が違います。私は何年やったかと聞いているのではないのですよ。どういう理由で実施してきたのですかと聞いているのです。
○教育相談センター所長 当時、古いことですので、必要があって実施されたということかと思いますけれども、現在、具体的な理由については私ども承知をしておりません。
○教育長 当時、そういうお子さんの数が非常に少なかったのと、それから、教員の経験についても非常に未熟だったということがありまして、宿泊学習云々もさることながら、そういう教員たちが集まりながら情報交換をする、その意味も兼ねていた、そのように記憶しております。
○さとう委員 現在続けられている中で、先日、3月3日にコミュニケーション教室の日光宿泊学習を継続してくださいという要望書を持って、お母さんが見えました。各会派を回っているということで、私のところにも要望書をいただいたのですけれども、一部をちょっと読ませていただきます。
「様々な事情で在籍校の授業や行事に参加することが困難な子どもたちにとって、コミュニケーションの教室での週1回から2回の少人数個別指導はとても貴重な時間です。中でも日光宿泊学習は、通常の学校生活では得られない集団生活の基礎を学ぶ、またとない機会となっています。親元を離れた宿泊経験の中で、親の手を借りずにいろいろなことができるようになったり、担任の先生や介助員の学生のお兄さんやお姉さん、教室に通う仲間たちと一緒に過ごす数日間を通じて、めざましいほどの成長を遂げたりしています」と書いていますが、通級学級はこのようなことで行われ、また、宿泊学習も取り組まれてきたのではないかと思います。
それで、先生たちの声を紹介します。元校長先生は、「特別支援通級学級の宿泊学習は、他のものには代えられない、子どもたちは実に多くのことを学んで帰ってきます」と。それから、教師やスタッフの皆さんの声です。「日光宿泊行事への参加は、その後の児童の成長発達に大きな変化をもたらす。できないと思っていたことができた喜びを味わうことができ、自信が生まれ、その自信はその子の生き方にまで影響し、元気になるきっかけをつかみ、情緒が安定していくものと考えられる。また、児童の朝の寝起きから夜の就寝まで、1日まとめて生活を観察することにより、その子の実態を担任全員が知ることができる。児童一人ひとりの問題点が明らかになり、更なる分析が進み、生活指導、学習指導の効果を上げていくことにつながる。また、日光宿泊学習から帰ってきた、その後は、表情に見違えるほどの自信とやる気の子が見える。言葉ではなく、体で感じてきた結果だと思う」とありますが、これらの報告は、教育委員会は聞いていないのでしょうか。
○教育相談センター所長 今、さとう委員がおっしゃった教員からの話等につきましては、私ども過去から聞いております。
ただ、情緒障がい通級の児童は、週5日間のうちの4日間は在籍校で過ごすわけでございますので、宿泊行事につきましても、在籍校での参加が自然でありますし、是非そのように在籍校で参加することが望ましいと私どもは考えております。
○さとう委員 もう一つ、親の声を紹介します。「宿泊学習への参加は、子どもが1年も前から、次は僕たちの番だと心の準備をして、生活のこと、親元から離れること、自分のことは自分でできるようにすることなど、きちんと計画を立てて目標を持つことができる」と。この準備の中で親も子も成長できるということなのですね。宿泊学習というのは、単なる行きたいとか、行けばいいとか、そういう問題ではないのです。
それで、在籍校で参加すればいいと今おっしゃいましたけれども、100%は参加していませんよね。4年生、5年生、6年生、70名弱のうち、50名ほどは在籍校で出られるということですけれども、この在籍校での宿泊学習には、特別なスタッフはついていません。ですから、このような言葉もあります。「大勢の集団の中に入ると、感情がより敏感になり、奇声を発する子どもや社会性の障がいのある子ども、高機能自閉症や行動性の障がいのある子ども、ADHDを在籍校の宿泊行事に参加させることは、本当に保護者にとっても不安で、自発的に参加をやめる方もいるそうです」と。このような実態があります。
それと、宿泊行事というのは、登校渋りや不登校の児童にとっては唯一参加できるよりどころです。居場所となっている安心して楽しめる場所がなくなったから、児童にとっても貴重な体験学習の場所がなくなる。この子たちが宿泊学習を体験できなくても仕方がないと思っていらっしゃるのでしょうか。
○教育相談センター所長 私どもは体験学習の一つとしては意義があるとは思っておりますけれども、先ほど申しましたように、週の多くの時間を在籍校で過ごすわけですので、日々の通級による学習も在籍校で完全に多くの児童と一緒に過ごせるような、そのために日々通級をしているわけでございますので、宿泊学習のみを目的にして日々通級しているわけではないと、そのように考えているところでございます。
○さとう委員 今回、教育の予算の中に体験学習に力を入れるということで、大きな予算をとっていますよね。体験の中になぜこの障がいを持ったお子さんたちの通級学級の体験は、僅か211万円です。このお金がなぜ手当できないのでしょうか。
余りにも冷たいし、それから、僅かこのお金で本当に目が輝く子どもたちの実体験の中でいろいろなことが生まれていると報告があるじゃないですか。体験学習が大事だと言っているではないですか。にも関わらず、この211万円のお金を削る、子どもたちに体験をさせない、それらの論拠はどこにあるのでしょうか。もう一度伺います。
○学校教育部長 再三、教育相談センター所長よりご答弁しているとおりでございますが、私ども体験が重視というのは、足立区の全てのお子さんにとって体験が大事ですということで事業を展開しているわけでございまして、今の通級のお子さんについても、体験の機会がなくなるわけではなくて、今小学校はほとんど週1日の通級でやっているという実態と、昨年度の数値で見ますと、お子さまの名前の特定はしてございませんが、通級宿泊参加者数よりも、在籍校での宿泊参加者の方が数が多いということは、やはり基本的に通級の効果があらわれて、在籍校で多くの仲間と一緒に参加をするということが進んでいるのだろうと思っています。
そういった意味では、基本的には体験は大事だということを踏まえつつも、やはり在籍校での関係をもっと強めていただきたい、あるいはそこでの宿泊体験を是非やっていただきたい、そういった意味で、今回提案をさせていただいたものです。
○さとう委員 今、教育は全ての子どもを対象にと言いました。特別支援の必要な子、通級学級に行っている子は、全ての中に入らないということになってしまうではないですか。
それで、先ほどからずっと言っていますけれども、在籍校では行けない子がいますよと私は言っているのですよ。その子たちのために211万1,000円、このお金がなぜ手当できないのかということです。これは本当にこんな冷たい、教育に力を入れるという足立区政とは思えないということを申し上げて、時間がなくなりましたので、次の質問に入ります。
学校図書館法に準じ小学校にも専任の司書を配置すべき
次は学校図書館への専任の司書の配置についてです。
私は議員になって以来、この学校図書館の司書をつけて欲しいということを一貫して言ってまいりました。それで、23年度予算には中学校の全校に図書館司書の配置があります。これは本当に1年遅れになりましたけれども、この結果、様々な声が聞こえていますが、司書の先生が入ることによって、生徒のリクエストに応じた本の購入ができる、辞書ばかり買うとかでなくて、ちゃんとこういうことができる、それから新刊本の紹介の工夫もできる、学校図書館を利用する生徒が増えたなど、たくさんの声が聞こえています。
しかし、小学校図書館については、放課後子ども教室で見守り員を入れて学校図書館法の趣旨を踏まえて実施するとしています。
第4回定例会での私の一般質問で、学校図書館法に準じ小学校にも専任の司書を配置すべきという質問に対して、学校教育部長は、学校図書館法は十分に承知している。法の趣旨を念頭に置きつつ、財源、様々な諸条件の中で可能であれば積極的に展開していきたいとしています。
それで伺いますが、学校図書館法の趣旨というのは何を指すのか。学校図書館法では、資料の収集とか図書館資料の分類とか、読書研究会、鑑賞会をやるとか、図書館の利用に関して指導を行うとか、他の学校図書館との連携もするということで、学校図書館というのは、教師と子どもたち、そういうことで連携をしながらやるところだと思うのですけれども、学校教育部長の言う趣旨とはどこに入っているのでしょうか。
○学校教育部長 今、ご指摘の点もそうでございますし、私ども、子どもたちが自ら学習する場であったり、あるいは調べ物をしたりする場であったり、あるいはご指摘のような発表会等々をやる場であると思ってございます。
ただ、前回もご答弁申し上げたとおり、現状は放課後小学校で開放しているのは6校しかございません。そういった現状の中で放課後子ども教室により、放課後の子どもたちの、いわゆる学習の場、読書の場を広げていきたい、そういった趣旨で前回はご答弁申し上げました。
○さとう委員 私は、放課後子ども教室で図書館を使うことが、学校教育法には合いませんと言っているのですよ。
それで、改めて学校教育部長と生涯学習部長に伺いたいのですけれども、放課後子ども教室の対象児童は登録した一部の児童だけです。学校図書館は全員です。教師も関わらない、また学校図書館法に見守り員という定義はありませんが、これを答えてください。
それから、生涯学習部長に伺いますが、あだち放課後子ども教室実施要綱に、図書室という言葉が出ているのは、(使用施設)第10条のみで、そこにこう書かれています。放課後子ども教室を利用して使用する施設は、会場となる学校の教室、校庭、体育館及び図書室等のうちから、放課後子ども教室に図書室という言葉が出てくるのはここだけです。単なる居場所です。ちょっとお2人とも答弁をお願いいたします。
○学校教育部長 先ほど申し上げたように、現状、正直申し上げて、学校教育部内の話なので大変恥ずかしいお話ではございますが、小学校は現在72校ありながら、6校しか放課後子どもたちのために開けられていないという現状、そういった中でどうやって子どもたちに放課後の勉強の場所、あるいは安全な場所として開放していくか、そのために、仮に地域の方のご参加を得て見守りが入って開けば、登録の子ども以外にも当然校内に残っているお子さん方も自由に図書館は活用できるわけですから、かえって人が、教員ではないですけれども、地域の方が入ることによって図書館が開けることによって、放課後の子どもはもとより、自校の子どもが図書館を使える、そういったのは学校図書館法の理念に沿った対応だと考えてございます。
○生涯学習部長 放課後子ども教室の(使用施設)第10条では、お話がありましたように、学校の教室、校庭、体育館及び図書室等のうちからということでなっておりますが、ただいま学校教育部長がお答えいたしましたように、放課後子ども教室だけではなくて、自校の子どもたちも効果的に使えるということは、より有効な手段ではないかと考えております。
○さとう委員 学校の子どもたちだけでなくてと、学校の子どもたちは今図書室をちゃんと使えていませんよ。実態を知らないのでしょうか。
学校図書館には鍵がかけられるところが多く見られます。それから、名前を言ってしまいますと、新田学園、できたばかりの図書室に何て張り紙をしてあると思いますか、「子どもの読み聞かせは土曜日の午後2時からです。みんな集まれ」と書いて張ってありました。普段やらないのですか。そういうことですよ。
学校図書館法の理念とか、そのようにおっしゃいますけれども、どこにも見守りなんて定義はないし、対象は全部の教員であり、全部の子どもたちです。全員です。
それが、たった一部の登録した子どもたちだけが利用できればいい、地域の人たちの協力もお願いしたいというのは、全く本当に教育基本法なり何なりを何と考えて教育行政に携わっているのかと、私は言いたくなります。
それで時間がありませんので次にいきます。
学校に今ボランティアがいっぱい入っています。図書ボランティア、しかし仕事は限られてしまいます。そのボランティアを有効に生かしていくためにも、教師と図書館司書の人たちの連携がすばらしい、まさに地域の力、コーディネーターとして図書館司書は役割を果たしてくれると思うのですけれども、その観点から見ていかがでしょうか。
○教育長 さとう委員のおっしゃるとおり、図書館司書が図書館にいれば、それはそれでかなりの展開がまた広がるものだと、そういう認識は持っております。ですが、私ども、限られた予算の中で優先順位を決めながら教育行政をあずかっているわけですので、その中で考えていきますと、地域の力をいただきながら図書館ボランティアを活用してやっていただいて、そして子どもたちに本に親しんでいただくような、そういう環境をつくっております。それから、新田学園の点につきましては……。
○さとう委員 もう時間がないのでいいです。
学校図書館支援員配置要綱を見てびっくりしたのですが、ここには小学校とも中学校とも何も書いていないのです。学校教育基本法によって、図書館法によって支援員を配置すると。ただ一つ問題なのは、要綱の8条に勤務時間がありまして、その3のところに勤務時間は午後零時30分から午後5時30分までとなっています。これは放課後ですから、ここを削除すれば十分に小学校でも学校図書館支援員を配置することができます。
それで要望します。
予算はありませんと言いましたが、そういったことは全くないということで、お金はあるということを指摘して終わりにします。