■定例会一覧■
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第4回足立区議会定例会
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●福祉に対する考えや身近なサービスを後退させる組織条例改定に反対する−ぬかが和子議員(2012年3月27日)
◆ぬかが和子議員 ただいま議題となりました第9号議案足立区組織条例の一部を改正する条例について、日本共産党足立区議団を代表して反対討論を行います。
組織改正に伴う条例改定は、毎年のように行われており、通常は私たちも同意してきました。しかし、昨年と本年の改定は、2年越しで行った大幅な組織改定です。これによって、児童福祉法に基づく施策を教育委員会部局の所管にするとともに、「地域の力推進」のために生涯学習振興法に基づく生涯学習を専管する部も課も消滅させるという大幅な改定を完了するものです。
生涯学習振興法は、国においては文部科学省が、都道府県においては教育委員会が専管する事項として法律で明確に定めています。そのもとで地方自治体が推進する図書館や様々な生涯学習施策を教育委員会部局から切離し区長部局で所管することは異常です。
しかも、この法律では地方自治体が生涯学習行政を行うに当たり「学習に関する国民の自発的意思を尊重するよう配慮する」ことを定めており、地域の力のために活用する足立区の組織体制は、法に照らしても問題です。
また、児童福祉法は、地方公共団体における児童の保護育成、その義務の存在を明記して、保育園、養護施設や児童相談所など子どもに関わる全ての福祉施設についても定めています。
この児童福祉法に基づいて全面的に施策展開する子ども家庭部が教育委員会部局にあることは、福祉の分野から切り離され、福祉の心を失い、幼児教育だけが特化されていく重大な懸念があります。2年越しで行われたこれらの改定については、到底認めるわけにはまいりません。
また、本年の組織改定で男女共同参画推進課をなくし、NPO支援と合わせた「共同参画課」にするとしています。これは、区長が答弁した「男女共同参画と言うと何かウーマンリブとかフェミニズムといった急進的な感じがする」旨の言葉に象徴されるように、男女共同参画施策の重大な後退につながりかねません。単に「男女共同参画」の名前が消えただけではありません。
区は「逆に充実する」と答弁しましたが、1課2係体制だったものを、1係にして「充実する」とは、誰が見ても詭弁にしか見えません。
足立区男女共同参画社会推進条例では、「女性も男性も、全ての人が人権を保障され、かけがえのない一人の人間として尊重される平和な社会の実現を願っている。日本国憲法には個人の尊厳と法のもとの平等がうたわれており、男女平等の実現のため、国内外において取り組みが行われきた」「区においても早くから取り組んできたが、男女共同参画は今なお不十分である」として、六つの基本理念を定めて推進の責務を定めています。この条例の意義を「『男は仕事、女は家事・育児』との固定的な性別役割分担の意識や社会慣行は依然として根強く、また、女性に対する暴力や差別的取扱いなど、まだまだ解決しなければならない問題が残されている」と示し、条例を「性別に関わりなく、その個性と能力を十分に発揮することができる男女共同参画社会の実現に向けて取り組んでいくための拠り所」と位置付けています。
この条例の実施義務に基づく施策展開を縮小し、男女共同参画施策の推進を他の施策に埋没させてしまうことは、決して認められるものではありません。
更に、今回の組織改定では、東西の清掃事務所も1カ所に統合することとしています。この間、東西の工事事務所などの統合により、身近なサービスを後退させ、区役所への一極集中を招き、新たな用地購入まで迫られてきたことへの教訓が生かされているとは思えません。
以上の理由により、本条例改定には到底同意できないことを申し上げ、討論といたします。