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●予算特別委員会−針谷みきお議員(2019年2月28日)
◆針谷みきお 委員 近藤区長が就任して、ちょうど12年たちました。我が党は、近藤区政に対して、良いものには賛成をして、区民にとって悪いものには問題点を指摘し、対案を示してまいりました。是々非々の態度をとってきたわけであります。
今年度の予算案、2019年度の予算案については、やはり全体の特徴を我々自身、分析をしながら、これが本当に区民生活優先の予算になっているかという点で幾つか質疑をしていきたいなというふうに思っています。
これは補正予算の討論でも若干やりましたが、近藤区長になって12年間、予算規模は、マクロ的に見ますと、一般会計で平成19年度は2,203億円、今年度は2,865億円余ですから、506億円増えているということになります。区は包括予算システムを採用している中で、新たな事業を行う場合には、トップダウンによる投資的経費は別枠でもありますし、特定財源などを活用すれば、それもできるわけですが、一般財源ベースでの予算編成では、スクラップ・アンド・ビルドで現存事業を廃止するか、若しくは枠配分を、インセンティブで活用するという枠がはまっていると思うんですね。基金については2分の1を積立てに回すというふうになっていると思うんですが、そういう仕組みでよろしいんですよね。
◎財政課長 基金の仕組みはそうでございますが、先ほどのスクラップ・アンド・ビルドというところにつきましては、政策的経費ということで、各所管が必要な事業、こう言って予算の査定に出てきた場合には査定を経て、政策的経費として付けております。
◆針谷みきお 委員 これは依命通達に書いてあることを言っただけですから、あえて訂正されなくてもいいかなんていう気はしますけれども。
そこで、ちょっと確認なんですけれども、いわゆるインセンティブの部分ですね、これはもう区のホームページに載っている部分ですから明確でありますけれども、執行残が出たその一部を基金に半分、そして、インセンティブとして予算の方に加算していくという、こういう説明になっているわけですよね。
それで、私はマクロ的にも言った点で言いますと、この10年間、予算総額はさっき言ったように、506億円増えている。平成24年度の区のホームページに載っている。財調の包括予算制度の仕組みの中でいうと、経常的経費は928億円を各部に配分するというふうに、平成24年度の予算ではそうなっていたんですが、平成31年度はどうなるかと言うと、1,046億円、118億円しか増えていないんですね。
それで、全体として区民ニーズがあっても抑えられてしまうじゃないかというふうに私は思っているんですが、年度末にお金を余らせて、基金に積み増すという財政運営をやってきたと思うんですが、そのために基金総額は10年前の平成19年は964億円だった。これが平成30年度末では1,601億円、637億円も増額しているわけです。ですから、枠配分、包括予算制度の各部の枠というのが、それだけ伸びていない。これが一つ、過去最高の基金総額になった要因の一つではないかというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
◎財政課長 枠配分につきましては、そこに、先ほど針谷委員がおっしゃったように、特定財源が入りますので、実際、事業課にとっては、そこの特定財源を合わせたものが増額になっております。
基金の増額の主な要因につきましては、このところの景気の回復傾向による歳入の増額が大きなところとなっておりますので、決してそこを削ったために、そこが生み出されたという、基金のお金が生み出されたというものではございません。◆針谷みきお 委員 これは、私はそうでないと。23区最低クラスの区民施策の問題というのが、これは第4回定例会の我が党のはたの幹事長の質問で、23区で一番高い介護保険料、がん検診に3割負担を導入して他区で実施している介護保険の利用料の減免、近隣区で実施している補聴器の購入費補助も拒否、そして、更に、後期高齢者の医療の大幅な値上げとか、子ども不在の学校統廃合や過大規模校を放置すると、これは新田学園の問題でありますけれども、更には学力テストに偏重している教育行政もあるという中で、区長は、この指摘を受けて、「平成31年度の予算の査定に当たりましては、他区と比較して足りないところを分析し、必要な対策をとっていく考えでございます」と答弁しました。そのとおりにやられている部分もあると思ってはいるんですね。がん検診の3割負担は撤回をし、ワンコインになったという点では、その一つかなと思うんですが、ただ、我々は本当にそれが、近藤区政が区民生活優先の姿勢に立ったのかという点で言うと、まだ問題があるんではないかというふうに思っているんですが、この必要な対応をとった事業というのは、具体的には、現在区が分析をしているという答弁だったんですが、分析をして、どのぐらいの事業を見直すというような、いわば考えに、今、立っているのか、お伺いをしたいと思います。
◎財政課長 今のワンコイン化のお話もそうでございますが、障がい者の福祉手当、こちらの見直しもいたしました。他区と比べて、今、足立区がどうなのか、一度立ち止まった上で精査をしたものでございます。
それから、区民要望の、世論調査等でも区民要望の大変高い防災、減災、こちらの対策にも、今回、基金の積み増しを3月補正でお願いをいたしましたけれども、基金を積み立てて、避難所となる学校のエアコンの設置ですとか、そういったところに、区民要望の高いところに財源を充てていくというような方針で今回、編成をしてございます。◆針谷みきお 委員 そうすると、具体的に見直したというのは、いわゆる知的障がい者の手当や、今言ったがん検診のこと、防災問題っていうのはあるけれども、区民施策の他の、我が党はこれまで指摘したものについては見直してないと、こういうことですね。
◎財政課長 今、例示したものは一部でございまして、その他にもいろいろなところで立ち止まって見直しをしたものでございます。
◆針谷みきお 委員 そうすると、これは補正予算でも言いましたけれども、介護の利用料の負担軽減策であるとか、また、看護小規模多機能型居宅介護と言われるような24時間の介護の問題についても見直すべきだという主張をしましたけれども、これは入ってないですよね。
◎福祉部長 確かに今年度の予算の中で反映してない部分ございますけれども、今後、その介護保険の財源など、いろいろ国のほうの方針も出てきている中で、ちょっと利用料については、いったん立ち止まって、その全体の制度設計の中で、改めて考えたいということで見送りした部分もございますので、その辺はご了解いただければと思います。
◆針谷みきお 委員 これは非常に大事な観点でありますが、私、もう一回繰り返しますけれども、基金だけが、予算の総額のみでは511億円より、異常に基金のほうが増えちゃっているんですよ。先ほど古性委員が言いましたけれども、他区では必ずしもそうなってないんです。これは、だから、貯め込み主義だと言われる一つの要因になっていると。これは見直すべきだろうというふうに思っているんですね。
これは、今後もっと改善しなければならない問題というのはあるだろうというふうに思っています。
これは、例えば、区は安心・安全を確保すると言いながら、これがどうしても動かないという問題として、私が指摘したいのは、原発事故による放出された放射能から子どもを守りたいという区民が、学校給食の食材検査をやって欲しいとか、甲状腺がんの希望者に、検査を求める希望者に助成をして欲しいとか、こういうものというのは、まさに安心・安全の最も基本。我が国、今、歴史上初めて体験した原発事故という、この見通しがつかない状態の中で、これに応えないというのは、私は、安心・安全を担保しているというふうな状況になっていないと言わざるを得ないんですが、この辺はどうですか。
◎危機管理部長 我々、今までもいろいろな調査をさせていただいて、必要があれば低減対策をとらせていただいておりますので、今までの対応で、きちんと安全・安心を守ってきているという認識でございます。
◆針谷みきお 委員 その態度が変わってないんですよ。これだけ、足立区は本当に葛飾区と並んで、空間線量の、いわば高さというのはずっと続いてきたわけで、そういう答弁を繰り返している以上、これは予算の組替えをすべきだというふうに我々は思います。
そこで、区長は本会議の代表質問に、安易に組替えるというようなことになれば、そうした予算を提出したということになれば、議会や区民の方々に対する冒涜するそしりを免れないという、私はびっくりする答弁をいただいたなと思っているんですけれども、これは、本来、指摘をされたこと、予算審議というのは、それを、この予算が本当に区民生活優先になっているかどうかというのを、地方自治体の責務であるんですね、区民福祉の向上という、まさに大方針ですね、大原則。これがもし欠けていたとすれば、予算の組替えをやるというのは冒涜には全然ならないと、私はそう考えますが、どうでしょうか。
◎区長 本会議の初日ですね。予算特別委員会の審議を経るまでもなく、開口一番、そちらの会派のほうから、「組替えの考えありませんか」と聞かれれば、当初から組替えるような考えのある予算をご提出することがあれば、それは議会や皆様方を冒涜することになるんではないかというふうに申し上げました。
その後に、もちろん、今までそうであったように、年間様々な、区を取り巻く環境が変化をしたり、又は議会や区民の皆様方のご要望があって、緊急性があるというものについては補正も組んでまいりましたし、全く聞く耳を持たないわけではないということも申し上げたつもりでございまして、その辺のことは十分に、針谷委員もご理解いただけるものと考えております。
◆針谷みきお 委員 冒頭だからという話ですが、それはずっと続いてきた課題もあるんですね。そういう全く理解しないわけではないけれども、のっけから、ああいうふうに言うと、何か凄く対立的なものを感じてしまうというところはあると思うんですね。
次に、別の質問に変えます。私は補正予算の討論のときにも、今、社会の分断と貧困の格差、この問題を取上げました。リーマンショック以来、経済成長が止まって、これまで、大企業が栄えればその利益は庶民にも滴り落ちるというトリクルダウン理論があったわけですね。ところが、この経済格差にとどまらない社会の分断が、今、広がっているんじゃないかということが世界的にも問題になっている。例えば所得階層による分断とか、正規と非正規の職員の分断とか、男女の格差というものもあるだろうし、移民と自国民の問題ということで、それぞれ個別利益の固まりになっている。これがアメリカのトランプ大統領に象徴されるようなアメリカファースト、これでメキシコ国境に壁をつくってしまうというようなことで、これは非常に人類に不幸をもたらす危険な、私は考え方なんじゃないかなというふうに思うんですね。
我が国もそういった分断の広がり、人々のいがみ合いや誹謗も深刻になっているんではないかというふうに考えているんですが、それを是正していく意味では、相手の気持ちを理解し、共感し合う、こういうことが私は必要なんじゃないかというふうに思うんですが、その辺いかがでしょうか。
◎政策経営部長 針谷委員おっしゃるとおりだと思います。そういった意味では、足立区に関しましては協創ということで、ともに理解を進めて、事業を進めていきたいというふうに考えております。
◆針谷みきお 委員 そこで、住区センターの有料化についてお聞きしますけれども、本会議の質問で、住区センターは社会教育法上の公民館ではなく、老人福祉法、児童福祉法に基づく施設であると答弁しましたが、条例を見ますと、住民自治の醸成を図るとともに、児童の健全育成並びに高齢者の生きがいづくり並びに地域住民相互の交流及び学習活動の推進するため、住区センターを設置するとなっている。
私が議員になった当時、56館構想、3点セットと言われているもので、これは老人福祉法、児童福祉法に基づく施設であると同時に、社会教育法に基づく、こうした生涯学習、こういうものを3点セットとして位置付けられているんで、この答弁はいささか、私は今までやってきた区政の考え方をちょっとはみ出してしまって、不正確だというふうに私は思ったんですが、いかがでしょうか。
◎住区推進課長 社会教育法上の公民館ということでは、当たっていないということで、そのような答弁をさせていただきました。
◆針谷みきお 議員 そういう側面があるんですよ。私、公民館学会というのがあって、公民館コミュニティのハンドブックというのがあって、六千何ぼで買ったんです、私。これはかなり克明に読みました。
いわゆる住区センターとかコミュニティセンターは、それに該当するように見ているんですよ。文部科学省も、この公民館の現状と課題という中にそのことは触れられています。
私は、この問題については学びの場の拠点として、住区センターの問題については、私は考えを直す必要があると思っているんですが、実は区議会の本会議のやりとりで、例えば当時の生涯学習部長が「この10年余、学習の機会の場の提供に努めて、住区センターや公社を含めると年間4,000件近い、学習機会を提供しています」とか、有名な元政策経営部長がそういった答弁をしています。これは、彼は個人的にも私にはっきり「あれは公民館ですよ」、こう言っておりました。
そういう点で言いますと、これは認識を改めてもらいたいんですが、それはともかく、次の質問に入りますが、住区センターの有料化と無料化、これについては、現在、無料で実際にやっている要綱がありますが、この要綱によると、事前にお聞きをした、この人たちから、もし有料じゃない、お金を取った場合は1,026万円、37.6%、有料になっているのは1,700万円、62%という数字でいいと思うんですが、これ、どのぐらいの団体かはちょっと事前に聞かなかったんで、団体が、もしわかったら教えてもらいたいんですが、この数自体は正しいですよね。
◎住区推進課長 延べということになりますが、有料は1万3,000件余、免除は5,000件余になります。
◆針谷みきお 委員 それで、この要綱で言っている、区長が特に認める団体の中に、いろいろなものがありますけれども、趣味や、そういうものはだめよということを言っているんですけれども、区民が、例えばオカリナを練習したいということでやって、それは老人クラブに行って、お年寄りの特別養護老人ホームだとかそういうところで慰問活動すると。これは趣味の、区が有料にする団体とみなしていることなのか、それとも無料として減免するのか、どっちですか。
◎住区推進課長 住区推進課の主体的な事業として実施しているものに参加していただいている場合は無料になってございます。サークル活動などが部屋を占有して使用する場合には有料とさせていただいてございます。
◆針谷みきお 委員 これの境はつけられないと思いますよ。私が知っているオカリナの会も、ハーモニーの会のも、もちろん住区センターで練習したり、地域学習センターで練習しているけれども、そうやって、多面的に地域に行ってボランティア活動をやったり、地域コミュニティの役割を果たしているんですよ。一方は有料で、一方は無料、年間ですれば何万円もの負担ですよ。そういうものを進めるというのは、私は公平性じゃないと思うんです。本会議の答弁で、公平性とか受益者負担とか言っていますけれども、私は逆に不公平なことを区がやっているんではないだろうか、私はそう思わざるを得ないし、先ほど前段で言いましたが、これは区民を分断しているんじゃないですか。そういうことになっちゃうというふうに私は思いますが、いかがですか。
◎住区推進課長 公共施設を占用してご利用いただけることに関しては、受益者負担や公平性を確保していくために応分の負担も必要と考えてございますので、特段、分断を狙っているわけではございません。
◆針谷みきお 委員 分断を狙っている人なんていませんよ。あなたたちだって善意でやっていることですよ。今、受益者負担論も、この文部科学省の通知では、受益者という感覚ではなくて当事者意識になってきているということで、大きく変わってきているんですよ。ですから、そこのところを、予算編成でも、是非、私は変更してもらいたい。この点、指摘して、引き続き、次回もこの点については追及したいと思います。