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●開会あいさつ−近藤やよい区長(2012年2月22日)
○近藤やよい区長 平成24年第1回足立区議会定例会の開催に当たりまして、所信の一端を申し上げます。
1月30日に公表されました国立社会保障・人口問題研究所の日本の将来推計人口によりますと、現在、1人の高齢者を2.8人で支えている「騎馬戦型」の人口構造は、2060年には1人の高齢者を1.3人で支える「肩車型」の構造になると予想されております。このまま進めば、現役世代の負担だけでは社会を支え切れず、現行の様々なサービスを維持することが困難になります。
国会では、社会保障と税の一体改革関連法案が来月にも提出され、議論が始まる見込みでございます。区におきましても、直面する課題を解決するだけではなく、将来も持続可能な地域社会を構築すべく、歳入歳出ともに根本的な改革に着手しなければなりません。
時に痛みを伴う改革も予想されますが、将来にわたり真に必要不可欠なサービスを提供し続けていくためには、避けて通れない改革であると考えております。
今後、地域主権改革の進展に伴いまして、基礎自治体としての区の権限と責任はますます増大していくものと認識しております。
区は、自らの地域のことは自ら考え、財源を確保し、必要な施策を展開していく、つまり、責任を持って自立した経営を進めていかなければならない使命を担うわけであり、全庁を挙げて区政の改革に取り組んでまいります。
昨年の第4回定例会では、野外レクリエーションセンターの廃止条例を提案させていただきましたが、平成24年度予算を編成するに当たりましても、時代に即した事業の見直しを進めております。
生きがい奨励金の支給対象は、現在10万人を超え、事業費総額も4億円を超えております。今後の高齢者人口の推移や多様化するニーズなどを勘案いたしますと、本事業を従来のまま継続していくのは適切ではなく、支給額を見直し、これによって生み出される財源を、大人用の肺炎球菌ワクチン接種費用の助成に振り向けるべきとの判断をいたしました。
豊かさを実感できる長寿社会の構築に向けた見直しであり、区議会をはじめ、区民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げたいと思います。
それでは、平成24年度当初予算案の概要をご説明いたします。
一般会計総額は2,436億円で、対前年度比102億円、4.0%の減額。国民健康保険特別会計は約839億円で対前年度比11億円、1.3%の減額。介護保険特別会計は約430億円で対前年度比40億円、10.3%の増額。後期高齢者医療特別会計は約114億円で対前年度比8億円、7.4%の増額となっております。
一般会計は特別区債の満期一括償還に伴う歳入歳出の一時的な増減を除いて実質的な比較を行いますと、対前年度比で47億円、1.9%の減額予算となっております。
これは、区立小学校の改築で15億円、鉄道立体化の促進で12億円、障がい者自立支援給付費支給で10億円、こども科学館の改修で10億円の増額がある一方で、子ども手当の支給で37億円、小中一貫校建設で16億円、道路の新設で13億円、人件費で12億円の減額となることが主な要因でございます。
歳入の根幹をなすべき特別区民税は、平成23年度決算で22年度に比べ10億円の減が見込まれ、今後も大幅な増収を見込むことはできません。
また、都区財政調整交付金は、震災の影響による法人税の減収や地価の低迷による固定資産税評価替えへの影響が懸念され、原資の先行きが不透明な状況であるため、対前年度比で49億円の減を見込んでおります。
こうした中、平成24年度は財政規模を縮小した予算となっておりますが、23年度に続き、2年連続で200億円を超える基金を取崩し財源対策を行い、予算を編成いたしました。
平成24年度は、「明日のために 時代の変化に挑む!」予算として、区制80周年という節目の年に、10年後を見据え、足立区第二次重点プロジェクト推進戦略関連事業を基軸として、地域力を強化し、生きがいと誇りを持てる生活の基盤づくりを進めてまいります。
次に、各施策についてご説明申し上げます。
初めに、子ども施策でございます。
学力向上対策につきましては、新規事業として「足立はばたき塾」を実施いたします。これは、成績が上位で学習意欲も高いけれども、経済的な理由などにより塾などの学習機会の少ない中学3年生を中心に参加を募り、民間教育機関を活用して支援を図る試みです。
また、あだち小学生基礎学習教室の実施回数の拡充や中学生補習講座の対象学年の見直しなどにより、基礎的・基本的な学力の更なる定着を図ってまいります。
更に、放課後の小学校図書室を活用して、希望した児童が自主的に学習できる場を提供する「大学連携学習支援ボランティア」事業を実施し、子どもたちの学びや学習意欲の向上につなげてまいります。
保育園の待機児童対策につきましては、ここ数年間、0歳児から2歳児向けの多様な保育サービスを中心に対策を講じてまいりました。しかしながら、就学前人口の増加により、一部の地域では3歳児から5歳児においても保育需要が供給を上回ることが明らかになりました。
このような地域では、認定こども園や幼稚園の預かり保育などの充実に加え、認可保育園の整備にも対応できる予算を計上いたしました。
第2は、くらし施策でございます。
国民皆保険制度を堅持しながら、増加する医療費の抑制を図り、これによって生み出される財源で区民の健康維持・増進施策を進めていくため、この2月に、医師会、薬剤師会、歯科医師会、区内中核病院などの代表者と区で構成する「ジェネリック医薬品普及協議会」を設置いたしました。関係機関で情報を共有するとともに、普及のための課題を検討してまいります。
また、区民からの問合せに答える相談窓口の設置や、服薬中の薬をジェネリック医薬品に変えた場合の薬代の自己負担額差額通知の発送などにより、ジェネリック医薬品の普及を図り、医療費の適正化を目指してまいります。
次に、豊かな健康・長寿社会の基盤づくりでございますが、ひとり暮らしの高齢者や高齢者世帯などが抱える問題を早期に発見し、定期的な見守りや必要なサービスにつなげる高齢者見守り支援事業を実施いたします。地域包括支援センターが企画提案し、あんしんネットワーク事業の面的な拡充を図ってまいります。
また、国の生活再建支援などのモデル事業として、民間団体に委託し、様々な生活上の困難を抱えた自殺念慮のある区民に対しまして、各相談窓口に同行して支援するなどの寄り添い支援を実施いたします。
環境面では、全国各地で原子力発電所の再稼動が見送られ、今後の電力需給バランスが不透明な状況にある中、平成24年度は、これまでの温暖化対策に加え、より節電に重点を置いた事業を進めてまいります。
省エネルギー機器など設置費補助事業として、節電効果の高いエアコンや冷蔵庫への買換え、断熱対策、家庭用燃料電池に対する補助制度を開始いたします。節電や省エネ行動のキャンペーンを通じ、区民の節電への取り組みを一層促進し、電気使用量を減らすという意味の「節電所」を区内に増やしてまいります。
また、太陽光発電システムの補助対象を拡大するとともに、区内事業者を活用してシステムを設置した場合には、補助金額を2割上乗せいたします。7月からは、国の再生可能エネルギー全量買取制度がスタートする予定でもございますので、区内に太陽光の「発電所」がますます増えるものと期待しております。
次に、PPSについてでございますが、区施設におきましても、PPSを活用した電力の調達に向け準備を進めております。
東京電力は4月から電気料金を値上げする考えを示しておりますので、区施設の維持管理経費縮減のための対策として、公募型指名競争入札を実施したいと考えております。公募に当たりましては、環境性能について評価を行い、一定の条件を満たす電気事業者に入札参加資格を与える予定でございます。
第3は、まちづくり施策でございます。
竹ノ塚駅付近鉄道高架化につきましては、区議会の皆様のご尽力をいただき、昨年12月に事業認可を取得することができました。平成24年度は、悲願の工事着手の年となります。
東武鉄道とともに事業を進めるため、本定例会に連続立体交差事業に関する施行協定の(案)を提出させていただく予定でございます。お認めいただければ、速やかに協定を締結し、本年秋の工事着手に向け、着実に準備を進めてまいります。
第4は、経営改革でございます。
区民の皆様の利便性向上のため、これまでの保険料の納付に加え、5月から普通徴収の特別区民税・都民税と軽自動車税の納付が、パソコンや携帯電話、金融機関のATM、コンビニエンスストアを通じて可能となります。
また、平成25年6月からは、コンビニエンスストアでも住民票の写し、印鑑登録証明書、戸籍証明書、課税・納税証明書を取得できるよう、システム開発を進めてまいります。
次に、区制80周年記念事業についてご報告いたします。
区民の皆様が、記念事業のタイトル「ますますワクワク明日のあだち」を実感していただけるよう、「みんなで楽しく足立区の80歳を祝おう」「区の歩みを知り新たな魅力を発見しよう」「新しい足立の一歩を一緒に踏み出そう」という三つのシーンを用意いたしました。
平成24年は、区民の皆様方とともに新たな足立区の歴史と魅力をつくり出すためのスタートの年にしてまいります。
続きまして、平成23年度最終補正予算案について申し上げます。
今回ご審議いただきます補正予算は、一般会計が17億7,000万円余の減額補正、国民健康保険特別会計は7億7,000万円余の減額補正、介護保険特別会計は6,000万円余の減額補正、後期高齢者医療特別会計は8,000万円余の増額補正でございます。
今回ご提案申し上げます議案は45件でございます。各議案の提案理由につきましては参与より説明いたさせますので、慎重にご審議の上、ご決定くださいますようお願いを申し上げます。
●閉会あいさつ−近藤やよい区長(2010年3月27日)
◎近藤やよい区長 平成24年第1回足立区議会定例会の閉会に当たりまして、一言御挨拶を申し上げます。
初めに、去る3月13日、アレフ入谷施設に都市ガスを供給する工事のための道路占用許可申請を不許可にした処分の取消し訴訟で、東京地裁から全面勝訴の判決を受けました。区の主張が完全に認められ、アレフ進出に不安と脅威を感じている住民の声が裁判所に届いたことは大変うれしく思っております。
判決文を熟読いたしますと、このたびの全面勝訴は、住民協議会をはじめ議会の皆様方の一致団結した抗議行動、とりわけ昨年12月にご協力をいただきました25万筆を超える署名活動に支えられてのことだという感を強くしております。
今後も引き続きアレフを撤退、解散へと追い込むため、皆様と協働し、区を挙げて活動してまいりますので、今後とも是非引き続きご協力をよろしくお願い申し上げます。
議員の皆様方には、35日間にわたり、多数の重要案件につきまして、慎重にご審議の上ご決定をいただき、心から感謝を申し上げます。
また、本日は教育委員会委員の任命、並びに監査委員の選任につきましてもご同意を賜り、重ねて御礼を申し上げます。
平成24年度の区政運営につきましては、このたびの議会を通じてお認めいただきました予算を迅速に展開していくことに努めてまいりたいと考えております。
昨年の震災の影響を加味するという考え方で1年先延ばしにいたしました中期財政計画の見直しに新年度着手するわけでございますけれども、この見直しに当たりましては、いつ何時起こってもおかしくないという大震災を、なるべく小規模の影響で抑えていくという防災まちづくり、減災まちづくりの観点を十二分に踏まえまして、見直しを行ってまいりたいと考えております。
ハード面ばかりでなく、特に高齢者、災害弱者の見守りといったソフトの両面から対策を講じてまいりたいと考えております。
最後に、今年は区制80周年という節目の年に合わせて、様々な周年行事を実施してまいりますが、この大きな趣旨は、こうした行事への区民の一人でも多い参加を通じて、区民の心と心が通い合い、区への愛着や誇りが一層高まるというきっかけづくりという点にございますので、その点に十分に配慮いたしまして努めてまいりたいと考えております。
各議員の皆様におかれましては、今後ともご指導をお願い申し上げまして、閉会の御挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。